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社民党の政策

社民党の環境政策

 社民党の環境政策は、美しい自然を取り戻したり、生活環境をきれいにするというだけにとどまらず、人間と自然の共生が図れる社会をつくることを目的としています。

 人間には、過酷な労働からの解放、便利さや快適さの追及という果てしない欲望があります。この欲望によって人類の生活は限りなく進歩しましたが、反面、自然や生態系、生活環境は破壊され汚染されるという結果をもたらしました。社民党の目指す自然との共生社会とは、人間の属性とでもいうべきこの欲望を人々の合意と協力によってコントロールしていく社会のことです。共生とは、換言すれば、人間のあらゆる活動を、自然や他の生物の再生(再生産・循環)が可能な範囲にとどめるようにするということです。地球温暖化防止を実現するため、循環型の持続可能な社会システムの構築をめざし、以下の政策を提起します。

1、地球温暖化対策を推進(脱化石燃料)・徹底します

地球温暖化の原因とされる温室効果ガス(CO2)の排出量は、総排出量が13億5500万トン(04年)、京都議定書の基準年1990年12億トンに比べて8.0%の超過という状況であり、目標のマイナス6%からすると14%の削減義務が生じており、その達成は危機的な状況です。

温暖化による平均気温の上昇は、生態系の変化、海面上昇、伝染病の流行、森林破壊、極端な気象による洪水・自然災害、食料(穀物)生産の減少、水不足、飢餓・難民の増加など世界的な危険であり、それらを回避するためにも、温暖化防止対策の徹底、京都議定書目標達成計画を推進します。

(1)産業界に温室効果ガス排出量の削減を義務づけ

事業者(一定量以上排出する者)に対する排出量の算定・報告・公表制度(07年公表予定)が導入されましたが、排出量の規模を見直すなど対象者を拡大します。

企業の自主的な排出削減対策を基本とした対策では推進力が弱く大幅な削減は見込めません。産業界に対しては、全体の削減目標や年次ごとの目標を定めさせるとともに、その計画と実施状況を公表させるようにします。排出削減努力がたりない事業者に対する勧告制度やペナルティも整備します。

また、国が作成する達成計画や地方公共団体の実行計画は、市民のチェックができるようにするとともに、達成計画・実行計画、具体的実施の策定、監視、評価等に対して国民の関与ができるようにします。

(2)環境税(炭素税)の導入

地球温暖化対策を実効あるものとするためには、排出量取引や森林の吸収率算定などの柔軟措置(京都メカニズム) に依存するのではなく、工場の排出規制や自動車の排ガス規制など排出源対策の強化を図るべきです。そのためには環境税(炭素税) の導入が最も有効です。環境税とは、二酸化炭素を排出する行為に課税するものであり、それによって企業や消費者(マイカーの運転者等)に、二酸化炭素を排出する行為を回避させることを目的(経済的誘導効果) としています。社民党は現行石油税と同様、蔵出しの段階での課税を考えていますので、企業や消費者は購入時に環境税を負担することになります。使途については、温暖化防止対策に資する森林整備・保全対策の推進等を図ります。

(3)環境保全を中心とした生活・文化体系に

度を越えた大量の資源エネルギー消費や食料の大量生産・破棄をやめ、環境保全を中心とした生活・文化体系(エコロジー的な材料や製品の開発・普及など)に変換します。工場、輸送事業、建築、エネルギー分野などでの省エネルギー対策を一層推進します。グリーン購入法を拡大・推進します。

(4)交通体系の見直し、自動車の排出ガス規制の強化

1)自動車やトラックが主流となっている人や物品の輸送を鉄道や海運へ転換します。公共バスについては燃料電池化、ハイブリッド化を進めるほか、新しい路面電車LRT(軽快電車)に転換します。また都市部での交通量を抑制するため公共交通とマイカーの連携をスムーズにするパーク&ライドを普及します。さらに公共交通機関を充実し、人々がマイカーではなく公共交通を積極的に利用する施策(公共交通の方が経済的で利便性が高くなる施策)を進めます。

2)ディーゼル車から排出されるNox(窒素酸化物)やSPM(浮遊粒子状物質)は依然幹線道路周辺を高濃度汚染しており、継続的に発生する多量の自動車排ガスが、ぜんそくなど健康被害を招き、重大な権利侵害をおこしています。

各公害判決を踏まえ、各自治体と連携を図りながらディーゼル車の総量規制(走行量規制)、健康被害実態の調査、被害者の救済、メーカーの責任追及と補償、有害物質の除去など排ガス・大気汚染防止対策を実施します。

