高プロ 「長時間労働是正」とは真逆

TOPICS

高プロ 「長時間労働是正」とは真逆

カテゴリー:労働 投稿日:2018-06-29

福島議員「採決に反対」

高プロ 「長時間労働是正」とは真逆

一定の年収要件などを満たした労働者を労働基準法の労働時間規制の対象から除外し、時間外・休日・深夜労働割増賃金も適用しない「高度プロフェッショナル(高プロ)」制度導入などを盛り込んだ「働き方改革」一括法案が6月28日、参院厚生労働委員会で可決された。これに先立ち野党3会派が提出した島村大・厚労委員長(自民)解任決議案は議院運営委で握りつぶされ、本会議に上程されなかった。5会派が同26日に共同提出した加藤勝信厚労相問責決議案は27日の本会議で少数否決された。

会派・希望の会(自由・社民)の福島みずほ議員(社民党副党首)は26日の厚労委で、「過労死遺族となぜ会わないのか。長時間労働を是正するものとは言えないからだ」と、安倍晋三首相を厳しく糾弾した。

25日の予算委で福島議員は「高プロ法案、残業代ゼロ法案は長時間労働の是正に資するものなのか」とズバリ追及。これに対し安倍首相は、聞かれてもいない時間外労働の罰則付上限規制の意義をとうとうとまくしたてた上で、質問には答えないまま「多様で柔軟な働き方の選択肢を整備するもの」と答弁。「適用を望む労働者が多いから導入するものでもない」とも述べ、質問される前から、わずか12人(うち今国会中に9人)からのアリバイ的な後づけヒアリングの問題を弁解するかのようだった。

26日の厚労委でも福島議員は「高プロで時短になるのか」と首相への追及を続行。首相は「時短を目的とするものではなくて、さまざまな働き方を可能とする選択肢を提供するという目的」と答え、「長時間労働是正」の看板に偽りありということを事実上認めた。

福島議員は「成果に基づいて給料が高くなるなんて条文にはない」「仕事の量について(労働者に)裁量(権)はない」「労働者は望んでいない」と指摘、「自律的で創造性が発揮される働き方」などの美辞麗句のうそを次々と暴いた。防戦一方の首相は、「健康管理時間」(在社時間と社外で働いた時間の合計)の把握や(年104日以上かつ4週4休以上の休日付与などの)「健康確保措置」を義務づけたとし、長時間労働抑制の実効性が疑わしい措置を並べ立てた。

(社会新報2018年7月4日号より)