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徹底追及。郵政民営化、かんぽの宿。それは民営化という名の、私物化だったのではないか。

かんぽヘルスプラザ東京を視察 野党3党PT

社民・民主・国民新の野党三党「かんぽの宿」等疑惑追及プロジェクトチーム(PT)は6月15日、日本郵政グループ(郵便局会社)が所有していた東池袋4丁目施設用地(旧池袋簡保検診センター=かんぽヘルスプラザ東京)を視察した。社民党から保坂展人・衆議院議員、山口菊子・豊島区議会議員が参加した。

この東池袋4丁目施設用地は、三菱UFJ信託銀行に信託され、7割の権利(信託受益権)を住友不動産に譲渡した上、共同で不動産開発を行い、最終的に市場で販売するとされているものである。公表もされず、果たして正当な土地取引・土地活用なのか、野党3党PTとして検証したいとのことで現地視察が実施された。(関連)保坂展人のどこどこ日記>住友不動産→郵政、人知れず「50億円の商談」の謎 別ウィンドウが開きます

日本郵政・西川社長続投なら首相問責を 重野幹事長

重野安正社民党の重野安正幹事長は6月4日、麻生首相が日本郵政・西川善文社長の続投を容認した場合、参議院での首相問責決議案の提出を検討すべきだと記者会見で語った。

(関連)別ウィンドウが開きます
テルヤ寛徳のブログ鳩山総務大臣の信念は揺るぎないか
保坂展人のどこどこ日記麻生内閣は、なぜ西川社長続投をごり押しするのか


社民・民主・国民新の野党三党は5月15日、鳩山総務大臣に対し、日本郵政の西川社長を解任するように申し入れた。また同時に、日本郵政社長を「特別背任」(未遂)の疑いで東京地検に告発した。(→野党三党、鳩山総務相に日本郵政社長の解任要請・刑事告発

 

 


福島みずほ・綿貫民輔社民党の福島みずほ党首と国民新党の綿貫民輔代表は3月6日、郵政民営化見直しに共同で取り組むとする合意書を交わした。また合意の場には、全国郵便局長会会長の浦野修さん(写真中央)も同席した。(→郵政民営化見直しに関する国民新党との合意書

また前日の5日、社民党の保坂展人・衆院議員は、国民新党の長谷川憲正・参院議員、経済学者の植草一秀さんと、郵政民営化問題に関するトークイベントを開催した。(当日の動画は下記に掲載)

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植草一秀(経済学者)×長谷川憲正(国民新党)×保坂展人(社民党)
追及・郵政民営化

社民党の保坂展人・衆院議員が、国民新党の長谷川憲正・参院議員、経済学者の植草一秀さんと開催した、郵政民営化問題に関するトークイベントの動画です。(計4ファイル)

【「かんぽの宿」売却問題の経緯】
2003年4月
簡易保険福祉事業団廃止、運営を日本郵政公社に移管
2005年10月
郵政民営化関連法が成立
2007年10月
日本郵政が発足、運営も引き継ぐ

2008年
4月 日本郵政がホームページで譲渡候補先の応募を告知
5月 27社が入札参加表明
6月 予備審査で第1次提案参加者を22社に決定
8月 7社が第1次提案(15社辞退)、その後の審査で最終案参加者を3社に絞り込み
10月 2社が最終提案(1社辞退)
12月 オリックス不動産への一括譲渡を決定、譲渡契約を締結(26日)

2009年
1月 鳩山総務相が一括譲渡に「出来レース」などと反対表明(6日)、日本郵政の西川社長が総務相に経緯を説明(14日)、総務相が日本郵政に質問状(22日)
2月 日本郵政が譲渡案を白紙撤回(13日)

検証「かんぽの宿」売却問題

「ゆうぽうと世田谷レクセンター」視察後に会見する党調査PTの又市副党首、保坂副幹事長、近藤常幹ら(2月5日)。
「ゆうぽうと世田谷レクセンター」視察後に会見する党調査PTの又市副党首、保坂副幹事長、近藤常幹ら(2月5日)。

日本郵政が保有する保養・宿泊施設「かんぽの宿」などをオリックスに一括譲渡する計画が白紙撤回に追い込まれた。入札手続きの不透明さや、売却価格の低さなど売却経緯をめぐって疑惑が噴出したからだ。日本郵政は第三者機関を立ち上げ売却ルールの見直しに着手したが、「官から民へ」という規制緩和の流れの中から生まれた新たな利権構造という指摘もあり、この問題の根は深い。これまでの経緯と今後の課題を整理した。

不透明な入札経緯

日本郵政は昨年12月26日、「かんぽの宿」など70施設と首都圏の社宅9施設をオリックスの100%子会社「オリックス不動産」に一括譲渡すると発表した。

これに待ったをかけたのが施設売却に許認可権を持つ鳩山邦夫総務相だ。売却先のオリックスの宮内義彦会長が、小泉内閣で総合規制改革会議などの議長を務め、郵政民営化など「官から民へ」という規制緩和を推進してきたことを念頭に、「国民が『出来レース』と受け取る可能性がある」と売却反対の姿勢を示した。

