2013年参院選 選挙公約

雇用

1. 労働者保護ルールの改悪を許しません

  • 安倍政権は、解雇しやすく低賃金に押さえ込む「限定正社員」(ジョブ型正社員/職務や勤務地、労働時間を特定)の導入、労働者派遣制度の野放図な拡大、残業代を払わない労働時間の適用除外制度など、経済界の要請を受けて、雇用法制の規制緩和へ大きく舵を切っています。雇用の破壊につながる労働者保護ルールの改悪を絶対に許しません。
  • サービス残業やパワハラ、退職強要など、若者を使い捨てにする、いわゆる「ブラック企業」と呼ばれる違法で悪質な会社が増え、若者の労働環境の悪化は放置できない問題です。違法行為をはたらく企業の取り締まりを強化するとともに、企業名を公表します。

2. 非正規労働の拡大に歯止めをかけ、正規労働へ雇用の転換を進めます

  • 現在、雇用者のうち非正社員は約3人に1人で、このうち5人に1人が正社員を希望したが叶わなかった不本意型非正社員です。また、4分の1は年収200万円以下のワーキングプア層です。労働者の権利行使が難しく、賃金や労働条件が低く抑えられかねない間接雇用である労働者派遣や非正社員が増大したことが原因です。非正規労働の拡大や解雇規制の緩和に歯止めをかけ、正規労働へ雇用の転換、均等待遇をすすめます。「ディーセント・ワーク(尊厳のある人間らしい働き方)」を実現していきます。
  • 労働者派遣法について、登録型派遣の原則禁止、製造業務派遣の原則禁止、専門26業務の見直し、派遣先責任の強化など、残された課題に、労働者保護の観点から取り組みます。安倍政権が行おうとしている野放図な派遣制度の拡大をやめさせます。
  • 雇用契約は、直接雇用、期限の定めのない雇用であることを原則とします。パート労働法、労働契約法、労働者派遣法を改正して、パート・契約社員・非常勤・嘱託・派遣など無限定に拡大しつづける非正規労働に歯止めをかけます。
  • 改正労働契約法は、雇用の入り口の規制(有期労働を一時的・臨時的業務等、合理的な
  • 理由がある場合に限定)が見送られ、出口規制は入ったものの、5年を超えて反復更新している労働者に対して、無期契約への転換の申し出権を与えるに留まっています。また、クーリング期間6か月で有期雇用契約がリセットされ、無期雇用への申し出ができないこと、雇い止めの誘発を抑制できないことなど問題があります。法のさらなる改正とともに、5年を短縮して無期転換するしくみを作るなど、現場の運動を強めていきます。5年を超えて雇用を反復更新している労働者が、「限定正社員」の枠に押し込められないよう注意し、同等の権利を有する正規労働への転換を進めます。
  • EU諸国にならい「有期契約労働者であることを理由とした合理的な理由のない差別の禁止」を規定し、有期契約労働と正規労働者との均等待遇をすすめます。
  • 労働の価値評価を正当に行うために、客観的な職務評価システムを確立し、同一価値労働同一賃金の原則で均等待遇をすすめます。

3. 最低賃金を引き上げて生活できる賃金水準を確保します

  • 最低賃金が生活保護水準を下回る都道府県の最低賃金を早急に引き上げます。
  • 中小企業に十分に配慮をしつつ、最低賃金を引き上げ時給1000円を目指します。ワーキングプアをなくします。

4. 長時間労働、不払い残業、過労死をなくします

  • 残業の上限を法律で定めるとともに、時間外勤務手当の割増率を現行の25%から50%に引き上げて、長時間労働、サービス残業(時間外割増賃金を支払わない違法労働)を規制します。
  • 勤務終了後、次の勤務開始までに最低11時間の休息を労働者に保障する「勤務間インターバル制度」の導入を検討します。
  • 増加する精神疾患や過労死・過労自殺を防止するために、「過労死防止法」の制定に取り組みます。
  • 労働時間規制の適用から労働者を外し、残業代を不払いとする日本版ホワイトカラー・エグゼンプション(自律的労働時間制度)の導入を許しません。
  • 長時間・過密労働の解消と新規雇用の創出、ワークシェアリングを同時にすすめます。

5. 解雇の制限ルールを徹底します

整理解雇に関する4要件(整理解雇の必要性、整理解雇を回避するための努力、整理解雇の対象労働者の選定基準の合理性、対象労働者・労働組合への説明・協議)を雇用者に厳守させます。4要件に、雇用創出型のワークシェアリング(時間外労働・休日労働を削減し雇用を生み出して分け合う)を新要件として追加します。

6. 職業訓練と生活支援費を支給する「求職者支援制度」を拡充します

  • 求職者支援制度(雇用保険を受給できない人等に職業訓練と生活支援費を支給)と職業訓練機能の強化を高め雇用のセーフティネットを強めます。
  • 職や住まいを失った人たちに対する総合的な相談と支援(就労・生活・住宅・緊急貸付・多重債務、職業訓練など)を、ハローワークにおいてワンストップで行う仕組みを検討し実現をめざします。

