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「共謀罪」発動させぬ

カテゴリー:内閣法務 投稿日:2017-06-30

日弁連の院内集会で取り組み方を議論

「共謀罪」発動させぬ

前国会会期末での「共謀罪」新設法案の強行成立を受け、日本弁護士連合会(日弁連)は6月21日、参院議員会館で「いわゆる共謀罪に関する院内学習会」を開き、約150人が参加した。立命館大学教授の松宮孝明さん、日弁連共謀罪法案対策本部副本部長の海渡雄一さんの2人が、共謀罪法の乱用防止と廃止に向けた取り組みなどについて課題を提起した。

「テロ対策と無縁」あらためて強調

松宮さんはまず、与党が参院法務委員会での審議を打ち切り、本会議で「中間報告」を行ない採決するという極めて強引な手法をとったことについて、その根拠とされた、「各議院は、…特に必要があるときは、中間報告を求めることができる」「議院が特に緊急を要すると認めたときは、…議院の会議において審議することができる」と定めた国会法56条の3の1、2項に言及した上で、「特に必要があるというのは何に基づいて認定したのか分からない」「特に緊急を要するとは何か、誰も言ってない」と述べ、参院は本会議採決の要件を満たしているのかどうかをきちんと確認していないのではないかと疑問を提示。「まずは成立過程に問題があるということを世の中に知ってもらう必要がある」と提起した。

また、政府が「テロ対策」を立法理由として強調したことについて「繰り返し、これはテロとは関係ない法律だということを伝えていかなければならない」と強調。「対テロ戦争への本格的参戦がテロの脅威を高めるのであって、共謀罪がないことがテロの脅威を高めているわけではない」とあらためて訴えた。

共謀罪を盗聴法の対象にさせるな

海渡さんは、ジョセフ・ケナタッチ国連プライバシー権特別報告者が、プライバシー保護措置の欠如などを指摘した5月18日付の安倍首相宛書簡などで「国家安全保障を目的として行なわれる監視活動の実施を事前に許可するための独立した第三者機関を法令に基づき設置することも想定されていない」などと指摘していることの重要性を強調。

併せて「共謀罪を通信傍受の対象とさせないことによって、この法律の適用が基本的にできない状況にできる」と提言した。

(社会新報2017年7月5日号より)