参考:厚生労働省>[日雇派遣指針・労働者派遣法施行規則改正について](記者会見で近藤議員が手にしているPDFファイルです・別ウィンドウが開きます)
先日発表した「労働者派遣法改正案の方針と骨子」に更なる検討を重ね、「みなし規定」等の内容を拡充いたしました。
社民党・労働者派遣法改正案骨子
◆改正の基本方針◆
- 労働者派遣の規制緩和の行き過ぎに歯止めをかけ、労働者保護の立場から派遣業者に対する規制と責任を強化する。
- 登録型派遣は専門的・一時的・臨時的業務に限定し、これ以外の一般業務は常用型派遣とする。
もって、常用代替禁止の趣旨を強化する。
◆具体的な改正のポイント◆
- 労働者派遣対象業務を見直し、登録型派遣は専門的・一時的・臨時的業務に限定する。
- 常用型派遣を基本とし、日雇い派遣は禁止する。
- マージン率の上限規制等と情報公開の義務を設ける。
- 派遣先と派遣元の責任を強化し、双方の責任を明確にする。
- 常用型派遣でも特定職場での派遣期間の上限は1年間とする。
- 派遣労働者保護の実効性を確保するため、派遣先での直接雇用の「みなし規定」を設ける。
1.題名及び目的の改正
題名を「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の適正な就業条件の確保等に関する法律」に改めるとともに、目的規定に、派遣労働者の保護等を図るため派遣労働者の適正な就業条件の確保等に関する措置を講ずることについて規定すること。
2.派遣対象業務の見直し
登録型派遣を行うことができる業務を現行の第40条の2第1項第1号、第3号及び第4号の業務に相当する業務に限定すること。
「第40条の2第1項第1号」の業務とは、政令で定める専門的26業種のこと。また、「第3号及び第4号の業務」とは、産前産後・育児・介護休業労働者の代替をさす。「第2号」はプロジェクト型・日数限定型を指し、この業務についての登録型派遣は認めないものとする。つまり、専門業務、一時的・臨時的業務以外に登録型派遣は認めないこととする。よって、日雇い派遣は原則として認めない。港湾運輸、建築、警備については、従来どおり派遣禁止とする。
3.派遣労働者に対する賃金の支払に係る規制等・・・マージン率の上限設定
(1) 派遣元(偽装請負における請負事業主を含む。以下同じ。)は、その雇用する派遣労働者に対し、当該派遣労働者について算定した労働者派遣に関する料金の額に政令で定める割合を乗じて得た額以上の額の賃金を支払わなければならないものとすること。
(2) 派遣元は、派遣労働者に対し、(1)の労働者派遣に関する料金の額を通知しなければならないものとすること。
(3) 労働者派遣契約の当事者は、当該労働者派遣契約の締結に際し、厚生労働省令で定めるところにより、派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとに、派遣労働者が従事する業務ごとの労働者派遣に関する料金の額を定めなければならないものとすること。
(4) 賃金の額を定めるに当たっては、派遣元は、その雇用する派遣労働者について、その就業の実態、派遣先の労働者との均等・均衡等を考慮しなければならないものとすること。
(5) 労働者派遣の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約を締結するに当たり、あらかじめ、派遣元に対し、その事業所における賃金水準に関する事項を通知しなければならないものとすること。
4.情報の公開
(1) 派遣元は、厚生労働省令で定めるところにより、毎年、労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣の役務の提供を受けた者の数、労働者派遣に関する料金の額及び派遣労働者の賃金の額等を公開するものとすること。
(2) (1)の労働者派遣に関する料金の額及び派遣労働者の賃金の額は、1年間に就業した派遣労働者一人当たりの平均額として厚生労働省令で定めるところにより算定した額とすること。
5.派遣元及び派遣先の共同責任
(1) 派遣労働者に時間外労働又は休日労働を行わせるためには、派遣元の事業場に加え、派遣先の事業場においても、派遣労働者が従事する業務について36協定が締結されていなければならないものとすること(派遣先の事業場に係る36協定と派遣元の事業場に係る36協定の内容が異なる場合には、そのいずれにも抵触しない範囲内において時間外労働又は休日労働を行わせることができるものとすること。)。
(2) 派遣労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかった場合において、派遣元がその負傷又は疾病に係る損害賠償の責任を負うときは、派遣先は、当該損害賠償に係る債務を連帯して保証したものとみなすものとすること。
(3) 派遣先は、派遣元の派遣労働者に対する未払賃金に係る債務を保証したものとみなすものとすること。
【説明】 (1)36協定は、派遣元、派遣先を比較し労働者保護の立場から規制の強い協定を優先して適用するものとし、派遣先に協定がない場合は残業はできなくなる。
(2)労働災害については、派遣元が災害補償責任を負うが、派遣先も連帯して保証する。
(3)未払い賃金については、主たる債務者は派遣元であるが、派遣先も保証責任を負うものとする。
6.派遣先による直接雇用みなし制度の創設等
(1) 次に掲げる場合においては、派遣先と当該派遣先がその指揮命令の下に労働させる派遣労働者とは、当該派遣労働者が希望する場合に限り、厚生労働省令で定めるところにより、期間の定めのない労働契約を締結したものとみなすものとすること。
@ 同一の派遣労働者について1年を超える期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けた場合
A 派遣先が、子会社である派遣元から、当該派遣先に常時雇用されていた労働者であって定年等以外の事由により当該派遣先との雇用関係が終了したものに係る労働者派遣の役務の提供を受けた場合
(2) 派遣先が事前に派遣労働者に面接し、又はその履歴書を閲覧する等あらかじめ派遣労働者を特定する行為をした場合においては、当該派遣先と当該派遣労働者とは、当該派遣労働者が希望する場合に限り、厚生労働省令で定めるところにより、当該派遣労働者に係る労働者派遣の期間について労働契約を締結したものとみなすものとすること。
(3) 派遣先が労働者派遣事業を行ってはならない業務に派遣労働者を従事させた場合においては、当該派遣先と当該派遣労働者とは、当該派遣労働者が希望する場合に限り、厚生労働省令で定めるところにより、当該派遣労働者に係る労働者派遣の残余の期間について労働契約を締結したものとみなすものとすること。
(4) 派遣先は、労働者派遣が無許可・無届け派遣若しくは多重派遣であることを知りながら当該労働者派遣の役務の提供を受けた場合又は請負等の契約を仮装して派遣元が雇用する派遣労働者をその指揮命令の下に労働させた場合において、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者であって当該派遣先に雇用されることを希望するものに対し、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、労働契約の申込みをしなければならないものとすること。
(5) 厚生労働大臣は、(4)に違反した者に対し、勧告を出すことができるものとし、これに従わない場合に公表することができるものとすること。
7.労働者派遣の役務の提供を受ける期間
派遣先は、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務(現行の第40条の2第1項各号に掲げる業務を除く。)について、派遣元から1年を超える期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けてはならないものとすること。
(関連)
・「日雇い派遣」、雇用促進住宅が入居拒否か(08年3月6日)
・グッドウィル処分に関し厚労省に申し入れ
・社民党の労働政策;人間らしい労働