7. 雇用における男女平等を実現します

  • 女性正社員の賃金は男性正社員の7割弱、非正規も含めると男性の5割で、男女間の賃金格差は深刻です。同一価値労働同一賃金原則を確立し賃金格差を是正します。国が数値目標を設定して、差別是正に取り組むことを検討します。
  • 男女雇用機会均等法の改正に取り組み、法の実効性を高めます。目的、基本理念に「仕事と生活の調和」の平等保障を明記します。差別の定義をおきます。賃金を対象事項に含み、「間接差別禁止規定」を例示列挙し、「雇用管理区分」を超えた男女差別も禁止します。
  • パート労働法における差別的取り扱い禁止の対象となるパート労働者は極めて限定的です。すべてのパート労働者を対象者とし、パート労働者の権利を強化します。また、実効性ある正社員転換制度を組み入れます。
  • 改正育児・介護休業法の全面施行(2012年7月、中小企業も対象)を踏まえ、育児短時間勤務制度、所定外労働の制限、介護休暇の周知など、育児・介護と就業の両立について環境整備をすすめます。
  • 有期雇用労働者の育児休業取得は極めて低く、「産休切り」「育休切り」が増えています。育児介護休業法の有期雇用労働者の取得要件を削除し、希望者が仕事を継続できる環境を整備します。
  • 差別是正のための実効ある法整備、迅速に差別を改善するための相談窓口、救済機関の拡充、企業に対する指導の強化などの措置を講じます。
  • 積極的な平等実現策(教育研修や透明公正な処遇制度の構築、育児・介護支援、過去差別を受けてきた人へのサポート等)を講じ、差別をなくします。企業へのポジティブアクション(例えば、行動計画の策定や入札に際して行動計画策定の有無を考慮要素とする等)を義務づけ、女性が能力を生かせる環境づくりを行います。
  • セクシュアルハラスメント(性的いやがらせ)、パワーハラスメント(権力や地位を利用したいやがらせ)の防止、禁止に取り組みます。
  • 男女がともに仕事と家族的責任の両立がはかれるようワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を推進します。
  • ILO雇用及??職業についての差別待遇に関する条約(111号)、パートタイム労働条約(175号)、使用者の発意による雇用の終了に関する条約(158号)、母性保護条約(183号)の批准を推進します。

8. 若者への職業教育訓練や、就労支援を強化します

  • 「高卒就職ジョブサポーター」「大卒就職ジョブサポーター」を公共職業安定所に配置するとともに、各学校へも派遣し、適職選択のための情報提供、職業相談、職業紹介などの支援を強化します。
  • 就職解禁日の設定、卒業後3年間は新卒扱いとすること、通年採用の推進など、企業と学生双方に有益となる新しい就職活動に関するルールをつくります。
  • 30歳未満で新規開業5年以内の若者起業家に対して、設備投資や運転資金の低利融資を実施するなど、若者の企業を支援します。
  • 若年雇用奨励金制度を創設し、新規採用人数の一定割合を既卒の若年層から採用する制度の導入、トライアル雇用からの正規採用、ジョブ・カードによる正規採用などを推進します。
  • 地域若者ステーションや公共職業安定所において、フリーター等を中心に、職業教育訓練制度、職業相談・職業紹介から職業定着に至るまでの一貫した支援を行い、トライアル雇用制度の積極的な活用をはかるとともに、地域の実情に応じたさまざまな就職支援を行います。
  • 若者就労支援を充実させるとともに、住宅手当の支給期間の延長と収入要件の緩和、雇用促進住宅の活用などをはかります。
  • 公立の職業訓練校の削減、国の職業訓練所の削減を中止して、失業者、新卒未就職者が、技術、技能、資格を取得し、職業訓練の機会を提供できるよう機能の強化と存続をはかります。

9. 高齢者雇用を推進します

  • シルバー人材センターなどの機能強化を図り、技術・技能、専門能力、職業などの登録制度や職業斡旋・支援を行う公共のシステムを拡充します。収入の確保、生きがい・社会参加、就労、知識・技能・能力・経験の活用、健康の保持など、高齢者と地域社会のニーズを汲み上げ、仕事を創出するとともに、地域コミュニティを育てます。
  • 希望する者全員が65歳まで働き続けられるよう改正高年齢者雇用安定法の運用を円滑にすすめます。

10. 「官製ワーキングプア」をなくします

  • 行革や財政難を理由に公務部門のリストラが進み、国や自治体の臨時・非常勤職員は、100万人近くに増加し、身分が不安定で劣悪な労働条件に置かれている「官製ワーキングプア」が大きな問題になっています。臨時・非常勤職員の法的位置づけの明確化や待遇改善を図るとともに、パート労働法、労働者契約法の適用除外となっている公務労働についても、同法を適用できるよう法制度を見直します。また、「短時間公務員制度」を導入するとともに、諸手当の支給を可能にする地方自治法改正など法整備や運用改善をすすめます。
  • 会社分割や産業再編、公的部門の民営化や民間委託などがすすんできたことによって、関係する労働者の雇用のあり方が従来よりも大きく不安定になっています。イギリスのTUPE(事業譲渡と雇用保護規則)やEUの企業譲渡指令にならい、日本版TUPE法を制定し、事業譲渡や経営形態の変更、委託化、民営化による事業移転変更の際に、同じ雇用条件で継続して雇用されるようにします。
  • ILO94号条約(公契約における労働条項)を批准し、公契約における公正取引の確保と公正労働基準の法的確立をはかるため、公契約基本法・公契約条例を制定します。

11. 協同労働の協同組合法を制定します

「人間らしく働き続けたい」という願いをもつ人びとが集い、協同で出資して仕事をつくり出し、みんなで経営に参画し、人と地域に役立つよい仕事に取り組む協同組合を応援します。協同労働を推進するための協同組合法の制定を目指します。

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