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「嫌韓報道」をファクト・チェックする

カテゴリー:外交安保 投稿日:2019-09-13

「希望連帯」がスタート集会・訪韓報告
テレビ、新聞、雑誌など対象

市民団体「日韓市民交流を進める希望連帯」(白石孝代表)が8月27日、衆院議員会館で嫌韓報道のファクト・チェック(事実確認)スタート集会と訪韓報告会を開き、約60人が参加した。会場には、「日本メディアは偏り、煽(あお)るのではなく真実の報道を!」と書いた横断幕が掲げられた。

日韓市民交流を進める希望連帯

白石代表は「21日にソウル市庁で朴元淳市長と面会した際、韓国のメディア30社が取材に来ていたが、在ソウルの日本メディアで取材に来たのは北海道新聞1社だけだった。日本のメディアが毎日、垂れ流す情報は、徹底して韓国を悪者にし続けている。日本の空気を見ていると正直言って私は日本にもういたくない」と怒りを表明し、「嫌韓報道」を厳しく批判した。

その上で、「嫌韓報道」をファクト・チェックする運動について「これは人権の闘いです」と強調し、運動への参加を呼びかけた。

ファクト・チェックの対象は7月以降のテレビ番組、新聞、雑誌など。問題ありと分析した記事や番組についてメディアに質問状を送り、回答を公表する。

社民党の福島みずほ副代表も集会に参加し、「日韓関係が大変厳しい状況下で、日本のNGOが訪韓してソウル市長と会い、大きく報道された。市民交流の素晴らしいメッセージとなった」と希望連帯による訪韓の成果に敬意を表した。さらに「中国人強制連行の西松建設裁判で、2007年の最高裁判決は被害者救済に向けた関係者の自発的な和解を促し、実際に西松建設が被害者に対する謝罪と賠償を行なった。韓国の徴用工問題でも、大法院判決を踏まえて、日韓両政府と企業が知恵を出し合って基金を作るなどして、被害者救済を図るべきではないか」と指摘した。

集会では、文在寅政権をバッシングするコメンテーターとしてTVに登場している武藤正敏元駐韓国日本大使の経歴紹介への疑問が出された。TV番組では、武藤氏の経歴は「外務省入省、北東アジア課長、在韓日本大使、『文在寅という災厄』の著者」と紹介されている。ところが重要な情報が抜け落ちている。武藤氏は外務省を退職した後の2013~17年、三菱重工業の顧問を務めていた。同社は韓国の元徴用工裁判の被告企業だ。つまり、武藤氏は徴用工裁判の利害当事者なのだ。その経歴を隠し、中立公平な元大使を装うことは、放送倫理基本綱領に抵触する可能性がある。

集会後、参加者たちは総がかり行動実行委と「3・1朝鮮独立運動100周年キャンペーン」が共催する、対韓経済報復に抗議する官邸前緊急行動に合流した。同行動には350人が参加。韓国からも「安倍糾弾市民行動」などが参加し、日韓関係の悪化をあおる安倍政権を厳しく批判した。

(社会新報2019年9月18日号より)