教育勅語 どう「適切に配慮」

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教育勅語 どう「適切に配慮」

カテゴリー:文部科学 投稿日:2017-04-19

■吉川元・政審会長が文科委で追及

吉川元

政府は3月31日、「憲法や教育基本法等に反しないような形で教育勅語を教材として用いることまでは否定されることではない」との答弁書を閣議決定した。これについて社民党の吉川元・衆院議員は4月7日の文部科学委員会で、最高法規である憲法に反する一切の法律や勅語などは効力を有しないと定めた憲法98条に基いて48年、衆院で教育勅語排除決議が採択されたことを強調した上で、各界からはこの閣議決定に対して「憲法に反し排除されたはずの教育勅語の復権が進められようとしているのではないか」と危惧する声が上がっていると指摘した。

吉川議員は、菅義偉官房長官や松野博一文部科学相が「憲法や教育基本法に反しないような適切な配慮の下で取り扱うことまであえて否定すべきではない」と述べていることについて「適切な配慮とは具体的にどういうことか」とただした。

これに対し松野文科相は、教科書以外の教材の使用は校長や設置者の責任と判断において行なわれるものだとして「基本的に各学校における個別具体的な教材の是非について判断する立場にない」と述べ、「適切な配慮」に関しては答えなかった。

吉川議員はさらに、「森友学園」の籠池泰典前理事長が教育勅語を「教育の要」と位置付けていたことを念頭に「教育の要として勅語を使うのは明らかに適切な配慮が行なわれていないと考えてよいか」と質問。

松野文科相は、教育勅語を「わが国教育の唯一の根本とする」など「法令等の趣旨に反するものがあれば適切ではない」などとこの間の答弁を繰り返したが、判断基準ははっきり示されないまま。国会で排除・失効決議が行なわれたものを、一片の答弁書の閣議決定で「否定されることではない」と復権させることの正当性は説明されなかった。

(社会新報2017年4月19日号より)