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辺野古緊迫 植民地支配と変わらぬ政府の姿勢

 1月15日に沖縄防衛局が辺野古の新米軍基地建設に向けた海上作業を再開して以降、辺野古現地の状況は緊迫の度を深めている。政府の強硬かつ陰険な姿勢は、もはや常軌を逸していると言っていい。これに起因する全ての混乱の責任は、挙げて安倍政権にある。

 政府と沖縄県は目まぐるしく攻防を展開した。翁長知事は1月26日、前知事による埋め立て承認を検証する第三者委員会を設置し、検証作業が終了するまでの間、海上作業を停止するよう政府に申し入れた。ブイなどを固定する巨大コンクリートブロックによる大浦湾のサンゴ礁破壊が判明すると、知事は設置作業の停止を指示。岩礁破砕許可区域外に巨大ブロックが設置されサンゴ礁を破壊しているが、設置を認めたのはブイのみだとする県の主張と、許可区域外のブロック設置は手続きの対象ではなく許可は不要だとする国の見解は平行線をたどった。すると政府は2月19日、キャンプ・シュワブ前の歩道上のテントの撤去を要求。シュワブ前集会当日の22日には山城平和運動センター議長らの逮捕事件が起き、米軍側は後日、拘束は「上からの指示」と認めた。中谷防衛相は3月3日、埋め立ては「この夏ごろに着手」と答弁。米軍は11日、日米合同委が昨年7月に拡大設定した臨時制限区域(工事のための日本側の使用は容認)への県の立ち入りを拒否。12日には海底ボーリング調査の再開が強行された。

 こうした辺野古をめぐる動きと並行して、2月17〜24日には、北部訓練場の新設ヘリパッドの米軍提供閣議決定、抗議テントの撤去、東村議会のヘリパッド使用禁止意見書採択、当該ヘリパッドを使った訓練開始が立て続けに起きており、日米当局の反対運動たたきは執ようさを増している。地元紙の取材への妨害や「弾圧報道は誤報」キャンペーンまで行なわれている。

 中でも見過ごせないのは、国交省が出先機関(沖縄総合事務局)の職員にシュワブ前テントの24時間監視と報告をさせるばかりか、本省からはその現地職員を監視する職員まで派遣されているという実態だ。植民地統治そのものではないか。

 近現代以降、(内容の当否は別として)民主主義的な正統性をいかなる意味でも説明できない国家の権力行使は、実力集団によるただの暴力行為であり、それは戦争や植民地支配における行為と変わりはない。沖縄における事態は本質的にはそこまで来ている。

(社会新報2015年3月25日号・主張より)


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