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衆議院選挙公約2009・概要版

生活再建10の約束

再建5

地域 元気でゆたかな地域へ

 平成の大合併と三位一体の改革、規制緩和の推進によって、生活に身近な公共サービスが大きく後退し、「命の格差」も生まれています。中心市街地は「シャッター通り」と化し、「限界集落」問題も起き、地域は疲弊しています。それぞれの地域の特色を活かし、「生きる営み場」としての元気な地域の再生をめざします。地域のことは地域で決められるようにし、住民が主役の豊かな分権・自治の日本をつくります。

1.分権・自治

地方に権限と財源を移し、真の「地方分権」を推進します

○住民ニーズにかなった、「現場からの積み上げ型」の改革案の策定など、地域に根ざした分権・自治の取り組みをすすめます。

○地方自治法を全面的に検証し、市民自治を基本にすえた「地方自治基本法」を制定します。自治体の重要事項について直接住民の意思を確認するための住民投票を制度化します。

○道州制には、住民不在であること、域内格差の拡大につながりかねないこと、身近な行政が後退すること、憲法の規定する直接請求や、地方特別法に対する住民投票の意義が損なわれることなどの疑問があり、道州制こそ分権改革の柱であるという立場はとりません。まず現行の二層制の下での分権を進めるとともに、都道府県を広域的な「自治体」としてもっと住民との関係を充実させていきます。広域の行政課題に対しては、広域連合を活用します。なお、沖縄については、これまでのさまざまな経緯に鑑み、「一国二制度」的な特例的自治制度を検討し、沖縄県民の意思を尊重しながら実現をめざします。

○権限や財源の移譲、地方に関わる制度改正などについて、政府と地方の代表者等が協議を行う場として、「地方行財政会議」を法制化します。

「三割自治」、「補助金行政」から脱却するため、地方税財政を充実・強化します

○住民の共同意思に基づいて自己決定できる自治体財政を確立するため、現在6対4となっている国税と地方税の割合を当面5対5にします。将来的には、国と地方の新たな役割分担に応じた税の配分となるよう、地方税の配分割合をさらに高めていきます。

○地域偏在の少ない地方消費税を1%から2.5%へと配分割合を変え、地域の医療・介護・福祉・教育等の財源を充実します。地方税を真に自主財源化するため、標準税率を超える税率設定を自治体に任せるなど自治体の課税自主権に対する制約を縮小・廃止します。

○地方財政計画の策定については自治体との協議のもとに、地方分権、少子・高齢化、環境保全など新たな行政需要を的確に反映させ、地域公共サービスの実態に見合った財源保障を行います。

○地方の財源不足や格差を補う役割を持つ地方交付税を復元・増額します。地域間の財政力格差は、偏在性の低い地方消費税の充実・強化、地方交付税の財政調整機能の強化を基本に是正を図ります。

○税源移譲の際に生じる交付税原資の減額分の補てんや、毎年度の財源不足に対応するための交付税の総額確保にあたっては、交付税率の引き上げなど、交付税法第6条3第2項にしたがった制度改正を行うことを基本とします。地方交付税は地方固有の財源であり、その改革に当たっては、地方の役割や行政サービスの水準について、地方と十分な議論を行った上ですすめるようにし、将来的に「地方共有税」に改革することをめざします。

○地方財政の健全化にあたっては、国家による管理・統制の強化や市場競争原理の徹底ではなく、情報公開、住民や議会による監視の強化を通して、住民主導による自主的・主体的な財政再建と地域の再生に取り組んでいきます。財政指標を絶対的基準として病院、福祉、交通、環境などの不可欠なサービスの切り捨てにつながることがないよう、政府全体として公共サービスの維持・確保にむけ十分な財政措置を講じるように求めます。

○国庫補助負担金の改革にあたっては、国と地方の役割分担を踏まえたうえで、国が真に直接的な財政責任を負う部門を除き、国の関与・義務づけを縮減・廃止しつつ、国の財政負担の地方への転嫁や公共サービス水準の低下につながることのないよう、行政水準を維持するうえで必要な税源移譲と一体で進めます。見直す国庫補助負担金のリストは、上から作っておしつけるのではなく、現場と住民の側から積み上げるようにします。

