2010年8月27日
社民党第4回全国代表者会議

党首あいさつ

 みなさん、こんにちは。
 先日の参議院選挙、本当にお疲れ様でした。
 社民党は、今回の参議院選挙で、比例区で2議席に終わりました。
 まさに、敗北であり、危機的状況です。

 この結果について、党首として、その責任の重大さを痛感し、みなさんに本当に申し訳なく思っています。全国の党員とともに、党の再生に全力を傾注してまいります。

 党運営については、不十分な点がなかったかを省みながら、常任幹事や全国の党員と共に、全体がまとまって前進できるよう、一層努力をしてまいります。

 今日は、社民党の参議院選挙について、地域のみなさんと意見を交換し、選挙の総括をし、それを踏まえて、社民党の再生について共有したいと思います。

 社民党は、去年9月9日、三党合意を結び、連立政権に加わりました。自民党政権から、政権交代をした意義は、大変大きいと思います。また、政府・与党として、社民党が取り組み、実現した課題もたくさんあります。
 野党になった現在においても、国民のみなさんに約束をしたこと、三党合意、取り組んできた政策の実現を他の政党にも働きかけ、実現していきましょう。

社民党は、5月27日の常任幹事会で、日米共同声明に「辺野古」とある限り、閣議の署名はしないということを社民党として確認をしました。

 その決定に従い、5月28日、わたしは、大臣として署名を拒否し、その結果、大臣を罷免されることになりました。この事態を受けて、5月30日、全国幹事長会議が開かれました。この会議では、ほとんどの都道府県連合が、署名を拒否したことを支持し、また、政権から離脱をすべきであるという意見でした。このご意見を受け、常任幹事会は、政権からの離脱を決めました。このことは、社民党全体で、みんなの意思で決定をしたことです。その事を否定される人は、ひとりもいないのではないでしょうか。皆さん、どうですか。

 もし、5月28日に、閣議で署名をしていたら、次の日の新聞の見出しは、「社民党、辺野古容認、変節、裏切り」と書かれていたでしょう。その時点で、社民党は、沖縄の人々から、国民から、見捨てられたと思います。
 閣議決定は日米共同声明に優越しません。閣議決定は、日米共同声明の対処方針として出されました。日米共同声明に「辺野古」に基地をつくると明記されている以上、閣議で「それは違う」ということにはなりえません。このようなダブルスタンダードでは、国民の信頼を得ることはできません。

 もし、あのまま連立政権にとどまっていたら、獲得議席はゼロになっていたかもしれません。

 今回の選挙は、与党から野党になった直後の難しい選挙でした。わたしは、全国の候補者のところに応援に行きました。どの候補者も素晴らしい候補者で、全力で闘って下さいました。しかし、選挙の結果は、比例区で2議席にとどまりました。ただ、ここまで闘えたのは、地方組織、自治体議員、地方の党員のみなさんの頑張りがあったからこそだと思います。

 そして、やはり特筆すべきは、沖縄の闘いです。残念ながら、沖縄選挙区では惜敗をしましたが、沖縄での社民党支持率は、22.2%で、第一党になりました。また、山口県の上関原子力発電所建設で闘っている祝島でも、社民党の支持率は圧倒的です。
 沖縄での闘いがあったからこそ、現場での闘いがあったからこそ、比例区でも2議席を獲得できたのではないでしょうか。

 闘う現場と社民党が信頼関係で結ばれ、共に連帯をして闘っているところで、社民党は支持されているのです。これは、今後の社民党のあり方を示しています。

 現場の運動と、どう共に闘い、支えていくかという社民党の体制づくりが必要です。選挙を闘える組織づくりと現場の運動とのつながりを構築することこそが、今必要です。

 がっちり支えてくれるコアメンバーの周囲に、緩やかなネットワークを恒常的につくり、絶えず働きかけていくことが必要だと考えます。

 8月18日付けの社会新報に、早野透さんが、「社民後退は、おそらく支持層の固定化高齢化にあるのだから、そこをどう打開をしていくのか、みんな本気で知恵を絞るべきときである」と述べていらっしゃいます。そのとおりだと思います。

 どう打開していくのか、党員全員で知恵を絞り、打開をしていこうではありませんか。早急に、仮称ですが「党再生プラン」を提起し、全国連合、地方、党員一体で論議し、実行に移していきます。都道府県連合も、それぞれの「都道府県連合の再生プラン」を作成していただくようお願いします。

 1.まず全国連合、国会議員、都道府県連合、自治体議員、党員、それぞれの活動をつなげ、共に連携し、情報を共有し、政策を提言し、実現させていくことが必要です。

 「現場から、地域から、地方から」が合言葉です。
 これまでの全国連合は、地方や自治体議員の現場に根ざした運動を吸い上げ、普遍化し、政策提言につなげ、また全国で共有化していくことが不足していました。

 今後、全国連合は、自治体担当の部署が中心になって、地方の効果的な党活動を把握し、研究・分析して共有し、支援していくことに取り組みます。一方で、地方や支部は、具体的に活動していく。その結果を報告・共有し、次の活動や他の活動に活かしていくということを実行していきたいと思います。

 また、全国、またはブロック別に、専門分野別の党員交流の場をつくり、活動や政策に反映をさせていきます。それを実現するために、自治体担当の部署、組織局、国民運動局、政策審議会が、力を合わせて、連携していく必要があります。

