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政府は公文書管理法違反

カテゴリー:内閣法務 投稿日:2020-01-29

「桜を見る会」問題
三宅弘弁護士が訴え

昨年、安倍晋三首相主催の「桜を見る会」の問題などで、安倍内閣の公私混同ぶりと不誠実さが白日の下にさらされた。

政府は、「招待者名簿の紙データはシュレッダーで廃棄、電子データも削除、バックアップデータは復元不可能」などと開き直る。だが、そうした主張を信じる国民はどれだけいるのか。

この「桜を見る会問題と公文書管理」をテーマに、通常国会が開会した1月20日、衆院第二議員会館で集会が行なわれ、約80人が詰めかけた。共謀罪NO!実行委員会と「秘密保護法」廃止へ!実行委員会の共催。

集会では、2010年から18年まで内閣府公文書管理委員会の委員も務めた三宅弘弁護士が講演した。

データ隠しは許されぬ

三宅さんは、安倍内閣がバックアップデータについて「組織共有性を欠いており、行政文書ではない」などと主張し、データ消滅を正当化していることに対し、次のように批判した。

「情報公開法は『行政文書』を定義しており、それに従えば、バックアップデータも『電磁的記録』であり、『行政機関の職員が組織的に用いるもの』でもあり、行政文書といえる」

公文書管理法は09年に制定されたが、森友・加計学園問題などを経て、不十分さが明らかになった。そのこともあり、公文書管理委員会は審議を重ね、17年12月に行政文書管理ガイドラインを改正した。

この改正により、行政文書の保存は「原則1年以上」と規定されたが、さほど重要でない記録や文書については「1年未満でよい」旨の除外規定も加わった。

三宅さんは、この「除外規定」が政府によって悪用されたことについて、次のように語った。

「この改正では、跡付けや検証に必要となる重要な行政文書は『1年以上保存』とした。政府は桜を見る会の招待者名簿を『定型的・日常的な業務連絡、日程表等』に当てはめて『1年未満で廃棄』を適用した(ようだ)が、全くおかしい」

政府は説明責任を放棄

また、内閣府がデータ廃棄の理由として「大量の個人情報が含まれ、適正な管理が困難なため」等と説明したことに対し、三宅さんは次のように批判した。

「馬鹿げた話だ。これまで作られた個人情報保護法や公文書管理法などは『憲法の付属法』としての役割を果たしてきたはずだ」

三宅さんは、これらのことから、政府が公文書管理法に違反しているのは「間違いない」と断言した。

三宅さんは同法第1条に基づき、「公文書」について、「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」とし、「現在と将来の国民に説明責任を果たすためのものだ」と訴えた。

講演に先立ち、社民党副党首の福島みずほ参院議員は、「政府の公文書管理は徹頭徹尾デタラメだ。名簿を『捨てた』と言わないと、まずいのか。安倍内閣のやっていることは、公私混同だ」と訴えた。

(社会新報2020年1月29日号より)