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日本語教師の待遇改善を

カテゴリー:労働 投稿日:2020-02-14

労基署が運営会社に勧告
日本語教師ユニオンら記者会見

日本語教師の待遇改善を

新宿労働基準監督署が1月17日、日本語学校の大手である千駄ヶ谷日本語教育研究所付属日本語学校を運営する株式会社ベスト・コミュニケーションズ(社長・吉岡正毅)に対し是正勧告を行なったのを受けて、同27日、日本語教師ユニオン代表の塚越智世江さん(同校非常勤教員)らが厚労省内で記者会見を開いた。

会見では初めに、同ユニオンの上部団体である大学等教職員組合の衣川清子委員長が、会社に対して労基署から、①就業規則作成の手続き違反②労働条件通知書の記載事項に関する違反③労働時間の管理に対する違反  について是正勧告があったことを指摘。さらに、①遠足引率時(拘束時間7時間半)に本給なしで3000円の手当しか払っていないこと②出勤から退勤までの間の授業以外の業務内容の実態把握  について指導が行なわれたことを説明した。

会見によれば、同校の給与は教員によって異なるが、勤続4年目の塚越さんで1コマ(45分)2010円。これには授業準備や採点などの付帯業務も含まれるとされているため、残業代は支払われていない。このような「コマ給」制度のため、ほぼフルタイムで働いている非常勤講師でも、年収は164万円ほどだという。しかも社会保険はない。生活がかかっている人はダブルワークが多く、コンビニやスーパーで働かざるを得ない人もいるという。

塚越さんは「政府は外国人の人材受け入れにかじを切り、また日本語教師の国家資格化が議論されている中で、私たち日本語教師の待遇の悪さが置き去りにされている」と訴えた。

副代表の池口純恵さんは「今の日本語学校は労働条件が悪く、若い人たちが教師になってもダブルワークをしないと生活できない。よりよい職場を求めて渡り鳥のように転職を繰り返す。若い人が将来に希望が持てるような良い学校にしていきたい」と話した。

大学等教職員組合役員の佐々木信吾さんも、「サービス残業は多くの日本語学校で共通している。業界全体の悪弊を改善する契機にしたい」と強調した。

(社会新報2020年2月19日号より)