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憲法コラム

第199回(7月11日):照屋寛徳 議員

イハ洋一氏が大勝(沖縄選挙区)改憲勢力が2/3以上に

照屋寛徳

 昨日(7月10日)投開票された第24回参議院選挙、沖縄選挙区では、「オール沖縄」の統一候補イハ洋一氏が自民党公認で現職閣僚の相手候補(島尻安伊子)に大勝し、初当選を果たした。

 イハ洋一氏の得票は、35万6355票、島尻安伊子24万9955票、10万票以上の大差である。投票率は、54.46%(前回の2013年参議院選より1.03%ポイントUPである。)

 全国的には、自公与党とおおさか維新などの改憲勢力が改憲発議に必要な3分の2以上を占めることになった。大変に憂慮すべき事態だ。社民党も改選2議席のうち、当選1名で惨敗。党存続の危機だ。残念。全党挙げて真剣な総括(具体的な党再建の議論が必要だ。抽象的、精神論ではダメだ。理念・政策に誤りはない。)

 さて、沖縄選挙句における最大の争点は、辺野古新基地建設を許すか、どうか、であった。

 イハ候補は、明確に「反対」を公約し、選挙戦を通して、終始一貫有権者に強く訴えた。

 自民党公認・公明党、おおさか維新が推薦する現職候補は、6年前の選挙で「辺野古反対」を公約し、安倍政権になって公約を裏切り、反故にし、政権に屈服した。今では、安倍政権の「辺野古が唯一」の旗振り、辺野古積極的推進に変わった。今度の選挙では、辺野古を封印し、争点かくしでアホノミクスや子どもの貧困問題などをアピールした。

 選挙戦に入るや、菅官房長官や自公の国会議員が大挙して応援に来沖し、業界団体を通して圧力、利益誘導を露骨におこなった。

 私は、イハ選対の共同代表の一人として、又、社民党の立場から今度の選挙はウチナーの「怒れる民意」を日米両政府に突きつける大事な機会だ、と訴えた。

 2014年の名護市長選、県知事選挙、衆議院選挙で示された辺野古新基地反対の「戦う民意」(翁長知事)を全く無視し、強権的に辺野古新基地建設を推進し、沖縄への構造的差別を強要し続ける日米両政府にウチナーの「怒れる民意」を示し、辺野古新基地建設阻止に結びつける参議院選挙だった。

 日米両政府は、10万票以上の大差によるイハ洋一氏の当選を受け止めるべきだ。

 私は、イハ洋一氏の選挙応援を通して、いわゆる無党派や保守層からの厚い支援を実感していた。無党派こそ政治意識の強い方々だ。無党派は、政治的無関心では決してない。

 辺野古新基地建設反対は、多くのウチナーンチュの心の底からの願いだ、と知るべきだ。

 次に今度の沖縄選挙区の重要争点になったのが、不平等・不公平な日米地位協定の全面改正問題だ。

 4月28日にうるま市大田で発生した、元海兵隊員の軍属による極悪非道で残忍な事件で、県民の怒りは沸騰した。我慢の限界。基地あるが故の相次ぐ米軍人・軍属の事件から、ウチナーンチュの人間としての尊厳と人権を回復するには、日米地位協定の全面改正が必要だ、とイハ洋一氏は訴えた。私自身も、1995年7月の参議院初当選いらい、国会内外で訴え続けている。

 アメリカに従属し、主権国家の矜持を失った安倍政権と自民党には、日米地位協定全面改正など全く考えてないのだ。今回の参議院選でも、自民党公認候補は一言も触れなかった。

 最後に、改憲問題については、イハ洋一氏も私も、かつて27年間のアメリカ直接支配時代の「無憲法」下の沖縄だからこそ、安倍政権による憲法改悪は阻止しなければ、と毎日のように訴えた。イハ洋一氏の大勝で憲法を改悪して、戦争国家へと暴走することに、沖縄から「反対」の民意を示した。沖縄では改憲問題が明確に争点となったが、全国的には野党の力不足で争点化できなかった。残念だ。

 さて、イハ洋一氏の大勝で示されたウチナーの「怒れる民意」に対し、安倍総理や菅官房長官は、昨日今日の記者会見で、相も変わらず辺野古新基地建設推進を妄言している。

 そんな政権のふざけた態度なら、ウチナーンチュの怒りは、海兵隊撤退要求から全ての米軍基地撤去要求へと進むだろう。

 安倍総理よ、菅官房長官よ、「ウチナーンチュ ウセーテーナランドー」(沖縄の人を蔑ろにしてはいかんよ)

(2016年7月11日 社民党衆議院議員 照屋寛徳)

 

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