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米軍非道犯罪 基地縮小、さらに撤去しか道はない

 「基地が沖縄に来てからずっと犯罪は繰り返されてきました。基地があるがゆえの苦悩から私たちを解放してほしい」「いつまでも米兵におびえ、危険にさらされながら生活を続けていくのは、私たちは嫌です。未来の自分の子どもたちにも、そんな生活をさせたくありません」「私たちに沖縄を返してください。軍隊のない、悲劇のない平和な島を返してください」。95年10月21日、少女暴行事件に抗議する県民大会で普天間高校3年の女子生徒がこう訴えてから20年余、一体何が変わったというのか。

 言葉の無力さを感じざるを得ないほど非道な米軍犯罪を前にしても、政府は、海兵隊員は「よき隣人」なのだという。戦場では「動くものは全部撃て」という訓練を受けているのに。もはや政府の不作為責任を通り越して、加害性を問わざるを得ない段階なのではないか。米軍は朝鮮に、ベトナムに、そしてイラクに行った。「安全保障のため」に。本当の敵はどこにいるのか。敵を欲し、つくり出しているのは自分自身ではないのか。米軍にも、こう問わざるを得ないだろう。

 米共和党の大統領選候補となることが確実視されているトランプ氏の、日本が駐留経費を全額負担しなければ米軍を撤退させる発言。突飛なように見えて、ここに米国の深い本音が込められている。日本の米軍駐留経費負担は他の全ての駐留国の分を合わせた額より多いとは、よく知られた事実だ。駐留経費全体に占める日本側負担は74・5%で、「他の米軍駐留国と比較して、…日本の負担割合は大きい」「光熱水料等、他の米軍駐留国では必ずしも負担していない経費をわが国は負担している」とは、政府自身が認めていることなのだ。すなわち、基地提供費用の日本側負担を定めた日米地位協定、その地位協定に負担根拠の定めがない光熱水費、労務費などの駐留維持費肩代わり負担(5年ごとの特別協定に基づく「思いやり予算」。日本は5年間の総額確保を約束)、さらに、どこにも負担義務の規定がない海兵隊グアム移転経費や新基地建設関連費などを「米軍再編関連経費」として負担している。これでも足りない、全部持て(ついでに集団的自衛権で人も出せ)という、実に分かりやすい話なのだ。

 安上がりで、地位協定に守られ、しかも緊張を高めることで存在理由を強めることができる「前方展開」。このために沖縄を犠牲にする政策はもう限界に来た。

(社会新報2016年6月1日号・主張より)


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