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「2009年問題」対応における脱法的手法の規制を強化。社民党の緊急雇用対策の提言

また12月9日には、当提言を麻生首相に提出した。社民党は雇用情勢の悪化を受け、「緊急雇用対策の提言」をまとめた。
当提言をもとに、政府に対し申し入れを行っていく。
また12月9日には、当提言を麻生首相に提出した。

 

 

社民党の緊急雇用対策の提言

2008年12月5日
社会民主党政策審議会

1.働き方の安定を!〜非正規労働者等を保護する労働行政へ

労働者派遣法の抜本改正

・登録型派遣は専門職以外は禁止する。

・マージン率の上限を規制する。

・違法派遣に対する直接雇用のみなし規定を設ける。

・均等待遇を実現する。

労働基準法の改正

・有期雇用(契約)は正当な理由のある場合に限定する。

・「期間の定めなき雇用が雇用契約の原則である」ことを確認する。

「2009年問題」対応における脱法的手法の規制を強化

・派遣期間満了後は、当該派遣労働者を優先的に直接雇用することを基本とし、その場合「期間の定めのない雇用」にする。

期間の定めのある労働契約における解雇要件の厳格化

・有期雇用契約については、「やむを得ない事由」(労働契約法第17条1項)がなければ解雇できないと規定されており、厚労省も「「やむを得ない事由」があると認められる場合は、解雇権濫用法理における「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当である」と認められる場合よりも狭い」との解釈を明らかにしているところである。しかし、実際は「雇用の調整弁」として安易に中途解約が濫用されている。「派遣切り」の風潮に歯止めをかけ、派遣・非正規労働者の権利を保障するため、「やむを得ない事由」は解雇権濫用法理(労働契約法16条。いわゆる「整理解雇の四要件」など)以上に限定された要件にもとづくものでなければならないことを厚労省として明確にし、派遣元に対し通告するとともに、指導を一層強化すべきである。

・中途解約に際し、派遣元・派遣先指針の厳格適用と指導、実績の公表を行う。

非正規社員100万人の正社員化支援

・非正規雇用から正規雇用に切り替えた場合の社会保険の事業主負担を支援する(月平均2万円を向こう1年で2400億円)。

・非正規雇用から正規雇用に切り替えた場合、企業に対する法人税の軽減を行う。

2.失業予防の強化

雇用調整助成金を拡充し失業予防を強化

現下の雇用情勢に鑑み、雇用調整助成金を改革し失業予防を強化する。

・「最近6か月で生産量が前年比に対して10%以上減少した企業」を「最近3か月で5%以上」に要件を緩和する。

・助成割合を「2分の1」から「3分の2」に引き上げる。特に中小企業は、「3分の2」を「5分の4」に引き上げる。

・支給限度日数を3年間で「150日」から少なくとも「200日(中小企業は300日)」以上に増やす。

・派遣・期間工など非正規労働者の休業も対象とすることを周知徹底する。

採用内定取り消しを規制

・いわゆる「内定取り消し」は、判例上、成立した労働契約の解除であり、客観的・合理的な理由が必要であり、要件を満たさない内定取り消しは無効である。厚労省は内定取り消し企業の実態把握に努め、企業名を公表すべきである。厚労省は、設置済みの「特別相談窓口」における相談実態を公表するようにする。

・「新規学校卒業者の採用に関する指針」にもとづき、個々の内定取り消し事案の精査と指導を強化する。

障害者雇用対策の強化

・障害者の法定雇用率を早期に実現させるよう、監督・指導を強化する。

・障害者を積極的に採用した企業に対する法人税の軽減を行う。

・最低賃金と障害者の賃金の差を税金で穴埋めする「保護雇用制度」、企業から障害者グループに委託された仕事を企業の法定雇用率に換算できる「みなし雇用制度」を導入する。

3.働く者のセーフティーネット強化

雇用保険制度をすべての雇用労働者にとってのセーフティネットへ改革

・雇用保険への国庫負担を堅持し4分の1へ戻す。

・雇用保険の失業手当の受給資格を加入期間「6か月」に戻す。

・雇用保険加入時の「派遣差別」を禁止する。

・雇い止めは「会社都合」と迅速に認めさせる。

・日雇い派遣労働者に使い勝手がいいように、日雇雇用保険の弾力化行い、活用拡大を図る。

雇用促進住宅の空き部屋に新規入居を認めない方針を転換させ、住宅困窮者の優先入居を実現する。

・個人が、個人事業主として、会社(発注者)との「業務委託契約」「請負契約」という形を取って仕事をすることが、会社側の各種義務の免脱手段として濫用されている。このような「名ばかり個人事業主」について、実態把握に努めるとともに、発注者に労働条件保障、安全衛生管理、雇用保険加入等の雇用者責任を果たさせるよう、指導を強化する。

