「GPS捜査」違法判決わい小化

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「GPS捜査」違法判決わい小化

カテゴリー:内閣法務 投稿日:2017-04-14

吉川元■吉川元・政審会長の質問に警察庁 最高裁が3月15日、捜査対象者の車にGPS(全地球測位システム)端末を取り付ける「GPS捜査」について令状なしの実施は違法との判断を示したことを受け、社民党の吉川元・衆院議員(党政審会長)は4月4日の総務委員会で、警察庁の「移動追跡装置運用要領」にある4つの設置対象のうち「被疑者使用車両」を除く3つが情報公開請求に対して今でも「黒塗り」のままなのはなぜかと質問した。同庁の高木勇人審議官は「対抗措置を講じられるおそれがある」と答えた。

吉川議員は「最高裁判決でこうしたことはだめだと言われ、こうした捜査はしないと通知を出しているはず」と追及。しかし、高木審議官は「その具体的内容を明らかにすることは将来における捜査に支障を及ぼすおそれがある」「最高裁が直接判示した移動追跡装置を用いて車両の位置情報を取得する捜査についてはこれを控えるよう指示した」と、判決の意味をわい小化する答弁に終始した。

最高裁判決は、移動を継続的、網羅的に把握するのが可能なGPS捜査は憲法35条(住居不可侵)の権利への「公権力の侵入」に当たり令状が必要な強制捜査だとした上で、現行刑事訴訟法の令状発付手続きには対象者の権利保護の点で疑義があるため新たな立法措置が望ましいとするもの。

(社会新報2017年4月12日号より)