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憲法コラム

第31回(4月22日):照屋寛徳 議員

安倍総理の「改憲論」の嘘(その1)

照屋寛徳

 多くの国民が実体が見えないアベノミクスに踊り、踊らされている。それは「踊る阿呆に、踊らぬ阿呆。同じ阿呆なら踊らにゃ損々」という感じで、現在進行中だ。

 毎日新聞連載の川柳に「誤植かな クの字が欠けて アベノミス」というのを発見した。今、政界では「アベノ=安倍のミス」ではなく、確信的ミスリードに基づく「脚本自民党、監督安倍晋三」作品の「改憲劇」が開幕した。

 「改憲劇」の初日の4月15日、舞台裏での読売新聞記者とのインタビューで安倍総理が吠えた。「戦後だけでも米国は6回、フランスは27回、ドイツは58回も憲法を改正している。なぜ、日本国憲法は制定されて60有余年、指一本触れられなかったか。どこの国も改正手続きが厳格な硬性憲法と呼ばれる。ところが、日本は、もっと(改正)手続きが厳しい」。だから、「96条を改正して『3分の2』を『2分の1』に変える」と。

 たしかに、安倍総理が吠えた米仏独の憲法改正回数は合っている。だが、米独仏の憲法改正手続きは、日本よりも厳格だ。改正回数が多いのは、憲法が法律のように細かい点まで規定しているからだ。仏独憲法には国の基本原理に抵触する改正は許さない、との条文がある。安倍総理の「改憲論」のウソに騙されてはいけない。

 安倍総理は前記インタビューで「9条や前文も書き換えるべきだと思います」「集団的自衛権の憲法解釈の見直しも必要だ」等と吠えている。安倍総理は「改憲論」の理由に、次の3点を挙げる。(1) 憲法の制定過程に問題がある、(2) 憲法が制定されてすでに60有余年たち、中身が時代に合わなくなっている、(3) 明治憲法は欽定憲法、昭和憲法はいわば占領軍が作ったもので、まだ私たち自身の手で憲法を作ったことがない、と(4月17日付読売新聞)。

 本当にそうだろうか。私はそうは思わない。多くの憲法学者や識者も指摘しているように、安倍総理の「改憲論」は単なるミスではなく、確信的ミスリード、嘘である。同時に、意図的世論操作だ。

(2013年4月22日 社民党衆院議員 照屋寛徳)


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