・失業中の被用者社会保険加入の保障及び保険料の肩代わり制度を設ける。

新たな「就労・生活支援制度」の創設

労働保険特会の6兆円の積立金を活用し、失業手当を受給できない人や受給期間が切れた人(雇用保険未加入の非正規労働者、未就業者、長期失業者等)を対象として、職業訓練や再就職期間中の「就労・生活支援制度」を創設する(緊急的には、低所得者がホームヘルパーの資格を得るための講習を受ける際、受講料全額に加え、生活支援金を支給、採用した介護施設には奨励金を支給する仕組みなどを検討)。

・長期失業者、フリーター、母子家庭の母等の訓練機会に恵まれない者に対する職業訓練を充実し良質な雇用機会を提供する。国の責任であまねく公平な能力開発が実施できる体制を堅持する。

4.住宅は福祉の基盤〜「住む」を保障する

・住宅は福祉の基盤であり、厚生労働省と国土交通省の施策の連携を図る。

・現在、非正規(派遣、請負、期間工)の労働者が、就労先の寮に入居中、有期の雇用契約における中途解約ないし雇い止めを受け、職を失うと同時に退寮を求められる事案が多発している。これらの労働者が、次の職に就くまでの間等、社会的に相当な期間は継続居住が認められるべきである。特に、中途解約にともなって退寮を求められる事案においては、雇用契約上の残りの期間は継続居住が保障されるべきである。

・住宅入居資金の低利貸付制度(社会福祉協議会の生活福祉資金の活用等)を拡充するとともに、低所得の住宅困窮者向けの住宅手当や若者を対象とする家賃補助制度を導入する。

・住居喪失不安定就労者等の就職安定資金貸付事業を拡大するとともに、前倒しして実施する。

・住宅セーフティネット法の「住宅確保要配慮者」に低所得の若者の住宅確保を位置づける。

雇用促進住宅や公営住宅の活用、民間賃貸住宅の借り上げを進める。公的賃貸住宅へ単身者の入居を可能にするよう制度改善を図る(現在の単身者入居は原則60歳以上等)。

・就労・生活相談センターの活用等による公的な保証人制度の創設、国交省の「あんしん賃貸支援事業」の対象拡充(若者単身者を追加)など、民間賃貸住宅への入居をサポートする。

5.グリーン・ニューディールで雇用を地域に創り出す

・国連環境計画とILOが「グリーン雇用」報告書で求めている「グリーン・ニューディール」をスタートさせ、代替エネルギーの開発や省エネによって雇用を創出するとともに、温室効果ガス排出削減に向けた、環境に責任ある投資による経済回復を図る(太陽光発電の普及を後押しするなど省エネ・自然エネルギー転換によって、原油・原材料高を克服するとともに、新しいエネルギー転換に伴う産業の構造転換で雇用を創出)。

・緊急地域雇用創出特別交付金事業の復活・拡大で雇用創出を図る(環境・森林・消防査察・学校支援など 年2500億円)。

・NPOや協同組合労働を応援し地域に根ざした雇用を創出する。

・小中学校の耐震化を推進する。

・介護報酬の大幅引き上げを図る。

6.医療も大事!

・安心して働くためには医療保障が重要。医療の無保険者対策を強化する。

後期高齢者医療制度を廃止する。

・労災保険の適用要件を拡大する(精神疾患への適用要件を見直す)。


(関連)

社民党の雇用保険改革・緊急プラン<第1弾>
提言1:雇用保険への国庫負担を堅持し4分の1へ戻す
提言2:雇用保険の受給資格を6ヶ月に戻す
提言3:雇用保険加入時の「派遣差別」を禁止
提言4:雇い止めは「会社都合」と迅速に認める
提言5:日雇雇用保険の活用
提言6雇用促進住宅の活用
提言7:労災保険の「精神疾患」への適用拡大

社民党・産声の聞こえる街づくりプロジェクト・身近な地域に安心安全と豊かなお産の場を
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社民党の労働者派遣法骨子
社民党労働相談実施(08年11月21日)
「日雇い派遣」、雇用促進住宅が入居拒否か(08年3月6日)
グッドウィル処分に関し厚労省に申し入れ
社民党の労働政策;人間らしい労働

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