社民党の阿部知子政審会長は9日、遊説先の岩手県内で記者会見し、下記の政策を発表しました。

2010年7月8日

地域医療を再生するために総合医を育てる

社会民主党

〔状況〕

▼岩手県立病院等の新しい経営計画(平成21−25年度)案
紫波(紫波町)、大迫(花巻市)、花泉(一関市)、住田(住田町)、九戸(九戸村)の5地域診療センター(病床数各19床)を昨年4月から、岩手町の沼宮内病院(同60床)を今年4月からそれぞれ入院ベッドを廃止し、無床診療所とするのが柱。

▼県医療局の対応
住民説明会、懇談会などで出された意見などを参考に、入院が必要な患者の受け入れ先の確保▽交通アクセスの確保▽(無床化に伴う)空きスペースの利活用▽関係市町村との情報交換の場(市町村連絡協議会)の設置−の4項目を計画最終案に追加した。

県立病院が地域医療の中核を担ってきた岩手で4月、5カ所の「地域診療センター」(19床)の入院ベッドが休止された。、まだ取り組みが成功したとはいい難い。はどうなるのか。来年も厳しい局面が続きそうだ。

〔問題提起〕

@日本一広い県の地域医療。岩手県の医師不足は全国的にみても深刻

A「岩手県立病院等の新しい経営計画」は、当直派遣などの負担を軽減し、医師離れを食い止めたい−という県の狙い。だが、県立病院の常勤医数はいまも減少が続いている。

B一番の問題は、24時間、地域で暮らすなかで、命を守る病院をベースとした総合医がいない足りないということ

C岩手県の高齢化率26.8%(2009年)、30%を超す市も多い。高齢者はさまざまな病気もっている。医療も介護も必要。病院も施設も在宅の医療も必要。それらを支えるのはプライマリ・ケアに取り組む総合医

〔提言〕

1,地域のプライマリ・ケアに取り組む総合医を県立病院で育成する仕組みをつくる

    

・地域が必要とする地域にあった総合医を育てる

・中央の病院の専門医に曲げて来てもらい一般的な仕事をしてもらうのでは先がない

・地域医療に取り組みたいと思っている若い研修医は少なくない

・国においても支援制度をつくる


2,臨床研修義務化を根本的に見直す

・「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」が出している、大学の医師派遣機能を強める見直し案は見当違い。再考すべき

・初期研修が非常に大切。より広く多様な患者さんを身近な地域で診る、プライマリ・ケアを学ぶという臨床研修の理念を具現化する

・過疎地域・離島などの地域医療研修を必修化する


3,地域やブロックごとに自治医科大学(のようなもの)をつくる

・地域医療の担い手を養成する(新人育成、過剰な歯科医師の麻酔科医への転職、出産育児などで休職していた女性医師の再就職など)

・ブロックごとの医療提供体制を安定させる


4,医療と福祉の連携強化(住民、県・市、病院の連携を深める)

・医療と福祉の連携がないため、診療所の無床化によって福祉難民にならざるを得ない。

・特養、老健の入所者は介護度が重度化している。医療も必要。公立病院が引き受けざるを得ない状況。

・施設からでも在宅からでも、必要なときに、すぐに入院ができる体制が必要。安全への保障がなければ地域で安心して在宅医療・在宅介護はできない。

・住民と行政(県と市町村の連携も重要)と病院が一体になる仕組みを作る

・ごく普通の地元の人が使う医療サービスや介護サービスは、地元の人が参画し理解しながら、設計していく。当事者意識をもって良い地域をつくることが地域の再生につながる。

(具体例)
「地域医療を育てる会」(医師・看護師など医療者と住民)
・住民が診療の様子を評価する
・若い医師に患者とのコミュニケーション能力を高めてもらう
・診察室とは別の場で、市民と医療者が、年間を通じて出逢う
・患者ではなく、病院を支える住民の立場から発言してもらう



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