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憲法コラム

第46回(5月9日):吉田ただとも 議員

「村山談話」継承は日本外交の命綱

吉田ただとも

 安倍総理大臣の「村山談話」に関する予算委員会での発言が波紋を呼んでいます。中国、韓国をはじめアジア諸国のみならず、アメリカも安倍総理の歴史認識に懸念を抱いています。私は、戦争責任・戦後補償を果たす上でもちろん完璧なものとは言えないかもしれませんが、経済的パートナーである米中韓、アジア諸国との信頼関係を築く上で、「村山談話」は画期的な、大きな役割を果たしていると思います。

 安倍総理は、4月23日の予算委員会で、自民党議員の質問を受けて、「遠くない過去の一時期」「国策を誤り」「植民地支配と侵略によって」という「村山談話」の表現について、「まさにこれはあいまいな点」「談話が、あいまいで歴史的価値がないと指摘されているのは事実」と賛同しました。

 「あいまい」だとご批判されるのであれば、総理自身が、前政権当時、「我が国は、さきの大戦で国内外に大きな被害を与えた」とあいまいな発言をされていたのは、どう釈明されるのでしょうか。政権に復帰する前に自民党総裁として、「村山談話」「河野談話」に対する批判的な発言もしています。「参院選までは封印」というなら、あまりにも有権者を、選挙を、民主主義を愚弄した態度ではないでしょうか。

 A級戦犯がまつられた靖国神社への相次ぐ閣僚の参拝、総理の供え物奉納など、中国、韓国、あるいはアメリカからも疑念を抱かれる、偏向した特異な歴史観を信じ、それを世間に公言できないような姑息な安倍総理は、我が国のリーダーとしてふさわしくありません。

(2013年5月9日 社民党政策審議会長 吉田忠智)


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