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新型コロナウイルス肺炎

カテゴリー:社会新報 投稿日:2020-03-06

現場や国民の声に応えるきめ細かな対策を

安倍首相は2月27日、「英断を下した」とでも言うかのように、突如として全国すべての小中高校と特別支援学校に一斉臨時休業を要請した。専門家会議での議論も、感染症対策として適切かどうかのエビデンスも一切ないままの決定であり、学年末で、重要な卒業式や受験を控える中での、あまりに唐突な発表に現場は大きく混乱し、日本全体に混乱が広がった。

休校中の子どもたちの居場所作りや学びの保障をどうするのか、給食をはじめとする影響を受ける事業者の救済をどうするのか、派遣社員やパートタイマーなどの非正規雇用労働者への対応、シングルペアレント世帯や共稼ぎ世帯、病院・高齢者福祉施設勤務など親が仕事で家を離れざるを得ない世帯への対応をどうするのか、仕事を休むことで給料が減る場合の休業補償をどうするのか、受け入れを続ける学童保育、保育所、幼稚園、こども園などはどうするのかなど、何の対応策も練られていなかった。

安倍首相は当初、「有給休暇を取りやすいよう対応してくださいとお願いする」として個々人の有給休暇の取得を促したが、有休は労働者の権利である。麻生副総理・財務相に至っては、多くの国民が抱いている休校中の保護者に対応する国の補償について、「つまんないこと」などと突き放した。

その後、子どもの世話で仕事を休む保護者の収入を補償する支援策として、独自に有給休暇を設けて保護者に取得させた企業には、失業手当の上限と同額の日額上限8330円を支給することになった。企業の大小、正規・非正規を問わないというが、雇用関係にないフリーランスの個人事業主や自営業者は対象外だ。また、学校現場には、時間講師や産休・育休・病休代替教員、有期契約の教職員、定年退職をした後に再雇用になっている人もかなりの数であるし、給食もなくなるが、給食調理員もどうなるのか分からない。制度の谷間に置かれている人や弱い立場の人にしわ寄せがないようにしなければならない。

野党は、新型コロナウイルス対策における学校休業に関する申し入れを行なうとともに、検査の円滑かつ迅速な実施を促進するべく、「新型コロナウイルス検査拡充法案」を提出した。社民党は今後とも、現場の声や国民の疑問、不安をしっかり受け止め、きめ細かく対策を講じるよう求めていく。

(社会新報2020年3月11日号・主張より)