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社民党の政策

財源というものは、ないと言えばない、あると言えばあるものであって、政府の意思によって、あるいは国会の意思によって、財源が生じてきたりなかったりするものである

「安心の財政再建プラン」の実現 (コラム)

2007.9
社民党政策審議会コラム

 今回の臨時国会において、社民党は、野党の政策的優位性をアピールし、痛みを押しつけるばかりで弱者に冷たい与党との違いを浮き彫りにしていくため、最低賃金法、後期高齢者医療保険制度凍結法、障害者自立支援法の見直しなど、格差是正や人権、国民生活向上にかかる法案について、積極的に逆転参議院での法案成立を目指していくことを提案しています。しかし民主党のマニフェストを巡って、選挙戦の最中から財源問題が問われていたように、与党やマスコミは「野党の対策には財源の裏付けがあるのか」と常に問題にします。

 たしかに国費だけで高齢者医療費の自己負担の引き上げ凍結で約500億円、新たな保険料負担の凍結で約400億円、障害者自立支援法の抜本見直しで約400億円が必要になると試算されています。ただし今回、福田首相が高齢者医療費の自己負担の引き上げや新たな保険料負担の凍結、障害者自立支援法の抜本見直しを総裁選の公約にしたこともあって、与党の側も年1000億円を超える国庫負担の財源をどうするのかが問われるようになりました。

 すでに社民党は05年の総選挙の際に、総額12兆円超の「緊急税財源対策」を打ち出しており、その後さらに精査を重ね、今回の参議院選挙でも年14・5兆円の財源確保ができるという試算を行っており、財源的には十分実現可能です。

 まず純計で年間約200兆円もの特別会計について、国民生活の向上にかなうよう無駄遣いを改革するとともに、特定財源も使途を含め見直すことで、年6・5兆円を確保します。

 公共事業費や防衛費などに徹底的にメスを入れ、対外侵略型の防衛費、駐留米軍サービス予算、大型公共事業のムダを省き、年1・8兆円を節約します。

 これまで大幅に引き下げられてきた高額所得者の所得税について、98年段階に戻し、累進制を強化し最高税率を引き上げます。あわせて証券優遇税制を見直すことで、年金課税の廃止分と相殺しても年0・2兆円確保できます。

 増益を続ける大企業の法人税について97年度水準の税率37・5%に戻し、年2兆円を確保します(中小企業については据え置き)。このほか、企業向け租税特別措置等の整理・合理化を通じた課税ベースの拡大を行うとともに、大企業の輸出に係る消費税の還付廃止などで年3兆円は捻出できます。

 年金の積立金は現在140兆円ですが「貯め過ぎ」との意見もあり、後年度に支障ない範囲で活用します(年2・5兆円)。

 以上の財源プランは、必要な財源確保、歳出削減のすべてではなく、具体的な歳入増・歳出減の項目事例のさわりの「一部」です。まだまだブラッシュアップが必要ですが、増税や公共サービスの切捨てをしなくても、政権が変われば財源はすぐ捻出できることを強調したものです。

 さて、消費税について、福田新首相は総裁選の論戦の中で、「現実的に考えると、いずれお願いする時期がくる」として、消費税率引き上げを検討する必要性を強調しています。谷垣新政調会長も、2010年代半ばの早い時期に消費税率を10%程度に引き上げ、全額を社会保障目的税に充てるべきだとの認識を示しています。

 しかし、高額所得者や大企業の減税はそのままで消費税を上げるのは不公平です。「年金目的」といっても本当に使われるかわからないし、「貧者同士の助け合い」にしかなりません。消費税の税率アップを云々する前に、所得税・法人税の金持ち減税を見直し、きちんとした逆進性緩和策を講じるところから出直してこいと言いたくなります。そもそも税率アップを口にする資格と国民の信頼が今の自民党政権にあるとは思えません。

 所得・資産の格差を是正するためにも、社民党は、

1.公平の確保、
2.応能負担の原則、
3.生計費非課税の原則、
4.所得再分配機能、
5.地方分権

の5つの視点でしっかり政府・与党に迫っていくとともに、より具体的な税制改革の提案をまとめていきます。

 社会党きっての財政通であった木村喜八郎参議院議員は、「財源というものは、ないと言えばない、あると言えばあるものであって、政府の意思によって、あるいは国会の意思によって、財源が生じてきたりなかったりするものである」と述べており、「安心の財政再建プラン」の実現は十分可能です。福田政権を退陣に追い込み、自公政権を打倒することで、アメリカや大企業・財界の要求に沿った「構造改革」路線そのものを転換させましょう。

(政策審議会コラム)

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