○自治体の財政力に応じて国庫補助負担率を調整することを検討します。

○国の直轄事業に対する自治体の負担金を廃止するとともに、国の直轄事業については、第2次地方分権推進計画で示された「全国的な見地から必要とされる基礎的または広域的事業」に限定します。

豊かな公共サービスを実現します

○ニーズに合った公共サービスの質・水準の確保を図り、必要とする誰もが利用できるよう、「公共サービス基本法」を生かした取り組みを進めます。指定管理者、市場化テスト、民間への業務委託についての基準とチェック体制を整備します。

○住民の命やくらしを守る公立病院の役割をきちんと評価し、国として公立病院を守り地域医療の確保をはかるために必要な支援を行うよう求めます。「公立病院改革のガイドライン」を自治体におしつけるのではなく、地域医療サービス確保の観点から、地域事情を考慮し、あくまでも現場の声をしっかり踏まえ、地域の医療を守り充実させていく立場から、各自治体、住民の要望を尊重するように求めます。

○消費者庁ができましたが、地域の現場で消費者本位の行政が行われる必要があります。第一線の地方消費者行政や相談機能を強化していくため、消費者センターの人員の増員、相談員の処遇改善、消費者生活相談窓口の機能強化や消費者行政の総合的な拡大をすすめます。これらの地方の消費者施策の実施に対する国の支援措置を強化します。

○適格消費者団体による差し止め請求関係業務の遂行に必要な資金の確保のために、国による財政支援や税制上の優遇措置を講じます。多数の消費者に被害を生じさせた者の不当な収益を剥奪し、被害者を救済するため、適格消費者団体によるオプトアウト型の損害賠償等請求制度の創設に向けた検討を行います。

2.地方再生

○それぞれの地域特性に根ざして経済再生をはかろうとする「地産地消」、「地域通貨」、「福祉事業とワーカーズコレクティブ」、「コミュニティビジネス」「リビング・ウェッジ(生活保障給)」、都市と農村をつなぐ施策などの自主的努力をバックアップします。

○地域住宅産業は環境にやさしく地域の雇用や経済など裾野が広い効果を持っています。循環型社会にふさわしい木造住宅建設の振興に努力します。建設技能者の育成を図るため、職業関連助成金の確保、業界全体で建設技能者養成に取り組むための建設技能者養成基金(仮称)を創設します。

○元請け建設業者の倒産に伴う下請け労働再建の優先確保、公共工事の設計労務単価の改善、建設労働者の違法派遣の実態調査の実施、監督強化等を通じて建設労働者の労働環境の改善を図ります。

○公共投資や社会資本投資によって得られる開発利益を自治体に還元する制度を創設します。

○地域社会全体の財産としての「歴史的環境」(すぐれた「町並み」や「景観」など)を守り、再生します。産業遺産を観光資源として活用します。民謡・民話・生活技術など民衆文化の担い手に対する助成・育成策を強化します。

○改正建築基準法施行の結果、建築確認の審査が厳格化され、住宅着工戸数をはじめ産業界や公共の建設投資も急減し、「官製不況」ともいうべき社会的な大混乱を招いています。これは、実務を知らない官僚・学者や巨大な外郭団体、天下り団体によって、現実離れの弥縫策で粉塗してきた国交省の施策の失敗といわざるをえません。安全性よりも安さや効率性を追求する異常なまでのコスト削減競争、手抜き工事等を生み出す元請−下請−孫請という重層的多重下請・ピンハネ構造、「設計」、「施工」、「監理」の「三権分立」の崩壊、建築士の施工業者への従属による不適正な業務や「名義貸し」の横行、ずさんな建築確認・検査の実態、規制緩和・民間開放の流れといった構造的な問題に踏み込んだ抜本的な対策が必要です。改正建築基準法について、徹底的に検証し、建築確認申請のあり方を実務にあわせて見直します。適正マンパワーの確保、一級建築士の専門化(意匠、構造、設備)及び地位向上と責任の明確化をはかるようにします。また、伝統構法や大工技術の継承、木の文化の発展に配慮するものとなるようにします。

