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参院選結果 リベラル結集の知恵を絞り活路を

 参院選の結果は、総選挙で自公を政権復帰させた政治状況が基調として続いていることを示すとともに、その中でわが党が依然低落傾向から抜け出せていないという現実を突き付けることとなった。安倍政権は今後、選挙中は隠していた消費増税と大企業減税、社会保障削減、労働規制緩和、TPP参加、原発再稼働、そして憲法改悪に向けた歩みを早めるだろう。そして、いわゆる第三極勢力は野党的ポーズを強めつつ、自民党の尻押し部隊として「改革」を叫ぶに違いない。

 情勢は大変厳しい。党が共に立つことを呼びかけている人々は、個々に分断され、労働と生活に疲れ、少なからぬ人たちは排外主義的気分に不満のはけ口を見いだしてさえいる。状況は戦前と似ていることを認めた方がいいかもしれない。

 帝国憲法下の時代に安易に類似点を求めることには慎重であるべきとの意見はあろう。しかし、社会的流動性が高かった日本社会で、「富国強兵」の旗印の下に人々を駆り立てたのは、「立身出世」という自己責任による階級階層脱出の思想だったことを忘れてはいけない。戦前日本は、労働者や農民、被差別大衆が横に結び付き、そのまま仲間と共にあるという形でわれわれの生存を保障せよという声を上げることを決して許さず、激しい弾圧を加え、仲間を見捨てなければ次はお前だと脅した。今も同じことが起きているのではないか。同僚リストラの先頭に立っていた人が、ある日夕方5時に突然解雇を言い渡され、5時半には段ボール箱1箱で職場から追われるという、映画かドラマの1シーンのようなことが、現実となっているのだ。

 少し長いスパンで政治を見れば、55年体制終えん以降、広義の保守の内部から、原発事故やグローバル市場主義の暴力性などを直視し、リベラル化する人たちの出現が絶えていないこと、こうした人々を表舞台から排除し力をそごうという圧力が加えられてきたことは、大きな特徴として認められよう。このような力に抗しながら、主体的要因によって分散化することを極力避けるためには、何が必要か。利用主義を絶対に排するとともに、互いの違いや矛盾する部分はそれとして認め、上から型や枠をはめて主体性を抑圧することなく、何とかつながるしかない。議会内外で長い運動経験をくぐり抜けてきた社民党こそ、リベラル結集の知恵を絞らなければならないし、それが党再生への道でもある。


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