 2.次の提言は、若手の育成と抜擢です。
 今まで、社会党を背負い、歯をくいしばって、運動をやってきた党員のみなさんこそ社民党の宝物です。そして、これからの社民党を考えた時に、その皆さんの活動を引き継ぎ、さらに発展させていく若手の育成と抜擢は急務です。

 若い党員や女性党員などの代表を党の様々な機関、レベルで、活躍してもらうことを検討します。女性青年担当の部署のもとに、例えば仮称ですが「青年議員・党員育成プロジェクトチーム」を立ち上げ、社民党の若い党員に、様々な提言や行動提起、行動をしてもらい、とりわけ議員をつくっていきたいと思います。このような活動を通して、女性青年担当の部署の活動を中心に、将来、社民党を背負っていく若手の育成をはかり、来年の統一自治体選挙や衆議院議員選挙で、若手を抜擢し、擁立を積極的に行ない、当選をさせていきます。

 3.三番目に、統一自治体議員選挙で自治体議員を増やすことです。若い党員の抜擢のことは、既に申し上げました。「現場から、地域から、地方から」を合言葉に組織と運動をつくっていく場合、自治体議員を何としても増やさなければなりません。

 来年の自治体議員選挙の取り組みを都道府県連合と全国連合で、しっかり連携して取り組まなければなりません。

 4.四番目に、政治スクールや学校の開催です。
 以前、社民党で憲法学校などを開催していました。アンケートの結果からも、参加者から高い評価をいただいていました。
 今後、政治スクールなどを開催し、社会民主主義の社会、その経済政策、平和、環境などについて、一人ひとりが学習し、力をつけ、また社民党の糧とする機会を設けたいと思います。

 最後に、今、社民党は、極めて厳しいときです。
 しかし、政治の場において、社会民主主義と平和に立脚する社民党は何としても、何としても必要です。社民党がめざす社会は、北欧型福祉社会であり、税の再配分によって格差の少ない社会です。

 2006年に、わたしたちが作成した「社会民主党宣言」では、こう宣言をしています。「私たちは目指します。格差を是正した生活優先の社会を。それは、競争こそ万能として規制緩和をやみくもに進め、『小さな政府』と称して福祉や医療、教育などの公共サービスを切り捨てていく社会ではありません。子どもを生み育て、学び、働く機会を公正に保障し、不安なく老後をおくることができるよう、生活条件の向上を最優先した社会です。」

 まさに、このような社会こそが、今の日本に必要なのではないでしょうか。皆さん、いかがですか。

 これから、社会民主主義の社会像、経済政策、福祉、医療、教育はどうあるべきかについて、専門家のみなさん、市民のみなさんとともに、政策をねりあげ、国民のみなさんに提起し、政策実現をしていきます。

 社民党が、「誰にむかって、どのような政治を行ない、どんな社会をめざすのか」ということを、もっと鮮明にわかりやすく国民に訴えていきます。

 そして、当然のことですが、政治は、国会だけではなく、人々の中で、現場で、地域で、地方で行なうものであり、ダイナミックな政治を人々とともに動かしていかなければなりません。

 社民党は、野党であり、どうやって政策の実現をしていくのか、知恵と工夫をこらし、また、存在も示さなければなりません。政権に対しては、是々非々で対応し、緊張感ある関係をつくっていきます。支持できる法案についてはしっかり協力します。
 一方で、憲法に反する法案、新自由主義的な法案については、その内容を転換させ、私たちが決してぶれずに目指している社会に向けて、邁進します。私たちは、「誰に向かって、どのような政治を行い、どんな社会をめざすのか」ということをしっかりと固めながら、護憲リベラル勢力の連帯の核となります。

 厳しい状況ですが、社民党が、連立を離脱したのは、「沖縄の辺野古に基地をつくることに加担できない」というのが理由です。ですから、再度、連立をするには、沖縄の県議会の全会一致で採択された決議と同じく、日米共同声明の撤回という「明確な変更と理由」がなければなりません。

 社民党が、国民に向かって、どういう政治を約束し、どういう政治を行なっていくかが、最も重要です。

 社民党の再生は、社民党の党員全員が力を合わせなければ、実現できません。そのことを心からお願いします。

 みなさん、9月12日は、沖縄で、名護市議会議員選挙などがあり、11月28日は、沖縄県知事選挙があります。この選挙は、まさに、関ヶ原の戦いであり、赤壁の戦いです。社民党は、この選挙で何としても伊波洋一氏を県知事にし、辺野古に基地をつくることの撤回を勝ち取っていきます。全国のみなさんのあらゆる支援・応援で、勝利を勝ち取りましょう。

 また、来年は統一自治体議員選挙です。できるだけ多くの自治体議員を誕生させるべく、今日からまた、全力をあげていきましょう。

 わたしは、先頭に立って、みなさんと一緒にがんばってまいります。

 もつべきは、雨天の友、雨天の仲間です。このことを痛感しています。この間の激動の中で、私自身、本当に、党員の皆さんに支えていただいてきたことを心から感謝しております。

 この厳しい状況をくぐりぬけ、何としてでも、党を再生させていきたい。どうか、お力をください。党員の皆さんの奮起をお願いし、その先頭にたって、がんばることをお誓いし、私の挨拶とさせていただきます。



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