○建築の質を高め、社会を豊かにするため、建築物を社会資産とみなし、建築主・所有者の財産権と周辺の環境権との調整の原則を示すような「建築基本法」の制定をめざします。

○地域の合意を重要視して街づくりを進めようとする自治体や市民の努力を大切にします。この間の規制緩和が地下室マンションや超高層建築物等を可能にし、住環境破壊を招いています。まちづくりに係る法制度を分権・自治の観点で見直すとともに、条例で的確な規制ができるようにします。

○過疎地域の振興を図るとともに、限界集落(住民の減少と高齢化がすすみ、65歳以上が半数以上になり、冠婚葬祭など社会的共同生活の維持が困難になっている集落)をはじめとする集落対策等を総合的に推進するため、新たな過疎対策法を制定します。山間地域の自然環境や国土保全、水源涵養など多面的な機能を評価するとともに、農林業や地場産業の振興、生活交通の確保、医療の確保、雇用の確保、教育環境や道路・上下水道・情報通信基盤の整備、生活環境の改善など、地域に応じたきめ細やかな定住対策をすすめます。自然環境、景観等の維持・保全に対する支援を行うとともに、森林の管理、農地の活用、地域資源の活用等、過疎地域の特性を活かした産業振興を支援し、新たな雇用を創出します。また、地方交付税の充実強化、過疎対策事業債の拡大、過疎市町村に対する新たな交付金や過疎対策基金制度を創設するなど、過疎地への財政支援を充実します。

3.人・まち・環境にやさしい交通

○少子高齢社会や環境問題に対応する交通システムが求められています。「クルマ社会」の行き過ぎを転換し、公共交通を基盤に置いた人と地球にやさしい総合交通体系の確立をめざします。「誰もが、いつでも、どこからでも、どこへでも」安心・安全・快適に移動できる権利を保障するため、「交通基本法」を制定します。

○地域の公共交通を守るため、「公共交通は赤字でも福祉など他の分野で便益を生む」という考え方で、「公共交通の確保および経営調整に関する特別措置法」を制定するとともに、地方の生活バス路線や地方ローカル鉄道に対する財政支援を強化します。一般財源化された道路特定財源を、「クルマ社会」の負の側面を軽減する政策に充当することとし、環境対策・森林整備や鉄道整備、生活交通の維持、交通事故被害者対策等に振り向けます。

○フェリーや離島航路、離島への航空路線への支援策を強化します。

○民営化された高速道路各社に料金割引分を税投入し、効率化や営業努力と関係なく料金保証をする政策は、交通モード間の不公正な競争をもたらすものであり、受益者負担原則や地球温暖化対策、環境問題、財源問題、モーダルシフトや総合交通政策との整合性、地域生活交通への影響、地域雇用等の観点から問題があります。国は公共交通や物流などのすべての交通モードに対して必要な対策を講じるべきです。

○道路・鉄道・空港・港湾といった社会資本を総合的に整備するため、特定財源、特別会計をはじめ、すべての交通関係予算を総合化した「総合交通特別会計」を設けることを検討します。

○「運輸安全基本法」を制定し、運輸事業者・行政の安全責任の強化、被害者ケア等を充実するとともに、運輸安全委員会をアメリカのNTSB(国家運輸安全委員会)にならい、国土交通省から独立させ、体制・権限を強化し、独立した調査活動ができるようにします。安全投資に対する支援措置を充実します。安全面を監視・指導する部門を国土交通省に設けます。

○エレベーターをはじめとする生活空間事故を対象とする調査機関をつくります。

○建設コストがかなり抑えられ、人と環境にやさしい生活交通体系である超低床車両を使用した新しい路面電車(LRT)への支援を強化します。

○マイカーに依存せず公共交通を活用した、エコ通勤を導入する企業への支援策を講じます。

○歩行者専用のショッピングモールに公共交通を運行させたトランジットモールなど、公共交通をまちづくりにいかし、街ににぎわいと魅力を取り戻します。「ショップ・モビリティ」(電動スクーターや車椅子などを無料で貸し出し、必要に応じてボランティア等の付添いも行うことによって、移動が困難な人が自由に商店街の中をみて回ったり買い物をしたりできるサービス)を推進します。

