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訪中 「村山談話を継承し発展させる会」

カテゴリー:外交安保 投稿日:2019-12-24

いまこそ日中友好交流の強化を

村山談話を継承し発展させる会

「村山首相談話を継承し発展させる会」の訪中代表団が9月17日から22日まで、北京と西安を訪れた。今回の訪中団のメンバーは髙野孟・団長(ザ・ジャーナル編集主幹)、香山リカ・団員(精神科医・立教大学教授)、藤田髙景・秘書長(村山首相談話の会・理事長)らであった。

7日の到着直後、北京市内にある「ファーウェイ・北京研究所」を訪問した。

ファーウェイは、広東省深セン市に本社を置く巨大企業だ。1987年に設立され、職員数は19万4000人、うち開発職員は8万人。世界の170の国と地域で活動している。説明の中でも、特に5Gの分野の説明には迫力があった。ファーウェイは世界でも5Gの分野で活躍しており、世界各国の50社と契約を結び、基地の設備を15万件成約した。長時間にわたる詳細な説明であった。紙面の関係で書き切れないが、北京研究所は豪華な宮殿のような建物で、ファーウェイの資金力を推測するには十分であった。米国トランプ政権は、これからも世界の覇権を握り続けるために、あらゆる手段を使って、ファーウェイつぶしの攻撃に出ているが、私たちの訪中団の感想としては、長期的にみれば米国のファーウェイつぶしの野望は成功することはないだろうというのが大勢であった。

18日は中国社会科学院近代史研究所を訪問し、清華大学の劉江永教授、社会科学院の王鍵教授、中日関係史学会の研究者などとの意見交換を行なった。この中で、中国側からは、「最近、日本の政権は『強制連行』のことを、『徴用工』との言い方に変えたが、これは本質をぼかすたくらみを持った用語の操作だ」という指摘があった。太平洋戦争が始まると、日本が中国や朝鮮半島から多くの人々を強制的に日本に連行し、過酷な労働に駆り立て、多くの犠牲者を出した。「そのことを決して忘れてはならない。安倍首相は真珠湾には行ったが、秋田県の花岡には慰霊に行かないのか」などの発言があった。

髙野団長からは、最近の日中関係をめぐる情勢の報告がなされた。最後に中国側から、中日関係は改善してきているが、来年のオリンピックの終了後、安倍政権が憲法改訂に動き出すような場合には、当然、中国脅威論・朝鮮脅威論を扇動しながら大キャンペーンを張る手法を使うであろうとして、オリンピック後の中日関係の悪化を心配しているとの意見が出された。

9月19日の早朝、北京から西安に高速鉄道で移動した。西安では西安事変紀念館、八路軍西安弁公所などを見学するとともに、西北大学で開催された、陝西省の唐史研究家との意見交換会に出席した。西北大学の冉万里教授・李軍教授など多くの研究者が参加し、活発な意見交換を行なった。この中で、中国側から、唐の時代を中心に日本から多くの留学僧・留学生らが長安を訪れ、新しい文化・技術を日本に伝えたことなどについての報告がなされた。髙野団長は、何千年もの日中友好交流の重みを決して忘れてはならないと発言。今後の双方の友好交流の強化を確認して、意見交換会を終了した。

今回の訪中では、意見交換した中国の人々が歴史の真実を直視し未来に進むことを強調し、村山首相談話を高く評価していたことが印象的であった。村山首相談話の精神を高く掲げて日中両国人民が和解することが日中友好の基本となることを再認識させる旅であった。(「村山首相談話の会」理事長・訪中代表団秘書長藤田高景)

(社会新報2019年12月25日号より)