そして社民党などの追及で不透明な入札経緯が次々明らかになっていく。一般的な「競争入札」ではなく、「企画提案型の競争入札」とあいまいな説明を繰り返したほか、初め27社が入札参加表明したにもかかわらず実際に参加したのは第1次は7社、最終(第2次)はオリックスとA社の2社だけだった。しかも、この時点ではA社の入札価格が3000万円近く高かった。その後、日本郵政は、評価額が高く目玉施設と言われるスポーツ施設『ゆうぽうと世田谷レクセンター』(東京都世田谷区)を一括譲渡対象から除外するなど入札条件を変更した上で、再度入札額を提示するよう求めていたのだ。A社が提示しなかったことから、最終的に108億8600万円を提示したオリックスに売却することになったという(図1参照)。こうした経緯がオリックスへの売却を前提にした入札ではないかとの疑念を生んでいる。

図1最終入札の流れ

低すぎる評価額

オリックスが提示した約109億円の譲渡価格には「低すぎる」との指摘がある。一括譲渡対象の79施設の土地取得代と建設費は合わせて約2402億円だったことが分かっている。鳩山総務相は「(売却額の)100億円は安すぎる。個別に売却すればもっと高く売れる」と低価格についても問題視している。

政府や日本郵政の資料によると、2008年末の帳簿価格が約15億6000万円となっている宿泊・保養施設「ラフレさいたま」(さいたま市)の土地・建設費は約286億3000万円で一番評価が高かったが、費用11億円の三ヶ根(愛知)の簿価は500万円、同20億円の十勝川(北海道)の簿価1000万円、38億円の潮来(茨城)も簿価は1000万円まで下がっている(図2参照)

図2日本郵政が一括売却の対象とした施設 日本郵政の説明によると、旧郵政公社時代の05年9月から「減損会計」を導入したことが大幅な簿価の低下になったとしている。従来は取得価格を基に簿価を算出していたが、減損会計は不動産などの将来の使用価値や売却価格などを見積もって現在価値を算出する会計方法。「ラフレさいたま」の場合、従来会計だった03年4月の簿価は土地・建設費用に近い約203億円を維持していたが、減損会計が導入された05年9月の簿価は16億円にまで急激に低下していた。国民の財産とも言うべき「かんぽの宿」をなぜ“たたき売り”するような入札が行なわれたのか、日本郵政も国も説明する責任がある。

今後の課題は何か

国民共有財産“たたき売り”に批判

民営化前の旧日本郵政公社時代に売却された「かんぽの宿」や社宅などについても、一部に高額転売が明らかになるなど売却方法が適切であったのかといった指摘が出ている。

鳥取県岩美町の老人ホームとなっている施設は旧郵政公社の「鳥取岩井簡易保険保養センター」だった。07年3月に東京都内の不動産会社B社が郵政公社から1万円の評価額でバルク(一括購入を条件とした一般競争入札)で購入したものを同町の社会福祉法人に転売したものだ。転売価格は6000万円に跳ね上がっていた。

また評価額1000円の沖縄県内の施設は私立高校に転売されていた。野球場などとして使用しているこの土地を高校側が購入したときは4900万円だったという。このときのバルクではB社など不動産会社7社が共同で178件の土地・建物を115億円で落札していた。

公社時代にはこの178件も含めて634件もの施設・土地が売却されており、高額転売が明らかになったことで資産評価のあり方や入札方法も含め疑義が広がっている。

また、日本郵政の保有資産の中には、名古屋駅前など再開発が計画されている大規模な土地や、稼働率が高く黒字で優良物件という施設も多い。むしろ今後、開発や売却される施設が「本命」という関係者の話もある。国民の財産が不当に安く一部企業に横流しされることがないように監視を強めていく必要がある。

追及緩めず全容解明へ

保坂展人 かんぽの宿・郵政民営化見直し問題調査PT事務局長 に聞く

保坂展人 かんぽの宿・郵政民営化見鳩山総務相がオリックスへの一括譲渡に疑問を呈したことから大きな問題となったが、もともと私たちも官有地・施設のあり方については長年問題にしてきた。年金や雇用保険の保険料が使われたグリーンピアやスパウザ小田原などは非効率で天下りやファミリー企業のための施設でムダだと指摘してきたし、その処分の仕方も二束三文で売り飛ばすことは国民共有財産の“たたき売り”に等しいと批判してきた。今回の「かんぽの宿」も簡易保険の保険料で造られた施設であり、不透明な点があれば契約をやめさせて疑惑解明に努めるのは当然だ。

この問題で最も首をかしげるのは「競争入札」と言いながら、入札日時も、入札箱も、入札札も出てこない。つまり入札はなかったのではないかという疑問だ。当初入札対象に入っていた「ゆうぽうと世田谷レクセンター」が最終入札の後に除外されていた事実が明らかになったことも入札経緯の不透明さを浮き彫りにした。社民党の追及が疑惑拡大のカギになったと思う。

旧郵政公社時代にバルクセールで売却された施設についても評価額1万円の施設が数千万円で転売されていたことも報じられており、この問題も解明していかなければならない。

なぜこういう問題が起きるのか。小泉・竹中改革は道路利権や郵政利権を断ち切る作用もあったが、新たな規制緩和利権をも生み出しているということではないか。「官から民へ」という旗を掲げ、郵政民営化など規制緩和を進めたが、その改革のふたを開けてみると、中では官有地を一部の民間企業にそっと横流ししていたという構図が見えてくる。今後、かんぽの宿疑惑の解明とともに小泉・竹中改革の検証も課題となる。


【国民新党・長谷川憲正さんのホームページ】
http://www.hasegawa-kensei.jp/  (別ウィンドウが開きます)

植草先生の著書『知られざる真実 ― 勾留地にて ―』【植草先生の著書】
『知られざる真実 ― 勾留地にて ―』(イプシロン出版企画)

【植草先生のブログ】
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