○規制緩和の検証を踏まえ、弊害是正をめざし、交通に関する社会的規制を強化します。ツアーバス問題に対する運行管理の強化や監査の徹底を求めます。

○タクシーも公共交通と位置づけ、運転者の資質の向上のためのタクシーの運転者資格制度の創設、タクシー適正化事業実施のための機関の設置を行います。タクシー運賃の抜本的な制度の見直しを行います。

○自動車乗入制限、パーク&ライド、公共交通の利用拡大、貨物輸送のモーダルシフトの推進、自家用車での移動削減などで環境にやさしい交通システムをつくります。

○「人にやさしい」視点で歩行者安全策を追求し、楽しく歩ける歩道整備を進めます。横断歩道のエスコート・ゾーンや音響型信号機の整備を推進します。踏切の歩道設置や、踏切への点字ブロック設置を進めるなど、人にやさしい踏切にします。

○自転車道の整備、自転車通行帯の設置を推進します。

○歩車道の完全分離を推進するとともに通行区分の明確化を徹底し、またスクールゾーンの増設やコミュニティ道路の充実を図っていきます。事故発生時の前後の走行情報を記録するドライブレコーダーの義務化をすすめていくとともに、飲酒した時に自動車を発進させないインターロック装置を普及させます。交通事故被害者のケアを充実するとともに、事故調書の早期開示を検討します。

○すべての人が利用しやすい交通を創るため、鉄道駅やバス、旅客船、空港のターミナルのユニバーサルデザイン化をすすめます。バリアフリー車両開発の財政支援、可動式ホーム柵やホームドアの設置、エスカレーターへの点字誘導ブロックの敷設を推進します。音声や接触・発光ダイオード方式による情報提供装置の普及、見やすく分かりやすい案内表示の整備、ホームや改札等における人的サポートを強化します。シルバーパスの充実、障がい者割引に対する公費負担制度の創設等を進めます。利用者や当事者の声を交通政策に反映できるようにします。

○JR不採用問題の解決に取り組みます。

○航空法が適用されない航空持株会社に対する適切な規制を講じるとともに、空の安全確保に万全策を求めます。

○船内における旅客の迷惑行為等防止のための法整備を図るとともに、海運を中心とした総合的な施策を推進するため、海運基本法を制定します。

○日本海に面する北東アジアの諸国の都市間の政治・経済・技術・文化交流や、住民同士の相互交流を促進することを通じて、「環境共生」型の環日本海構想を推進し、日本海が「平和と繁栄の海」になるように努力します。

4.郵政民営化の抜本的見直し

○「日本郵政」「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命」の株式処分を凍結するための法案(郵政株式処分凍結法案)を再提出し、速やかに成立させます。また、国民共有の財産である「かんぽの宿」をはじめとする郵政関係の施設・不動産の譲渡・廃止条項も見直します。

○郵政民営化の抜本的見直しのために、「郵政事業改革法案」を国会に提出し、速やかに成立させます。この法案には、郵便のみならず、郵貯・かんぽのサービスについてもユニバーサルサービスの義務を課し、全国の郵便局を通じあまねく公平にかつ利用者本位の簡便な方法で利用できる仕組みを再構築するとともに、地域金融や中小企業金融の核としての役割の見直しを行うこと、国民利用者の利便のため、国民不在の「郵政事業の4分社化」を見直し、郵便局における郵政三事業の一体的サービス提供を保障する仕組みを構築すること、郵政事業の機動的経営を確保するため、経営形態は株式会社とするが、同時に郵政事業が国民の福祉の向上を目的とするものであることを明確にし、国が株式の全部を保有することを原則とすること、郵便貯金、簡易保険を子会社とする場合には、子会社を完全に支配できる比率の株式保有を義務付けること、親会社、子会社間の取引には消費税を課さないこと、郵便貯金、簡易保険は、簡易な手続きで提供できるよう銀行法、保険業法を適用せず、これに代わる郵便局独自の規制を設けること、〓郵便局は地域のワンストップ行政の拠点としても活用し、地域の発展に寄与するものとすることなどを盛り込みます。

