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人命とくらしを守るのは政治の責任

カテゴリー:社会新報 投稿日:2019-10-23

台風19号被害

大型で非常に強い台風19号が今月12日、伊豆半島に上陸し、関東・東北地方を縦断、中部地方を含む多くの都県に甚大な被害をもたらした。16日現在、この台風による死者は12都県で78人、行方不明は15人となっている。4200人を超える方々が避難を続けており、被災者の不安は計り知れない。不明者の一日も早い救出を願うとともに、亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被災された皆さまにお見舞いを申し上げたい。

被災地から伝えられる映像は目を疑うばかりであった。箱根では1000㍉を超える大雨で各地で土砂災害が発生した。増水による堤防の決壊、河川の氾濫による洪水も広範囲に発生し、住宅や鉄道、道路、田畑などに大きな被害をもたらした。断水や停電も続いており長期化も懸念される。台風15号で大きな被害を受けた千葉県では、復旧が進まずブルーシートに覆われた住宅に暴風雨や竜巻が襲いかかった。こうした中、自民党の二階幹事長が党の役員会で「まずまずで収まったという感じ」と発言した。

この発言からは、被災地や被災者に寄り添う姿勢はみじんも感じられない。撤回によって許される発言ではない。政府は対策に万全を期すべきだ。課題も多く指摘されている。避難者が多く避難所に入れないという事態も生じた。ダムの緊急放流も下流の住民を不安に陥れた。福島では放射性物質を含む除染廃棄物の一部が流失した。避難所の運営やあり方への不満も強い。学校や福祉施設ではなく恒常的な避難施設などの検討も必要だ。

先月開かれた国連の「気候行動サミット」ではスウェーデンのグレタ・トゥーンベリさん(16歳)が、温暖化に対して「怠慢」な態度を取り続ける大人たちを厳しく批判した。気温の上昇は生態系にも影響を与え続けている。さらに近年、地震や火山活動も活発化している。社会はいま大きな岐路に立たされている。政治は、相次ぐ災害や派生する事故を「想定外」「予想外」という言葉で責任回避してはならず、責任は重いと言わなければならない。

台風被害の全容はいまだ明らかになっていない。わが党も「台風19号災害対策本部」を設置し、政府に要請(第1次)を行なった。人命とくらしを最優先に一日も早い復旧・復興が求められており、地元自治体と連携し全力を挙げる決意だ。

(社会新報2019年10月23日号・主張より)