局地的な高濃度汚染対策、対象物質や環境基準の見直し、自動車Nox・PM法の見直し(対策地域の拡大と流入車規制など)、低公害車の普及など自動車排ガス規制対策を強化します。

(5)自動車関係諸税の見直し

自動車重量税、自動車税、軽自動車税、自動車取得税などの自動車関係諸税の使途を見直し、環境対策、地方生活交通(バス・鉄道)の維持、低公害車・低燃費車の開発・普及、森林整備等の財源に振り向けます。

2、水俣病の被害実態を明らかにし、
被害者救済と全面解決を目指します

公害の原点とされ、経済成長の犠牲となった水俣病の公式確認から50年が過ぎましたが、被害者の実態は未だ把握されておらず、被害者への補償・救済も混乱したままであり、全面解決にはほど遠い状況です。最高裁判決(04.10)では、水俣病の発生と被害拡大に対する国・熊本県の責任が明らかとなりましたが、その後も政府の姿勢は責任逃れに終始しています。

新たな認定申請者は4500人を突破しながらも認定審査会は機能停止状態であり、被害者は放置されたままです。さらに申請者は40〜50歳台が多く、胎児性・小児性患者への健康診断、生活支援、社会保障の充実など早期救済が急務です。

衆参両院では、「水俣病公式確認五十年に当たり、悲惨な公害を繰り返さないことを誓約する決議」(06.4)も採択されています。

社民党は、最高裁判決を踏まえ国の責任を明らかにし、全被害者の実態把握と救済・補償体制の構築を基本とした水俣病の全面解決をめざし、現行の認定制度の見直しや総合医療対策事業のあり方も含め、総合的な解決策(特別立法等)を追求します。

1)多くの患者を救済せず被害を拡大し、医学上の根拠もなく、地域を混乱させてきた認定制度(公健法の77年判断条件)を見直し、司法判断等を踏まえた水俣病の病像を統一します。

2)健康診断など被害実態の全面調査と被害者の特定を進めます。高齢に伴い症状が悪化している胎児性患者の社会保障を充実します。

3)行政認定、95年政府解決策、04年関西訴訟最高裁判決による司法救済、05年行政による新保健手帳交付など複雑かつ混乱している現行の補償・救済策を見直します。全被害者に対する公正・公平な救済と補償の枠組みを構築するため、全面的・総合的な早期解決策(特別立法の制定など)を追及します。

4)差別や偏見に長年苦しんできた被害者の心のケアや地域の再生を図るとともに、水俣病の調査研究・検証を進め、具体的な再発防止策を講じます。

5)環境汚染の防止対策を強化します。

6)政府による検診医の確保・増員、早急な健康診断等の医療体制を進めます。総合医療対策事業については、特別立法への吸収も視野に、当面の措置として医療制度の拡充等を進めます。

7)「水俣病問題に係る懇談会」の提言(06.9)の早期実施、「被害者支援総合基本計画」や「いのちの安全調査委員会」など策定・設置を図ります。

8)工場廃水により水俣病を発生させた原因企業であるチッソの責任を追及します。

9)水俣病の被害・教訓を世界に発信し、世界の子どもへの影響を防ぐためにも国際的な水銀の削減にむけた水銀削減条約の制定に取り組みます。

3、被害者救済をはじめ、
総合的なアスベスト対策基本法の制定をめざします

06年に成立した「石綿による健康被害の救済に関する法律」と「石綿による健康等に係る被害の防止のための大気汚染防止等の一部を改正する法律(廃棄物処理法、建築基準法、地方財政法)」は、部分的な改正にとどまり、被害者救済も不十分なため、早期の見直しとアスベスト対策全般をとらえた「アスベスト対策基本法」が必要です。

(1)被害実態の調査・把握を進め、
健康管理対策、健康被害者への救済を強化

1)中皮種は原則すべて補償の対象とし、アスベスト肺がんなど中皮種以外のアスベスト関連疾患も確実に補償を受けられるようにします。
指定疾病については、中皮腫及び肺がん以外の疾病についても被害の実態の把握に努め、対象に加えるなど包括的な救済規定を設けます。環境再生保全機構等による指定疾病の認定に当たっては、対象疾病の拡大、認定基準自体とその運用の改善などを求めてきます。

