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沖縄たたき いるものは減額、いらぬものを増額

 沖縄・辺野古の新米軍基地建設計画で、沖縄防衛局は15日、昨年9月以来中断していた海底ボーリング調査に向けた海上作業を再開した。抗議する市民への権力弾圧も強まっている。

 片や政府は15年度予算案で、沖縄振興費を前年比162億円(4・6%)減額するとともに、新基地建設経費を何と前年比2・1倍、1736億円計上した。減らされた分の大半は沖縄県が切望する沖縄一括交付金だ。政府は表向きは基地建設受け入れと振興費とのリンクを否定するが、政府筋からは「信賞必罰」との発言が出たとの報道もあった。翁長知事が2度にわたって上京しても、会った閣僚は山口沖縄・北方相だけ。そうこうしているうちに、必要だと言っているものを減らし、いらないと言っているものを増やすのだから、これはどう見ても嫌がらせ、いじめの類いだ。「国策」に抵抗する者を見せしめに処して恥じないという安倍政権が語る「分権」やら「地方創生」やらがどんなものかを、満天下に知らしめることとなった。

 沖縄が一貫して撤去を求めているオスプレイは、普天間基地に2度にわたって配備され、今や24機もひしめいている。欠陥機と言われる危険な軍用機を増やせるだけ増やし、周辺住民の生命と安全を人質にして、辺野古新基地の受け入れを沖縄に迫るという格好だ。しかも、「沖縄の負担軽減」と称して、同機を全国で自由に飛び回らせている。

 ところで政府は今度の予算案で、陸上自衛隊が初めて導入するオスプレイを米国から5機購入するための予算516億円を計上した。18年度までに計17機買う方針なのだという。17機という数は現状、米本国の年間調達数にほぼ匹敵するが、この数は18年度以降、1桁台前半にまで激減する見込みとされる。何のことはない、日本の同機大量購入方針の裏事情が透けて見える気がするではないか。

 そもそも単純計算で考えても、1機100億円超の同機を2機買うのをやめれば、沖縄振興費を削る必要はないし、3機我慢すれば、生活保護費のカットをやめてもおつりが来る勘定になる。ついでに辺野古新基地もやめれば、一体どれだけのことが可能となるのか。予算は国の形を表すというが、この国の政治がいかにゆがんでいるか、沖縄に絡む予算だけを見ても、一目瞭然ではないだろうか。

 沖縄という鏡に映る日本政治の姿は、日本国民に重い問いを投げかけている。

(社会新報2014年1月26日号・主張より)


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