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衆議院選挙公約2009・概要版

生活再建10の約束

再建1

はたらく 働く者の使い捨てを許さない

 国際的規模で競争が激化するなか、日本の労働条件は著しく悪化し、人間をモノのように扱う異常な働かせ方が横行しています。過労死、過労自殺を引き起こすほどの長時間労働によって、働く人びとの生活や健康は危機的な状況にあります。また、正規労働者を企業にとって使い勝手のよい非正規に置き換えていることは非常に問題です。今や、働く人びとの3分の1が非正規労働者です。とくに女性労働者と若年層の非正規化は著しく、低賃金・細切れ雇用がワーキング・プアの温床になっています。

 さらに、国際的な経済危機は、極度な輸出依存を続けてきた日本経済を直撃し、そのしわ寄せは、雇用が不安定な労働者に向かい、“派遣切り”という形で現れています。いまこそ、「働きがいのある人間らしい働き方」(ディーセント・ワーク)への転換が求められています。社民党は、積極的雇用政策と雇用のセーフティネットの再構築に尽力します。

1.ヒューマン・ニューディール(いのちとみどりの公共投資)で雇用を創出します

○社会のニーズに基づいて、「いのち」(介護、医療、福祉、教育)と「みどり」(農林水産業、環境や自然エネルギー)分野へ重点的に投資し、働きがいのある人間らしい仕事をつくります。このことによって、サービスの向上、雇用の創出、地域経済の振興、将来不安の解消といった一石三鳥・四鳥もの投資効果が生まれます。

○高齢者や若者向けの公共賃貸住宅の整備、保育所や介護施設の建設・増床、学校や公共施設のエコ改修・太陽光化・耐震化、社会資本のバリアフリー化、自転車道の整備や歩道の拡幅、道路の段差解消、電線の地中化、開かずの踏切対策の推進、再生可能エネルギーによる発電推進のための送電線網のスマート・グリッドの構築、路面電車の整備、間伐や森林整備、河川や海浜の自然再生、藻場・干潟の整備など、将来につながる事業や、いずれ必要になる事業を前倒しで実施します。

○介護、農業など慢性的に人手不足の分野には理由があります。賃金・所得などの待遇改善、人材育成と人材確保など、根本的な問題解決のためにメスを入れます。

2.雇用契約の原則は、直接雇用、期限の定めのない雇用とし、雇用の劣化を防止します

○雇用契約の原則は、直接雇用、期限の定めのない雇用であることを徹底し、労働契約法、労働者派遣法を改正します。

○有期労働契約は短期間業務に限定し、有期雇用契約を長期間、繰り返す場合は、正規雇用を申し入れる義務を課します。

○パート・契約社員・非常勤・嘱託・派遣など有期雇用を正規雇用に転換し、雇用の劣化を防止します。

3.労働者派遣法を派遣労働者の保護法に抜本改正します

○2か月以下の労働者派遣を禁止します(日雇い派遣の禁止)。それ以下の雇用契約期間の場合には健康保険・厚生年金を適用させるため、2か月を超える雇用契約期間とみなします。

○製造業派遣を原則禁止とします。

○一般派遣事業は常用雇用のみとし、登録型派遣を原則禁止とします。登録型派遣を可能とする専門業務の対象については見直しを行います。

○派遣先が一定の違法行為を行った場合に、派遣先と派遣労働者との間に雇用関係を成立させる「直接雇用みなし規定」を創設します。

○派遣先労働者との均等待遇を確保します。

○派遣元に対するマージン率を含めた事業運営の情報公開を義務化します。

○未払賃金や社会保険料未払等、派遣先責任を強化します。

○「もっぱら派遣」(派遣先が子会社を設立し、自社のために労働者派遣を行う)を制限します。

○罰則を強化し、最高額を現行300万円から3億円へ引き上げます。

4.解雇の制限ルールを徹底します

○整理解雇に関する4要件(整理解雇の必要性、整理解雇を回避するための努力、整理解雇の対象労働者の選定基準の合理性、対象労働者・労働組合への説明・協議)を雇用者に厳守させます。

○4要件に、雇用創出型のワークシェアリング(時間外労働・休日労働を削減し雇用を生み出して分け合う)を新要件として追加します。

○「内定取り消し」、いわゆる「産休切り」、「育休切り」をなくすために、監督指導、規制を強化します。

5.男女差別、雇用形態の差別をなくし、雇用の平等を実現します

○同一価値労働同一賃金原則を確立し、男女差別、雇用形態による差別をなくします。

○男女雇用機会均等法の間接差別対象を拡大し、法の実効性を高めます。

○パート労働法の差別禁止規定の対象を拡大し、パート労働者の保護を拡充します。

○仕事と家族的責任の両立支援を推進し、だれもが働きやすい環境を整えます。

○セクシャルハラスメント(性的いやがらせ)、パワーハラスメント(権力や地位を利用したいやがらせ)を禁止します。

6.長時間労働・不払い残業の規制を強化します

○長時間労働、サービス残業(時間外割増賃金を支払わない違法労働)を規制し、精神疾患や過労死・過労自殺を防止します。

○EU労働時間指令にならい、労働者は24時間ごとに、少なくとも継続11時間の休息期間を取れるようにします。

○労働時間規制の適用から労働者を外し、残業代を不払いとする日本版ホワイトカラー・エグゼンプション(自律的労働時間制度)の導入は阻止します。

7.職業訓練と生活費を保障する新たなセーフティネットを創設します

○失業手当が切れたり、失業手当が受給できない人が職業訓練を受け、その期間、月10万円程度の生活費を支給する制度を創設します。同制度は、失業保険と生活保護の間に位置する新たなセーフティネットです。

○企業の社会保険・雇用保険逃れを許しません。非正規労働者について社会保険・雇用保険の適用を拡大します。

○雇用、生活保護、医療、住宅などの総合相談・支援窓口を各自治体に作ります。

8.最低賃金を引き上げます

○最低賃金が生活保護水準を下回る都道府県の最低賃金を早急に引き上げます。

○中小企業に充分に配慮をしつつ、最低賃金(現在全国平均で時給703円)を段階的に時給1000円以上へ引き上げ、ワーキングプアをなくします。

9.職業教育訓練や、就労支援を強化します

○イギリスの社会的企業やフランスの見習い訓練制度にならい、求職者に訓練と雇用をセットで提供する制度をつくります。同制度は、求職者が、公的な援助のもと、個別の職業訓練計画を策定し、国や自治体と協定を結んだ企業で、働きながら訓練を行い再就職に結びつける仕組みです。

○若者就労支援を充実させるとともに、住宅対策として、雇用促進住宅の利活用などをすすめます。

10.日本版TUPE法を制定します

○会社分割や産業再編、公的部門の民営化や民間委託などが進んできたことによって、関係する労働者の雇用のあり方が従来よりも大きく不安定になっています。イギリスのTUPE(事業譲渡と雇用保護規則)やEUの企業譲渡指令にならった雇用対策を強化する必要があります。日本版TUPE法を制定し、事業譲渡や経営形態の変更、委託化、民営化による事業移転変更の際に、同じ雇用条件で継続して雇用されるようにします。

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