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10年度政府予算案のポイント
阿部知子政審会長に聞く(要旨)

鳩山連立政権は昨年12月25日、過去最大となる一般会計総額約92.3兆円の2010年度政府予算案を閣議決定した。景気低迷で税収が09年度当初見通しより9兆円も落ち込み、戦後初めて税収が国債発行額を下回るという厳しい財政制約の下で、公共事業費が前年度比18.3%減、社会保障費が同9.8%増で一般歳出の半分を超えるという、「コンクリートから人へ」の理念に基づく財源配分の転換を印象づける内容となった。与党の一員として税制改正、予算案作りに参加した社民党の阿部知子政審会長は、「社会の安心と安全を強めていくことで内需拡大を図る」ことに向け、「新しい政権がこれまでと違う方向にかじを切ったことをメッセージできる予算となった」との評価を示した。

阿部知子政審会長――初めに歳入面、税制改正の取り組みについて。

 大きく注目されたのが所得税の扶養控除の廃止。社民党は、高額所得者に有利な所得控除から税額控除、手当への転換の流れは是としつつ、子ども手当や高校教育実質無償化の恩恵を受けない23歳から69歳を対象とした成年扶養控除の廃止に反対し、これをやめさせた。これは「庶民増税をさせない」という党の強い決意で可能となったものだ。

――では、歳出面に当たる予算案のポイントは。

 社民党が予算編成で目指したのは、景気が二番底に陥るのを防ぎ、国民の「生活再建」を実現するのと併せ、「社会構造の転換」に道を開くこと。これは企業、供給者サイドの応援に偏った構造改革時代の政策を生活者サイド重視に改めることであり、社会の安心と安全を強めることで内需拡大を図ることだ。

――景気対策という観点からの評価はどうか。

 環境と、医療・介護の健康分野に重点的に投資することは雇用対策、国際競争力確保の視点からも実は景気対策そのものであり、内閣の方向性は間違っていない。

 注文を付けるとすれば、第1に環境政策へのかじの切り方がまだ甘いのではないかということ。

 同様のことは医療など社会保障にも言える。国民皆保険制度を守り、地域の病院を維持するためには、もっと大胆な財源シフトが求められる。

―― 自民党など野党が「消費税封印」を批判している。

 鳩山連立政権は3党政策合意で「4年間の消費税率据え置き」を約束した。まずは歳出のムダをなくし、特別会計などにもっとメスを入れると同時に、財源配分の「コンクリートから人」へのシフトをさらに進めること。そして、応能負担の原則に基づいて不公平税制を改め、税の所得再分配機能を高めるため、所得税の最高税率や法人税率などを見直すこと。

(社会新報10年01月20号より)


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