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改定版「生活・地域の底上げ宣言」内需拡大・国民生活改善に向けた10兆円の緊急対策

「生活・地域の底上げ宣言」(改定版)―内需拡大・国民生活改善に向けた10兆円の緊急対策―

2008年10月16日 社民党
 

1.基本認識

 小泉「構造改革」路線の破綻に加え、円高・ドル安、原油はじめ諸物価の値上がりが続き、そこにアメリカ発の金融危機・通貨危機が追い討ちをかけ、このままでは新たなスタグフレーション(不況下の物価上昇)に陥る危険性が高い。

 社民党は、1月に5兆円規模の緊急対策を打ち出し政府に対策を求めたが、政府はまったく無策だった。8月には「生活・地域底上げ宣言」をまとめ政府に実現を迫ったが、政府の緊急対策及び第一次補正予算は規模・内容ともに不十分なものであった。

 その後の経済・金融情勢も踏まえ、「宣言」を改定し、緊急対策の実現及び補正予算を含めた真水10兆円規模の対策の実施を政府に迫っていく。

2.目指す方向性

 新自由主義の「構造改革」路線と決別し、「格差是正」・「内需拡大」・「国民生活改善」を目指し、家計、雇用・社会保障、地域の立て直し、環境・エネルギー政策の大転換等を図る。

3.「内需拡大・国民生活改善対策」の柱

(1)1世帯10万円の所得税・住民税の定額減税の実施(3兆円) ※単年度

(2)飲食料品にかかる消費税の非課税化(年1回、飲食料品にかかる消費税に相当する額として最高4万円を「戻し金」として支給、年収制限あり、1.2兆円) 

(3)社会保障費の自然増2200億円削減の中止(今年度から)

(4)基礎年金国庫負担2分の1の来年度当初からの実施(2.3兆円)、物価上昇にあわせて基礎年金を増額

(5)後期高齢者医療制度の廃止

(6)雇用・労働対策の強化

  • 非正規社員100万人の正社員化支援(非正規雇用から正規雇用に切り替えた場合の社会保険の事業主負担を支援 月2万円を向こう1年で2400億円)
  • 「日雇い派遣」の禁止など労働者保護法としての労働者派遣法改正
  • 解雇規制法の制定
  • 生活できる最低賃金への法改正<時給1000円>

(7)農林水産業の燃油・米価支援の増額(2000億円)             

(8)自治体の緊急需要(公立病院・地域医療・介護・地方公共交通・集落維持・就学援助・耐震補強等)を地方交付税(特別交付税)で交付(08年度分6000億円)
※平年度は2兆円増額(08年度はその3分の1を前倒し)

(9)諸物価高の離島対策の強化(ガソリン税の軽減等)

(10)太陽光発電の普及を後押しするなど省エネ・自然エネルギー転換<原油・原材料高を克服し、新しいエネルギー転換に伴う産業の構造転換で雇用を創出>

4.「金融危機予防対策」の柱

(1)中小企業支援

  • 融資・資金繰り支援等(国費8000億円<融資規模18兆円>
  • 信用保証協会保証付き融資における「責任共有制度」を当分の間停止
  • 貸し渋り、貸しはがしの規制、地域への一定融資(地域再投資)の義務づけ
  • 政策金融公庫の活用

(2)国民生活支援

  • 生活福祉資金貸付(都道府県社会福祉協議会)等の改善・強化
  • 生命保険の保護(生命保険契約者保護機構への国庫補助<09年3月まで>の延長)
  • 預貯金の保護(ペイオフ制度を凍結し、預貯金を政府が全額保護する)

(3)雇用者対策(財源は労働保険特会を活用)

  • 派遣契約の中途解約に対する規制強化(実態調査の実施と、「派遣先が講ずべき措置に関する指針」の厳守)
  • 雇用保険の失業手当の受給資格を元に戻す(1年→半年)、雇用保険の給付金の増額と給付期間延長
  • 離職者支援資金貸付制度の拡充(特に雇用保険制度の対象外にある非正規労働者の失業者)
  • 雇用促進住宅の売却停止と新たな利活用(空き部屋に新規入居を認めない方針を転換させる)・緊急地域雇用創出特別交付金事業の復活・拡大で雇用創出(環境・森林・消防査察・学校支援など 年2500億円)

(4)金融システム対応

  • 金融機能強化法の枠組みの復活(経営責任の明確化を前提)

以上、3と4に必要な費用は約10兆円

 

5.財源対策(赤字国債発行・消費税率引き上げは不要!)

(1)もともと国民の財産である特別会計の余剰資金(「霞が関埋蔵金」、特に財投特会・外為特会)40兆円から当面約5兆円の活用

(2)不公平税制の是正で年4兆円超

  • 法人税率の復元 2兆5000億円
  • 高額所得者の所得減税の廃止 2600億円
  • 減価償却減税の是正(100/100→90/100) 5100億円
  • その他租税特別措置の見直し等

(3)一般財源化した道路特定財源の活用(当面1兆円)

(4)防衛予算、米軍への思いやり予算、不要不急の公共事業費の削減など抜本的な歳出見直し(当面1兆円)                                

以上によって年約11兆円は捻出でき、3と4に必要な財源を賄うことは十分可能

 

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