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択捉島の漁夫

報道カメラマン 石川 文洋

ロシア 択捉島の漁夫

 北方四島周辺で日本漁船がロシアの警備船に拿捕されたとのニュースを聞くたびに心が痛む。私は北方四島は日本の領土と思っているが、ロシア警備船に乗船している戦後生まれの若い兵士たちは北方四島はロシア領土という教育の中で育っている。

 日本漁船の船員は四島は日本領だと思っていても、ほとんどの人は日本領土であった頃の四島を知らない。この領土問題が解決するまでは長い時間がかかるだろう。日本人漁夫、ロシア人警備兵は、国際政治の狭間で今でも緊張しながら会場にいる。

 2度、北方四島へ行った。領土、領海問題の解決は政府間の仕事だが、四島に住むロシア人たちは実に素朴で親しみ深かった。四島にホテルはないので、一般の人の家に泊まったが、それぞれの島で親切なもてなしを受けた。

 択捉島で会った漁夫はウニ漁に出ているが、収穫したウニは業者が買い付けて全て日本に運ばれるとのこと。ロシアにウニを食べる習慣はない。

 「まだウニを食べたことがない。日本人はウニをどのようにして食べるのか、旨いのか」と言っていた。

(『月刊社民』2008年2月号より)

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