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社民党の政策

口蹄疫対策に関する申し入れ・緊急要望

2010年5月18日 口蹄疫対策に関する緊急要望

2010年5月29日 口蹄疫問題に対する知事要請書(社民党宮崎県連合)

2010年8月05日 口蹄疫対策に関する申し入れ

2010年9月03日 口蹄疫 現状と課題 ― 99日間の報告 ― 満行潤一(宮崎県議会議員)

口蹄疫問題 現地からのリポート

宮崎市議会議員 徳重淳一

宮崎県内で口蹄(こうてい)疫の発症が確認されてから3ヵ月が過ぎた。一時は終息の方向に向かうと思われたが、宮崎市や都城市で新たに感染が確認され、県内・外に広がるおそれも出てきた。6月4日に施行された口蹄疫対策特別措置法には、農相の判断で、牛や豚を処分できる「予防的措置」などが盛り込まれ、新内閣にとっても口蹄疫の感染拡大阻止は喫緊の課題となっている。宮崎県内では、畜産業だけではなく、多くの産業、県民に不安と混乱が生じている。現地からのリポートをお伝えする。

口蹄疫問題の経緯

 4月20日、遺伝子検査の結果、宮崎県児湯郡都農町の肉用牛繁殖農家で口蹄疫の発症が確認された。

 発生源である農場周辺では、農場への立ち入り禁止や家畜の移動制限の措置が取られ、同日の昼には、県が発生源から半径10km圏内を家畜の移動制限区域に、半径20km圏内を搬出制限区域に指定し、10、20kmの区域境の幹線道路には、消毒ポイントが設置され畜産関係車両の消毒が開始された。

 しかし、口蹄疫ウイルスは、広がりを見せた。豚にも感染していたため、農場が近接する都農町、川南町内での発症が後を絶たない状況となった。

 その後の懸命な防疫作業にもかかわらず、隣接する高鍋町にも拡大し児湯郡内農場での発症は、5月17日時点で126ヵ所となり、家畜伝染病予防法に基づき、殺処分の対象となる家畜数は、牛と豚を合わせて11万4000頭にも上った。これは、宮崎県内の全家畜数の1割に相当する数だ。

 18日には、東国原英夫知事が県内全域に非常事態宣言を行ない、畜産農家には消毒の徹底と外出を控えるように要請し、畜産農家以外の方々には畜産農家の訪問の自粛や車で移動する際に消毒ポイントでの消毒、集会やイベントなどの延期を求めた。

 21日には、まん延防止策として、発生農場から半径10km以内の家畜にワクチン接種を行ない、全頭殺処分することを決定した。関係自治体の職員は、該当する畜産農家に対し、牛や豚へのワクチン接種の説明を行ない、同意が得られた農家から、順次、家畜へのワクチン接種が行なわれた。

 ワクチンの接種が開始されて以降、新たな発症は見られたものの、これまで発症していた区域内であり、件数も少しずつ減少し、終息に向かっていたかに見えた。

 しかし、6月9日、児湯郡から約50km離れた都城市で、翌10日には、児湯郡に隣接する宮崎市、日向市でも口蹄疫に感染した患畜が新たに見つかり、県内に衝撃と落胆が広がった。

県内のさまざまな産業に深刻な影響

 宮崎県は、2008年度の農業産出額が3246億円と全国5位であり、このうちの60%近く、1869億円を畜産で占めていて、文字どおりの畜産王国だ。だが、口蹄疫という「目に見えないテロリスト」により、宮崎県の畜産は破壊されようとしている。

 口蹄疫の影響は、畜産業だけでなく、県内のさまざまな産業に深刻な打撃を与えている。

 最初に発症が確認された児湯郡内で、県が行なった緊急影響調査によると、商工会の会員620事業所のうち85%の事業所で売り上げが減少し、60%以上の事業所では、3割から4割以上売り上げが減少していると回答している。畜産関係者はもとより、飼料や家畜の運搬業、商店、飲食店などにまで口蹄疫の影響が広がり、町全体が壊滅的な状況となっている。

 また、県内各地で行事やイベントが相次いで中止されたため、多くの産業に影響が及んでいる。宮崎市内の旅館やホテルでは、5月27日までに約1万2000件の宿泊キャンセルがあり、市内の繁華街でも人通りが少なく、5月の売り上げが通常の3割程度しかないといった飲食店も続出している。

 今回の口蹄疫が宮崎県の各産業に与えている影響は甚大なものであり、事態は極めて厳しい状況におかれている。

宮崎ブランドの復活が大きなカギに

福島党首、現地の方と意見交換

 5月16日に当時の福島みずほ消費者担当相が、閣僚として初めて被災地である川南町に入り、川南町長や商工会の方々と意見交換を行ない畜産農家や行政、商店街への支援などの要請を受けた。翌日の午後には、政府対策本部の設置、予備費などでの予算措置が速やかに取られた。畜産農家への支援策は詳細に提示されてきたが、畜産農家に勤務していた従業員への雇用への支援策や商工業者に対する融資支援策等が必要となる。早期の復興には、融資の条件や前年度の経営状況が基礎となる各種税金などへの緩和措置が必要である。

 今回の口蹄疫では、宮崎県内の家畜の殺処分対象頭数が、全体頭数の約22%に当たる27万5000頭に上り、殺処分し埋却まで完了している数が18万4000頭、約67%が処理された。本格的に梅雨入りした現状では、早急の殺処分対象の家畜の埋却と汚染地域を通行する車両と同乗者の徹底した消毒が、目に見えないテロリスト・口蹄疫の終息に向けた重要な取り組みとなるが、宮崎が元の状態に戻るためには、「宮崎牛」「はまゆうポーク」などの宮崎ブランド復活が大きな鍵となる。

【口蹄疫とは】
口蹄疫ウイルスが原因で、偶蹄類の家畜(牛、豚、ヤギなど)や野生動物(ラクダやシカなど)がかかる病気。感染すると、発熱したり、口の中やひづめの付け根などに水膨れができる。ウイルスの伝播(でんぱ)力が非常に強いので、他の偶蹄類の動物にうつさないようにするための措置が必要。

(関連リンク)
宮崎県ホームページ
農林水産省・口蹄疫に関する情報

社民党参院選マニフェスト再建07 農林水産業;口てい疫など家畜伝染病予防対策は、診断・検疫体制の迅速化、防疫・蔓延防止対策の徹底、被害農家への家畜処分に伴う補償と生活補償・経営再建支援、地域経済の回復、感染経路の解明などに万全をつくします。家畜伝染病予防法を抜本改正し、国の責任を強化、農家への補償を拡充します。

口蹄疫問題に対する知事要請書(社民党宮崎県連合)

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