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消費税増税の前提は崩れた

カテゴリー:社会保障・税 経済産業 財政金融 投稿日:2019-03-08

賃金統計不正で吉川幹事長

吉川はじめ

与野党9党の幹部が3日、NHK番組「日曜討論」に出演し、2019年度予算案審議などについて議論した。社民党から吉川元・幹事長が出席した。

予算案に盛り込まれた10月からの消費税率引き上げに伴う2兆円余の需要反動減対策に関して吉川幹事長は、この政策は、18年6月に名目・実質とも21年5ヵ月ぶりの賃金上昇が喧伝(けんでん)される中、それでもなお対策が必要とされて立案されたものだったとした上で「その統計自体が全くでたらめだった」と述べ、消費増税の前提は全くなくなったと強調した。

自民・岡田直樹参院幹事長代行は毎月勤労統計不正について、まず「厚生労働省の言語道断の部分が多い」とし、焦点となっている官邸の介入による賃上げ幅かさ上げという「アベノミクス偽装疑惑」については言及を避けた。予算案衆院通過の直前に出された厚労省特別監察委員会の追加報告に対して、野党側から「ウソをついたけど隠ぺいではないとは理解できない」などの批判が続くと、岡田氏は「隠ぺいと言うかどうかは言葉の問題」と述べ、座の紛糾を招いた。

吉川幹事長は、賃金統計疑惑の出発点は15年10月の経済財政諮問会議で「アベノミクスの第2ステージ」「GDP600兆円」が叫ばれ統計手法見直しが提起されたことにあると指摘。「非常に恣意(しい)的なものを感じざるを得ないし、成果が出ているということを見せるために統計をいじったという疑いがかけられても仕方がないのではないかと思う」と述べた。

野党側は、正しい比較を行なうためには17、18両年に共通する事業所の実質賃金データ(参考値)の公表が必要だと強調。

これに対し岡田氏は、サンプル数の制約などを踏まえて厚労省の検討会で慎重な検討を行なっているところだとした上で「無用の誤解というか、誤ったメッセージを伝える恐れもある」と思わずもらし、政権の政策目的に統計を従属させたいという本音をのぞかせた。

(社会新報2019年3月13日号より)