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「石原銀行」経営破たんへ-徹底的な疑惑解明が必要-

 この経済欄(社会新報)で予告した通り、石原都知事の肝いりで設立した新銀行東京「別称・石原銀行」が経営破たんに直面している。そこで石原都知事は都議会に新たな400億円出資案を提示した。「恥知らず」とはこのことだ。そこには多くのスキャンダルが潜んでおり、徹底追及が必要だ。

 新銀行東京は、バブル崩壊後の不況時に中小企業融資を拡大するためと称し、石原都知事の肝いりで創設された。

 ところが、営業を始めるや金融界が懸念した通り、プロがまゆをしかめる放漫融資で「不良債権の山」ができる。新銀行の行内からも「融資達成のノルマが厳しく、審査よりも野放図な融資が奨励され、モラルハザードが目に余る」と多くの金融マンが「石原銀行」を自主退職した。

 年月が流れ、決算内容にも放漫経営のツケが露見し始める。ところが石原都知事は都民の目を誤魔化すように「東京オリンピック」構想を発表するほか、ハデな政策を打ち上げることで知事選を乗り切り、「石原銀行の経営破たんを先送り」した。

 それでも時間は容赦なく過ぎ、ついに今3月期の決算では資本金1000億円を上回る赤字見通しとなり、放置すれば債務超過に陥る事態となった。そこで石原都知事は恥も外聞もなく都税400億円を追加出資する提案を持ち出したのである。

 もちろん追加出資は焼け石に水でしかなく、再建できるメドも立たない状況だ。それよりも、まずは経営責任の明確化が必要だ。それは引責辞任であり、赤字の徹底究明と、都民への説明責任である。

 そこには隠ぺいされている犯罪的な融資や闇金融との癒着、政治的なスキャンダルが潜んでいる可能性大なのだ。これを徹底究明し、その影に隠されている石原都政の実態を明らかにする必要があると金融界はささやいている。それほど石原都政には数多くの不浄な疑惑が潜んでいるというのである。

 政界再編をにらんで、自民党政権と金融庁、そして警察当局は、石原都知事に遠慮し、多くの議員たちも政治的配慮を色濃くにじませてきた。都知事が推進する東京オリンピック構想や秋葉原再開発などには大手ゼネコン(総合建設会社)との癒着、疑惑もウワサとなっており、これらの究明も「石原銀行」追及と合わせて緊急課題だ。

(社会新報2008年3月5日号より)


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