加計文書 情報隠ぺいの一方で操作

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加計文書 情報隠ぺいの一方で操作

カテゴリー:内閣法務 文部科学 投稿日:2017-06-09

民主主義を壊す政治手法 又市幹事長が安倍首相追及

又市幹事長

参院会派「希望の会(自由・社民)」の又市征治議員(社民党幹事長)は5日の決算委員会で、安倍晋三首相の森友・加計両疑惑に関して「この間の政府の行政文書の取り扱いは全くずさん。むしろ隠ぺいを疑わざるを得ない。これらが保存され公開されていれば問題の真相を解明できたのではないか」と主張し、「国民の知る権利に応える角度から公文書管理法および各府省の行政文書管理規則を見直すべき」と提言した。

目に余るはぐらかし答弁

又市幹事長がまず、森友学園への国有地売却交渉に関する記録を財務省が「廃棄した」としていることへの認識をただしたのに対し、安倍首相の答弁は「(財務省)理財局長の答弁しているとおり」。又市幹事長が、加計学園の獣医学部新設をめぐり文部科学省が内閣府から「総理のご意向だと聞いている」などと言われたと記された文書の存在を前川喜平前文科事務次官が認めたことについて「やましいことがないなら文書を探し出して疑惑を晴らすために関係者を国会に招致して真相を解明するよう政府・与党に指示すべきではないか」と迫ると、首相は「印象操作をしているのではないか」と声を荒げ、「私が(学部設置を)指示できるような仕組みにもない。そんな事実は全く証拠として示されていない」とした。

又市幹事長は、聞かれたことに答えず自分に都合のいい答弁しかしていないとして、「総理自身が野党に立証責任を求めたり、印象操作だと逆に攻撃したり、実に不誠実な態度だ」と述べ、首相の説明責任放棄を批判した。その上で、「政治倫理に反する事実があるとの疑惑を持たれた場合は自ら疑惑を解明し、責任を明らかにするよう努めなければならない」とした「政治倫理綱領」にもとるのではないかと追及した。

首相は「それは全くの間違い」とはねつけ、「加計学園からおカネをもらって依頼を受けてやったということは全くない」と論点をすり替えるとともに、前川前次官証言について「伝聞の伝聞の伝聞が前川さん」と述べ、調査を拒んでおいて信頼性を傷つける文字通りの印象操作。又市幹事長は「本当にひどい答弁」と憤慨の念を隠さなかった。

公文書管理法など改正を

さらに又市幹事長は政府の情報の扱いについて、「政府は自分たちに都合のいい文書は問われてもいないのに公表するけれども、都合の悪い文書は知らぬ存ぜぬを繰り返して疑惑を隠ぺいしていると思われても当然」と追及した。

森友交渉記録について財務省の佐川宣寿理財局長は「残すべきものは残っている」「提出すべきものは提出している」ととぼけ、この土地売買は終了案件とは考えられないため契約締結をもって「事案終了」(ゆえに記録は廃棄できる)とは言えないこと、そもそも仮に保存期間が1年未満だとしても、その起算日からするとまだ保存期間中のはずであることなどの指摘はどこ吹く風。

加計文書について松野博一文科相は「出所や入手経路が明らかになっていない場合においてはその存否や内容などの確認の調査を行なうことは考えていない」と、情報源を明かせない事情がある情報は無視してもよいという内部告発者保護の趣旨に逆行する驚くべき答弁を平然と行なった。

又市幹事長は、行政文書の範囲が狭く解釈されている、保存期間が短い、政府が出したくない文書はその有無すら不明となる――と問題点を挙げ、公文書管理制度の見直しを主張した。

(社会新報2017年6月14日号より)