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2020年春闘 働く者の立場と主張を明確にしてたたかおう

カテゴリー:社会新報 投稿日:2020-02-14

2020年春闘を迎えた。春闘をめぐっては、米中関係や日韓関係に見られる通商・貿易問題、新型コロナウイルスの影響など、景況感の悪化が指摘され厳しさが強調されている。連合は各構成組織に対し2月末までの要求提出を呼びかけており、各労組は「ヤマ場」といわれる3月11日にむけ交渉等を配置し、取り組みを本格化させている。

経団連は景気の見通しを一変させ、厳しい姿勢で臨んでいる。しかし働く者にとっては、低賃金と消費税率引き上げによるダブルパンチの中での春闘である。雇用者報酬と利益剰余金の推移を見ると、雇用者報酬は2000年以降横ばいであるにもかかわらず、利益剰余金は2倍以上に膨れ上がっている。各種統計は景気が良好であった時もさまざまな理由で労働者の賃金が抑えられてきたことを示しており、働く者の立場と主張を明確にしてたたかうことが必要だ。

連合は今春闘で「分配構造の転換につながり得る賃上げに取り組む」として、4つの課題を指摘している。それは、伸びない家計消費、膨らむ企業利益剰余金、負担が増える社会保険料、是正されない企業間規模間・雇用形態間格差の問題である。その背景には、日本型雇用システムを破壊し続けた、この20年間にもわたる格差拡大による社会全体の貧困化がある。

こうした立場で、月例賃金の引き上げを軸にベアを2%程度、定昇を含めて4%程度の賃上げを求めている。また雇用形態での格差をなくすため企業内最低賃金(時給1100円以上)の締結を要求している。「新卒一括採用」の見直しなど雇用慣行の転換をうち出す経営側に対しては、経営サイドのみを優先する立場だと厳しく批判している。

この4月から「働き方改革関連法」が本格的な施行を迎える。時間外労働時間の上限規制の中小企業への適用、パートや派遣など同一労働同一賃金の適用(一部は2021年4月から)などである。課題は多いが「働き方」のシステムが「底上げ」されることになる。さらに働く者の立場からの「働き方改革」の前進が求められる。

労働現場には長時間労働の常態化による労働者の健康被害や過労死、不合理な労働条件や賃金格差など課題が残されている。春闘は働く人たち一人ひとりが自らの生活や職場を点検する機会でもある。私たちも現場で働く多くの仲間と連帯して今春闘をたたかおう。

(社会新報2020年2月19日号・主張より)