○郵便局ネットワークをNPOや自治体と連携・協力し、高齢化社会や地域コミュニティの再生のための生活拠点、地域防災や災害時の拠点として活用します。

○「地域いきいき・みどりの郵貯改善プラン」を策定し、〓地方への郵貯資金の供給、〓地域の住民ニーズにあう「小さな公共事業」の推進、〓中小ビジネス、ベンチャー企業、再生可能エネルギー産業、女性の起業、NPO、ワーカーズコープなどへの社会的責任投融資、〓地域福祉寄付推進の積み立て貯金サークルの創設、〓民間保険に入れない人への保険サービスの提供などをすすめていきます。

○本務職員とほぼ同一の基幹作業を行っている非常勤職員の身分・待遇について同一価値労働・同一賃金原則を徹底するとともに、安易な雇い止めは認めません。

○第3種、第4種郵便制度を維持し、社会政策・福祉的サービスの現行水準を維持します。さらに、NPOなど非営利・市民活動団体の差し出し郵便物への低額料金制度を検討します。

5.警察改革の推進

○警察が真に市民生活の安全の守り手として、国民からの信頼を回復するためにも、住民代表や有識者など外部の第三者による監視機構を設置します。

○警備公安警察のあり方や機動隊の大胆な見直しを行い、防犯や交通安全など市民生活に密着した刑事部門、生活部門、交通部門の現場を重視するなどによって、「空き交番」をなくしていきます。警察署や交番の再編に当たっては、関係自治体や地域住民の声を尊重するようにします。

6.市民活動支援の促進

○地域や社会の担い手としてのNPO活動を推進するため、NPO法・NPO税制を抜本改革し、NPOを支援します。認定NPO法人の要件緩和や寄付金控除などの税制改革を実態に即して行います。

○安上がりの行政のための手段としてではなく、NPOをはじめとする市民の自主的・自発的な活動と、公共サービスの担い手である「公」との連帯と協働をすすめます。

○市民が自発的に出資した資金により、地域社会や福祉、環境保全のための活動を行うNPOや個人などに融資することを目的に設立された「市民の非営利バンク」(NPOバンク)を支援します。

○「協同労働の協同組合」の法制化をすすめます。

7.豊かな言論・情報環境の実現

○図書館を、「知の広場」と位置づけ、従来の予算を倍増し、多種多様な資料を取りそろえ、専門職員による支援が可能な環境を作り上げます。

○電波や放送に関わる事業体の選定に関し、権力の介入を許さないためにも、先進諸国と同様に、現在の行政官庁ではなく、独立した第三者機関に委ねる制度作りに着手します。

○利用者保護、青少年対策が国家管理と混用されることのないよう、インターネットの環境整備に取り組みます。「有害」や「不正」な情報の扱いについて、直接的な法規制ではないメディアの自律的な対応システムを生かすかたちでの対応を強化していきます。青少年への啓発・啓蒙を充実させ、被害の未然防止と速やかな救済を可能にします。

○インターネットの発達とともに、放送との「融合」が進行している現在、「情報通信インフラは国民の資産」という認識に立ち、新たな法整備に臨みます。「表現の自由」は民主主義の基盤です。市場性や効率性に惑わされることなく、国民全体の利益の基礎を見据えて改革を行うべきで、自由な表現活動が実現する社会をめざし、ビジネス優先での情報分野の規制緩和や公的介入の強化には反対です。

○地上デジタル放送移行に際しては、低所得者への受信機や、チューナー貸与や電波障害地域の解消など引き続き求めていくとともに、ビル陰などの新たな難視聴問題、マンションなどの共同視聴設備の対策、デジタル波が届かないテレビ難民や経済弱者への支援を強化します。また、障がい者の要求への対応を強化します。バスやタクシーの無線改修などについても必要な対策を講じます。地デジ対応テレビの普及率や低価格チューナーの対応、諸対策の状況などを踏まえ、場合によっては、延期することも含めて検討します。

○地上デジタル放送移行では、電波に空きがでるため、適正な審査により、幅広く電波利用を認め、市民にも空き電波を使う道を開きます。一般市民のメディアへのアクセス権を保障するため、既存放送局に市民作成による番組放送枠を設けるよう働きかけるとともに、パブリック・アクセスチャンネルを整備し、諸外国では一般的な市民による放送事業(コミュニティメディア)にも道を開きます。

