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選挙協力の課題 衆院選に向け野党共闘の深化を

カテゴリー:社会新報 投稿日:2019-07-31

32の1人区では、野党がばらばらでは最初から自公に勝てない。13年の参院選では、2勝29敗に終わったが、16年の参院選では候補者の一本化を行ない、11勝21敗となった。こうした教訓から、社民党は、自公とその補完勢力に漁夫の利を与えないために、「小異を残して大同に就く」立場で共闘を進め、候補者の一本化に努力してきた。

1月28日の党首会談で「32の1人区全ての選挙区において、与党を利することのないよう、速やかに候補者一本化のための調整を図る」ことについて合意したが、市民連合からの政策要望に署名したのは5月29日、すべての1人区の一本化が完了したのは、公示日まで1ヵ月を切った6月13日にまでずれこんだ。民進党の分裂、立憲民主党と国民民主党の勢力争い、統一自治体選などにより、候補者調整作業は難航した。社民党も鹿児島選挙区で大義のために悔しい思いをした。

今回、10勝22敗となり、改憲勢力を3分の2割れに追い込む成果が上がった。残念ながらあと一歩で競り負けたところがいくつもあった。新人候補が多いこともあって、もっとスピードアップできなかったのか。一本化はあくまでもスタートラインであり、選挙区の実態に即した効果的な選挙協力に踏み込めたのか。

自民党の比例票は約240万票も落ち込み、自民党全体の獲得議席も改選66から9つも減らし単独過半数を失った。過去2番目の低投票率は、安倍政権への消極的な不支持であり、改憲勢力の3分の2割れも改憲を目指す安倍政権への不信任に値する。しかし本来は、「安倍政権」VS「社民党をはじめとする立憲野党連合」の構図を明確にし、安倍に代わる選択肢をもっと鮮明に打ち出し、自分たちの力で政治は変えられるんだという確信と期待感を盛り上げ、圧倒的多数の世論の力で安倍政権を追い込むはずであった。争点隠しや問題の先送りを続ける安倍政権に対し、野党の側がしっかりとした対立軸を構築できたのか。原発ゼロ法案をはじめとする国民のための議員立法を共闘の成果として訴えきれたのか。

政権選択選挙である衆院選の課題は、安倍首相を退陣に追い込み、改憲を阻止し、政権交代を実現することにある。又市党首は会見で、今回の参院選の共闘の総括の上に立った「野党共闘の深化」を打ち出した。野党共闘の「要石」を自認する社民党の果たすべき役割は大きい。

(社会新報2019年7月31日号・主張より)