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参院選総括 党の地力をどう強めていくべきか

 10日投票の参院選の結果は、社民党にとって、2議席以上獲得の目標を達成できず、中でも吉田党首が議席を失うという痛恨の結果となった。党は総括論議をスタートさせた。議論の手順、その積み上げを踏まえることが大事なのは当然だが、これまでのいわば「総括スタイル」を踏襲して終わり、とならないようにしなければならないだろう。

 端的に言って、これまで何回「崖っぷちの選挙」「今度こそ正念場」を語り、党再建・再生の方針を確認してきたのか、という問題だ。目標や取り組み方針が実現しなかったのはなぜなのかという理由が明確に解明されなければならない。

 併せて、前回13年参院選を底にして党の得票数・率が上昇に転じていることについて、小さなものでも積極的な兆しを正しくつかみ、目標達成につなげていく道筋を探らねばならない。

 言うまでもなく総括の論点は、候補者擁立方針をはじめとして選挙政策や宣伝など選挙戦略・戦術の多岐にわたる。そのことを承知の上で、いくつか問題提起したい。新たな方針確立には、選挙で一発逆転はまずあり得ず、結局は党組織の地力が試されるのだという冷厳な現実を確認することが必要だと考えるからだ。

 まず、党の言葉は個々人の政治観や社会観を揺さぶり、政治的行動の持続的根拠となり得る力を持っているか。かつて「護憲」や「反戦」という言葉が強い訴求力を持ち、思想へと膨らんでいった時期が確かにあった。変化した時代の中にあって、それでも私たちの「戦争をさせない」との訴えが力を持ち得たと言えるのか、検証が必要だ。

 さらに、憲法問題などと重なり合う部分も重ならない部分もあり、問題の端緒の違いとも言えるが、人々が日々の生活や労働の中で直面している困難を政治問題化・運動化する取り組みはできているか。これは議会や公約で取り上げればいいという話ではない。特に、若者世代を苦しめているブラック企業・バイトや非正規の処遇問題、奨学金問題などで、党員が運動をつくる、あるいは参加する中から、選挙闘争など党としての運動も展開できる、あるいは異なる政治潮流の人々との間で(野党共闘の時代だ)、相互尊重の立場で原則的な共闘関係を築ける若い活動家を獲得、育成できるかどうかは、党の将来そのものがかかった課題だ。

 社会運動をめぐる状況が変わる中で、党の模索は時代との格闘となるだろう。

(社会新報2016年7月20日号・主張より)


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