○インターネットを利用できない人々に対して、自治体などを通じての支援事業を推進します。また、通信条件の悪い地域への対策も行います。

○NHKに対する信頼性の回復、良質な番組の製作・提供こそ受信料に対する理解を得る唯一の道であり、国営放送化も安易な民営化もとりません。NHKが市民の負託に応える公共放送の担い手として真に再生するよう強く求めていきます。視聴率主義に走ることなく、国民の闊達な議論を呼び起こすような番組や、視野の広い報道ができるよう、組織改革を支援します。地域スタッフの雇用を守ります。また、女性職員が全体の10%と、ジェンダーバランスを欠く状況にも改善を求めます。会長、経営委員候補の市民推薦制度を検討します。

○携帯電話の基地局建設等に対する基準を整備します。電磁波暴露を減らすための法律を整備します。

8.中小企業支援の充実

○景気悪化と仕事の減少に苦しむ中小・小規模企業、個人事業者に対する経営や資金繰り、仕事づくり、人材育成・後継者確保などへの支援を強め、日本経済の原動力である中小企業の発展を図るとともに景気回復、地域経済の活性化、雇用・内需拡大につなげます。

○地域の暮らし・防災・みどり・環境・教育・農商工連携・公共交通を重視した身近な公共事業を増やし、中小企業の仕事づくりにつなげます。

○一般歳出の300分の1規模しかない中小企業対策予算(09年度当初1890億円)を4000億円以上に増やし、中小企業の基盤づくり(経営、技術、開発など)に活用、従業員の研修・育成、円滑な事業継承などを支援します。

○中小企業に対する法人税は、税率を11%に引下げるとともに適用所得を1600万円に引き上げます(現行:所得800万円以下は18%)。大半の中小企業を対象にしている特例同族支配会社役員報酬の給与所得控除の損金不参入措置は、弱いものいじめの税制であり、即廃止します。人材投資促進税制の対象を社内研修やOJTにも拡大します。

○日本政策金融公庫や商工中金など政府系金融の民営化を見直し、中小企業の拠りどころとなる公的な融資機能を強化します。セーフティネット貸付(日本政策公庫)の融資・返済条件を緩和、緊急保証制度(信用保証協会)は全業種に拡大、無担保・無保証枠は1億円以上に拡大、返済期間を緩和します。「信用補完制度」は保証料率を引き下げ、責任共有制度は、小口零細企業保証制度の上限引上げなど見直します。

○地域の信用金庫・信用組合の健全な育成・発展を図ります。

○民間金融機関による貸し渋り・貸し剥がしを厳しく監視、防止します。貸出条件の緩和は不良債権に該当しないなど「金融検査マニュアル」の周知・徹底を行います。担保や個人保証に依存しない融資の促進など資金調達の多様化を図ります。

○中小企業向けの雇用調整助成金や地域雇用開発助成金を拡充し、支給額の増額、納付時期を早め、助成率を引き上げます。人材対策基金の拡充、中小企業雇用創出人材確保助成金の復活、事業承継円滑化予算を上積みします。

○将来の日本を担う中小企業の経営者や後継者、技術者、ものづくりなど人材を育成するため、公的な職業訓練施設・職業能力開発大学校(ポリテクカレッジ)などを充実、大学や教育研究機関との連携を強めるなど職業能力開発を促進します。

○キャリア形成助成金など教育訓練への助成制度の活用を柔軟化し、高専等活用中小企業人材育成事業は高校にも拡充、若年者安定雇用促進奨励金(トライアル雇用制度)の対象年齢と支給額の拡大をはかります。

○公正な下請取引を実現するため、大企業による一方的な下請け単価の決定や不当廉売・優先的地位の濫用などの横暴を許さず、運用基準の監視・監督機能などを強化し、不当な利益を吐き出させる課徴金の導入を盛り込んだ下請法改正に取り組みます。

