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【特集・格差社会のいま】非正規雇用と社会保障

特集・格差社会のいま -非正規雇用と社会保障-

 増加を続ける非正規雇用の問題は、所得格差による貧困や教育格差を生み出しただけではありません。国民全体のセーフティーネットであるはずの社会保険や労働保険など社会保障制度からもはじかれ、将来への希望すら見いだせない若者を大量に生み出したことも大きな問題となっています。

 「国保や年金の保険料まで払う余裕はありません。今の生活を維持するのがやっとですから」。東京都内に住む男性(33)は派遣の仕事で普段は月20万円前後の賃金を得ています。しかし派遣先の都合で仕事の無い時も多いので収入は不安定で、「交通費は自腹だし、アパートの家賃5万円を払うと生活はギリギリ」と話しています。

 男性は高校中退後、コンビニの深夜アルバイトや警備員など多くの仕事を体験してきましたが、正社員では無かったので労働保険や社会保険などに加入していなかったといいます。ただ病気やけがの不安から自分で国民健康保険に加入し保険証はもらっているものの、「保険料は分納にしてもらっていますが、滞納が100万円以上あると思います。督促状が来たら5000円、1万円と払って無保険になるのを免れているのが現実です」と説明します。

病気で休んでも休業補償もなく

 将来への不安も口にします。「病気して仕事を休んでも休業補償があるわけでもなく、年金にも入っていないので将来のことも今は考えられません」と苦しい胸の内を吐露します。男性は結婚まで考えた女性がいたそうですが1年ほど前に分かれました。相手の両親にあいさつしましたが、「職業や将来への不安が大きな壁になった」と告白してくれました。

 シンクタンクの総合研究開発機構(NIRA)は4月に発表した研究報告で、バブル崩壊後の「就職氷河期」に急増した非正規雇用の若年労働者や無業者が、このまま正社員になれず十分な年金が確保されないと、老後(65歳以上)を迎えた時、生活保護受給者が増加し追加的な財政負担が約20兆円にものぼるとの試算を公表しました。

生活保護の受給77万人の推計も

 試算では、93年から約10年を「就職氷河期」と設定し、この間に増加した非正規労働者と無業者を約120万人と見込みます。そして「所得も少なく、また老後の生活資金への準備(公的年金への加入と納付)も十分に行なえていない」と分析した上で、主婦や厚生年金加入者を除く約77万4000人が潜在的な生活保護受給者となると想定しています。追加的な予算額の累計は約17兆7000億円〜19兆3000億円と推計しています。

 報告の中で獨協大学の阿部正浩教授は「非正規社員である若年は、社会保険や労働保険でしっかり処遇されていない」と制度の問題点を指摘した上で、「社会保険や労働保険は労働者性、被用者性の下で処遇する制度だが、この被用者性の概念をこれまで以上に拡大するか、全ての国民が加入できるように改める」ことを提起しています。

 社民党はワーキングプアの温床とも言われている「日雇い派遣」禁止など労働者派遣法改正と非正規雇用労働者の社会保険加入に向けた取り組みなどを積極的に推進していきます。

(2008年5月28日 社会新報掲載記事)

 

「改革」によって生まれた格差、、
「改革」によって拡大する不安、、、
国民に「自己責任」を押し付け、
その国民的不安をたくみに吸収する排他的な新保守主義、、、
社民党は、政府与党の新自由主義と新保守主義による「改革」に抵抗し、
社民主義の理念で生活を守ります。



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