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労働者派遣法改正案の方針と骨子

参考:厚生労働省[日雇派遣指針・労働者派遣法施行規則改正について](記者会見で近藤議員が手にしているPDFファイルです・別ウィンドウが開きます)

労働者派遣法改正案の方針と骨子

社民党・定例記者会見資料(2008年4月2日)

◆改正の基本方針◆

  1. 労働者派遣の規制緩和の行き過ぎに歯止めをかけ、労働者保護の立場から規制を強化する。
  2. 登録型派遣は専門業務に限定し、非専門の一般業務は常用型派遣とする。
  3. 派遣事業の基本原則 「臨時的・一時的な業務」 を遵守する。

◆具体的な改正のポイント◆

  1. 労働者派遣対象業務を見直し、専門業務に戻す。
  2. 常用型派遣を基本とし、日雇い派遣は禁止する。
  3. 派遣元業者のマージン率の上限規制と情報公開の義務を設定する。
  4. 派遣先と派遣元の責任を強化し、双方の責任を明確にする。
  5. 非専門の特定職場での派遣期間の上限は1年間とする。違反した場合には派遣先での直接雇用の「みなし規定」を設ける。

労働者派遣法改正案骨子

1.派遣対象業務の見直し

登録型派遣を行うことができる業務を現行の第40条の2第1項第1号、第3号及び第4号の業務に相当する業務に限定すること。

【説明】 登録型派遣の対象業務は限定する。
「第40条の2第1項第1号」の業務とは、政令で定める専門的26業種のこと。また、「第3号及び第4号の業務」とは、産前産後・育児・介護休業労働者の代替を指す。「第2号」はプロジェクト型・日数限定型を指し、この業務についての登録型派遣は認めないものとする。つまり、専門業務、一定の期間継続することが見込まれる業務以外に登録型派遣は認めない。港湾運輸、建築、警備については、従来どおり派遣は禁止とする。

2.派遣労働者に対する賃金の支払に係る規制等

(1) 派遣元(偽装請負における請負事業主を含む。以下同じ。)は、その雇用する派遣労働者に対し、当該派遣労働者について算定した労働者派遣に関する料金の額に政令で定める割合を乗じて得た額以上の額の賃金を支払わなければならないものとすること。

(2) 派遣元は、派遣労働者に対し、(1)の労働者派遣に関する料金の額を通知しなければならないものとすること。

(3) 労働者派遣契約の当事者は、当該労働者派遣契約の締結に際し、厚生労働省令で定めるところにより、派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとに、派遣労働者が従事する業務ごとの労働者派遣に関する料金の額を定めなければならないものとすること。

(4) 賃金の額を定めるに当たっては、派遣元は、その雇用する派遣労働者について、その就業の実態、派遣先の労働者との均等・均衡等を考慮しなければならないものとすること。

(5) 労働者派遣の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約を締結するに当たり、あらかじめ、派遣元に対し、その事業所における賃金水準に関する事項を通知しなければならないものとすること。

【説明】 (1)はマージン率を設定することを意味する。(2)〜(3)はその実効性を確保するための補強的規定である。派遣労働者に労働者単位、業務単位で基本契約料金を明示し、政令で定められたマージン率が適正に運用されているかを確認するものである。また、(4)は、派遣労働者の賃金の派遣先労働者との均衡処遇も求めている。

3.情報の公開

(1) 派遣元は、厚生労働省令で定めるところにより、毎年、労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣の役務の提供を受けた者の数、労働者派遣に関する料金の額及び派遣労働者の賃金の額等を公開するものとすること。

(2) (1)の労働者派遣に関する料金の額及び派遣労働者の賃金の額は、1年間に就業した派遣労働者一人当たりの平均額として厚生労働省令で定めるところにより算定した額とすること。

【説明】 4月1日から運用される「日雇派遣指針」の情報公開部分を改正法案に格上げする。

4.派遣先及び派遣元の共同責任

(1) 派遣労働者に時間外労働又は休日労働を行わせるためには、派遣元の事業場に加え、派遣先の事業場においても、派遣労働者が従事する業務について36協定が締結されていなければならないものとすること(派遣先の事業場に係る36協定と派遣元の事業場に係る36協定の内容が異なる場合には、そのいずれにも抵触しない範囲内において時間外労働又は休日労働を行わせることができるものとすること。)。

(2) 派遣労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかった場合において、派遣元がその負傷又は疾病に係る損害賠償の責任を負うときは、派遣先は、当該損害賠償に係る債務を連帯して保証したものとみなすものとすること。

(3) 派遣先は、派遣元の派遣労働者に対する未払賃金に係る債務を保証したものとみなすものとすること。

【説明】 (1)36協定は、派遣元、派遣先のより規制の強い協定を適用するものとし、派遣先に協定がない場合は残業などはできなくなる。(2)損害補償については、派遣元、派遣先が連帯して保証することを明記する。(3)未払い賃金については、まず主たる債務者は派遣元であるが、派遣先も保証責任を負うものとする。

5.派遣先による直接雇用みなし制度の創設

同一の派遣労働者について1年を超える期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けた場合においては、派遣先と当該派遣労働者とは、当該派遣労働者が希望する場合に限り、厚生労働省令で定めるところにより、期間の定めのない労働契約を締結したものとみなすものとすること。

【説明】 特定職場への派遣期間の上限を1年間とし、その期間を超えて派遣労働を継続する場合は、直接雇用の「みなし規定」を設ける。その際、厚生労働省令により、労働条件の下限を定め、本採用後に派遣時の労働条件を下回らないことと定める。

6.労働者派遣の役務の提供を受ける期間

派遣先は、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務(現行の第40条の2第1項各号に掲げる業務を除く。)について、派遣元から1年を超える期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けてはならないものとすること。

【説明】 「第40条の2第1項各号に掲げる業務」すなわち専門業務等については、登録型・常用型を認めるものとし、それ以外の業務については、同一の派遣業務については、1年を派遣期間の上限とする。

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