「共謀罪」創設法案 衆院法務委で保坂議員が追及

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「共謀罪」創設法案 衆院法務委で保坂議員が追及

カテゴリー:内閣法務 投稿日:2006-04-30

2006年4月社会新報記事(再掲)

「共謀罪」創設法案
衆院法務委で保坂議員が追及
法務委員会で質疑する保坂展人衆院議員の写真 社民党の保坂展人衆院議員は4月28日の法務委員会で、一定の犯罪を犯すことを合意しただけで犯罪となる「共謀罪」創設法案の与党修正案で処罰要件として加えられた「犯罪の実行に資する行為」の範囲のあいまいさについて政府・与党を追及した。保坂議員は、「団体」「団体の活動」について政府原案(共同の目的を有する多数人の結合体でその行為が組織により反復して行なわれるもの、団体の意思決 定に基づく行為等)、さらに修正案(その共同の目的が重大犯罪等を実行することにある団体)の要件を満たす形で、インターネットの掲示板に順次書き込むこ とで共謀が成立した場合を例に「この場合、実行に資する行為とは何なのか」と質問。これに対し早川忠孝衆院議員(自民)は「団体性の要件がないだろうと思 わざるを得ない」と質問の前提を否定し、問いに直接答えないまま。

保坂議員はまた、明らかに犯罪の準備(予備)行為よりも広い概念である「実行に資する行為」は米国の共謀罪成立要件であるオバートアクト(いわゆる外形 的行為・顕示行為)と同じかとただした。早川議員は、「資する行為」とは共謀成立後の共謀とは別の行為とする一方、オバートアクトは犯罪実行のための話し 合いだけで成立するとして「共謀する行為とは別の行為とは言えない」と答えた。

米国よりも条件が厳しいことを示唆する答弁だが、与党の「資する行為」要件は「共謀した者のいずれかにより」行なわれれば足りるもの。


「共謀罪に反対する大集会」に
福島党首と保坂議員が参加
「共謀罪に反対する大集会」の写真

日本弁護士連合会は4月26日、東京・弁護士会館で「共謀罪に反対する大集会」を開き、約600人が参加。

基調報告で日弁連共謀罪等立法対策ワーキンググループの海渡雄一事務局長は、与党の法案修正では共謀罪の問題点は解消されていないと強調。「団体の活動 として」に言う「団体」を、その共同の目的が重大犯罪・対象犯罪を実行することにある団体に限るとしたことに対しては、「団体が犯罪だけを目的に結成され ているものであるとか、過去に犯罪行為を犯してきたとかいうことは要件にされていない」と指摘し、619にも上る対象犯罪数がそのままであることと併せて 考えても「共謀罪の適用対象が組織犯罪集団が関与する場合に厳しく限定されたものとは到底評価することはできない」とした。

処罰要件に「犯罪の実行に資する行為が行なわれた場合」を加えたことについても「資する行為とは犯罪の実行に何らかのプラスになる行為が何でも含まれて しまう。犯罪の準備という概念とはずいぶん違い、もっと広いものを含んでいる。これでは全然限定になっていない」と述べた。

集会には衆院法務委員を中心に社民、民主、共産の野党3党議員8人が登壇。党からは福島党首、保坂議員が壇上に並んだ。福島党首は、盗聴法、周辺事態 法、住基ネット法、「国旗・国歌」法、(憲法調査会設置の)改正国会法の諸悪法が成立した99年の通常国会と、共謀罪、米軍再編、入管法、教育基本法改 悪、国民投票法問題を抱える今通常国会を対比し、与党の暴走ぶりを印象づけた。


共謀罪に反対する院内集会
4月26日と28日に開かれる
共謀罪に反対する集会の写真

共謀罪に反対する超党派国会議員と市民の緊急院内集会が4月26日と28日に開かれ、それぞれ200人以上が参加した。

26日の集会で社民党の日森文尋衆院議員は、与党の修正案は「いくらでも拡大解釈できることに変わりはない」と指摘。映画監督の森達也さんは「他人事じゃない。この法案が通ったら多分、僕は捕まります」と話した。