○官公需法に基づく中小企業向け発注枠の維持・増大と目標額の増額(6兆円規模)、中小零細企業の受注機会の増大を図ります。

○地場産業や伝統産業への支援策を拡充し、産地振興、需要開拓、生産額の向上、人材育成に取り組みます。

○大企業の子会社による事業協同組合への加入が、地域の中小企業活動に悪影響を及ぼすおそれがあることから加入を制限します。

○日本版「地域再投資法」(金融アセスメント法)を創設し、民間金融機関に中小企業、NPO、中低所得者層などへの公正な融資を義務づけるとともに、金融機関の活動を評価し、地域雇用の創出、地場産業の育成、地域経済の活性化につなげます。

○「スモール・ファースト」(小企業を第一に考えよ)を明確にし、持続可能な成長、多くの雇用創出と社会的連帯を柱とする「中小企業憲章」を制定し、中小企業政策の基本方針とします。

○経済産業省による大企業優先の産業振興策から独立し、中小企業の地位向上と政策の充実を図るため中小企業担当大臣を設置します。

○コンビニでの見切り販売など不公正な取引方法を規制し、公正かつ希望あるフランチャイズビジネスの振興、オーナーや労働者の生活を守る「フランチャイズ振興法」(仮称)を制定します。

9.災害対策

○「災害列島日本」から「防災先進国日本」への転換をめざし、災害に強い国土をつくります。

○中心市街地の再開発、住宅密集地の再開発でも虫喰い状態の土地を積極的に買い上げ、都市公園整備、緑の空間の確保を優先課題として取り組みます。電気・電話等の系統の多重化、避難場所や消防水利の整備、オープンスペースの活用等による災害に強いまちづくりを計画的に推進します。災害時の情報システムの整備、食料・医薬品の備蓄、地震観測・研究の強化をすすめます。

○道路や橋梁、公共施設の耐震性を強化します。特に小中学校の耐震化を急ぎます。

○市街地での「無電柱化」率は一割強にとどまっていますが、景観を改善するだけでなく、歩行者や自転車が通行しやすくなり、交通事故を防ぐ効果もあることから、電線の地中化、共同溝の整備も加速します。

○洪水ハザードマップなどの防災マップの普及と住民参加の防災・救援計画の策定を促進します。「ゲリラ豪雨」災害に対応できるよう、都市水害対策を強化します。「雨水浸透ます」を各住宅の敷地に埋め込み、水害対策とともに、都市化で枯れた地下水の再生にもつなげ、池や川をきれいにします。

○高齢者や障がい者、外国人をはじめとする災害弱者への対策を日頃から講じるとともに、大地震の際の帰宅難民対策や高層マンション住民向け対策を強化します。福祉避難所の設置をすすめます。

○被災者生活再建支援法について、支援金の支給限度額や住宅の被害認定のあり方、半壊世帯に対する支援等の点での改善を図っていきます。

○ダム中心の治水対策から脱却し、河川改修や森林保全の治水対策への支援策を強化するようにします。「雨水浸透ます」を活用し、水害対策とともに、地下水再生で池・川浄化をすすめます。アメリカのハリケーン被害も踏まえ、国内の高潮・洪水対策が十分かどうか再点検します。

○鉄道の災害復旧支援制度の見直し、災害予防のための施設強化に関わる費用を助成する補助制度の拡充を検討します。

○消防機関を地域に暮らす住民の安心の拠り所として、災害の未然防止から、発生した場合の即時対応、被災者の社会復帰や救済まで、総合的に情報やサ−ビスを提供する「地域安全安心センタ−」をめざして改革していきます。

○「消防力の整備指針」を目標として、地域の実情に即した各自治体における消防職員・消防資機材の整備を進めます。消防用ヘリコプターの配置の増強や緊急消防援助隊の装備資機材の充実をすすめます。消防車と救急車の機能を併せ持った「消救車」の導入をすすめます。

○周辺住民生活への影響やいつ噴火するかもしれないという不安に応え、火山活動・噴火ポテンシャル評価のための移動観測装置の設置、プールクリーナーの設置、学校における空調設備の普及促進、降灰による身体への影響調査のための特別健康診断予算の確保、降灰除去事業の採択基準の見直しと事業量の確保、道路降灰除去車両の買い替え推進、防災営農対策事業の推進等、火山対策の充実強化に努めます。

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