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「政策の優先順位が違う」

カテゴリー:文部科学 社会保障・税 投稿日:2019-04-17

幼保無償化法案などに反対

3~5歳児の幼児教育・保育の無償化を柱とする「子ども・子育て支援法」改正案が3日の衆院内閣委員会で賛成多数で可決され、9日の本会議を可決、通過した。自民、公明の与党と野党の国民、維新などが賛成。社民、立憲、共産の各党は反対した。

社民党の吉川元・幹事長は同日発表した談話の中で、「社民党は、幼児教育・保育無償化の方向を目指しているが、財源と政策の優先順位に問題がある」と反対の理由を説明。

①政府の無償化は消費税率の10%への引き上げに伴う増収分を財源とするものだが、消費税収を使って高所得者に手厚く配分すれば、消費税の逆進性をさらに進めることになる。②認可外施設を経過措置の5年間、市町村が補助の対象とすれば、質の低い施設の温存、増設になりかねない③国と地方の費用負担割合は、民間施設が国2分の1、都道府県4分の1、市町村4分の1なのに対し、公立施設は地方が全額負担となっており、公立保育所の民営化を加速させる恐れがある④無償化によって保育需要が増えて待機児童も増加、保育士不足も激化し混乱が予想される  などと指摘した。

住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯の学生に限定して授業料等の減免や給付型奨学金の拡充を行なう「大学等修学支援法案」などが10日の衆院文部科学委員会で賛成多数で可決され、11日の本会議を可決、通過した。自民、公明の与党と野党の国民、維新などが賛成。社民、立憲、共産は反対した。

10日の委員会反対討論で社民党の吉川幹事長は、①現在大学が独自に行なっている授業料減免措置への新制度の影響が危惧される②「実務経験のある教員による授業の単位数が1割以上」などの支援対象の「機関要件」は、大学の自主性・自律性の尊重を明確にうたった教育基本法に反するもの③全ての大学に評価機関の適合認定を義務づけ、不適合校に対して文科相への報告・資料提出を求めることは、大学の自主性・自律性を大きく損ねることになりかねない⑥私立大学の理事長・理事会の権限を強化しかねない点も、大学自治尊重の観点から評価できない――などと主張した。

(社会新報2019年4月17日号より)