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戦争法反対闘争 「平和と安全」掲げた独裁許さない

 本稿執筆時点(17日)、戦争法案はまだ成立しておらず、国会内外での闘いが続いている。国会前道路解放など歴史的な高揚を見せている戦争法案反対闘争の特徴の一つは、「立憲主義」という言葉が人々の胸にストンと落ちたことだろう。

 立憲主義という言葉が復権を遂げたのは、安倍首相が持ち出した96条改憲問題(国会の改憲発議要件緩和)がきっかけだったが、これが持ち出されたときの文脈や、用いる人の意図を超えた、再定義とも言える意味を帯びるようになった。

 立憲主義は、権力制限規範としての憲法の意義を説く。このことは、権力の源泉であり権力行使の正当性を担保する民主主義的多数派の意思をもってしても、変えてはいけない憲法体制の原理があるということを意味する。澤地久枝さんらが提唱し、瞬く間に全国に浸透した「アベ政治を許さない」のスローガン。これは、憲法に制約されることなく、憲法原理を壊す独裁政治を許さないという意味を持つようになった。

 安倍政権による戦争法制定とは、「平和と安全」の名の下では(その実体は安保体制なのだが)、権力は何をやっても許されるという宣言にほかならない。

 期せずして今年は戦後70年。このテーマが引いた線は、もう一つの問題の系を今の状況の中に投げ込んだ。すなわち、安倍首相は「戦後レジーム」、つまり戦後の「平和と民主主義」を壊そうとしていると言うとき、では、首相の魔の手から守られるべき平和と民主主義とは一体何だったのかという問いを、「侵略と植民地支配」をキーワードとする70年問題は提起するのだ。憲法9条破壊が敗戦70年と重なったのは、「期せずして」だと今言ったが、実は必ずしもそうは言えないことが、この問題から透けて見えてくるのではないか。

 同様のことは、政権が戦争法案成立へと踏み出したのが、辺野古新基地建設関連工事再開のタイミングと同時となったという問題についても言えるだろう。

 安保体制との闘いは、60年、70年の反安保闘争が投げかけた問いとの格闘でもあり、そういう意味で、闘いには前進や停滞局面はあっても、終わりはない。

 戦争法との闘いも同じだ。どういう時間軸で、いかなる道筋をたどり、何を目標に闘うのか。来年の参院選、そして改憲問題を念頭に置きつつ、百家争鳴の議論が求められる。それほど大きな運動が起きていることの確認から、まず始めよう。

(社会新報9月23日号・主張より)


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