2)原因と病気の因果関係を明らかにするための疫学的調査の実施、石綿に暴露した可能性のある周辺住民に対する健康相談及び問診の実施や、専門医の育成、住民に対する定期的な経過観察、子供達の健康管理対策を図ります。

3)中皮腫について、臨床データを収集・共有するための情報システムの整備等、早期診断・治療法の開発のための基盤整備を行います。

4)アスベスト被害に関わる労災補償については、時効を適用しないこと。
労災補償を受けずに死亡した労働者の遺族に対する救済措置(労災年金)は極めて少額であり、これらの不備を改善するとともに、労働者災害補償保険法による保険給付を受ける権利が時効により消滅することがないよう、時効救済措置に関わる給付請求の期限(法施行日から3年間)を早期に見直します。

5)労災補償が適用されないアスベスト被害について、労災補償に準じた療養・所得・遺族補償などの制度を確立します。
救済制度の施行状況について毎年公表するとともに、医学的知見、海外の状況など情報の収集と因果関係の解明に努め、その結果を踏まえて、必要な見直しを行います。

(2)アスベスト製品の使用禁止など、アスベスト対策を強化

1)自治体、学校、病院など公共施設におけるアスベストの使用実態・濃度等の調査を義務化し、国民に情報を公開し、アスベストの除去を徹底します。自治体が行うアスベスト対策に要する経費について、適切な財政措置を講じます。

2)アスベスト及びアスベスト含有製品の製造・販売・新たな使用等を全面禁止します。

3)建築基準法による規制の実効性を確保するため、アスベストを使用している建築物の実態調査を進めるとともに、解体現場における規制基準等の見直し、建築物・工作物所有者に対する相談体制等の環境整備を図ります。

4)不法投棄など不適正処理を招かないよう、アスベスト廃棄物の追跡管理を強化するとともに、廃棄物処分場(0.49本/L)や周辺の飛散防止対策など国と地方公共団体が連携して規制の徹底、監視の強化等に取り組みます。

5)アスベストによる被害防止にむけて、政府に「アスベスト問題に係る総合対策」を着実に実行させるとともに、関係省庁の連携強化、フォローアップを求めていきます。

6)アスベスト及びアスベスト含有製品の把握・管理・除去・廃棄等を含めた総合的な対策を一元的に推進するための「アスベスト対策基本法」を制定します。
縦割り行政の弊害をなくし、国の責任を明確にし、戦略目標と具体的方針、体制等を整備します。被害者と家族、労働者、市民等の代表を含めた「アスベスト対策委員会」を設置します。

7)アジア諸国との連携を強め、アスベストの根絶をめざします。

4、有害化学物質、合成化学農薬を規制します

予防原則を確立し、人の健康や生態系への影響を未然防止する観点から、化学物質についての管理、情報開示、規制等を徹底します。

(1)予防原則の徹底=PRTR法の早期改正

新規化学物質や既存化学物質による環境汚染を防止するために、安全性の確認を行うことは当然ですが、その確認は簡単にできるものではなく長い時間を要します。ある化学物質が危険だと判明した時点で、製造や輸入を禁止したとしても、それでは手遅れです。国民の化学物質に対する不安もそこに起因しており、現時点で人の健康や生態系への影響が未解明でも、将来にわたって安心なのかという点にあります。何らかの異常が判明した時点で対処するやり方では被害の未然防止は図れません。残念ながら現行のPRTR法では、事業者の届出事項は「排出量と移動量」だけであり、対象物質も200から600と極めて限られています。したがって対象物質を拡大するとともに、事業者の届出事項に生産量、輸入量、使用量、受入量、引渡量、保有量を加え、予防原則を徹底することが必要です。また製品にどのような化学物質が使用されているのか消費者に理解できる表示を事業者に義務づけます。

さらに非点源(家庭等からの廃棄物、排気ガス等)の排出量と移動量を推計し、化学物質の流れや状況がより正確に把握できるようにします。化学物質に関する知識を共有できるよう、企業・自治体・専門家・市民によるリスクコミュニケーションを確立します。

家庭から排出される有害化学物質の50%が合成洗剤であることからも、PRTR法による公表を進めながら、その汚染状況を検証し、使用方法の見直し・削減に取り組みます。

(2)既存化学物質の安全性の確認

現在約2万種ある既存化学物質のうち、安全性点検が行われたのは、分解性・蓄積性関係で1377種、人の健康への長期毒性関係では246種にすぎません。この既存化学物質の安全性点検を早急に行います。

(3)生活環境における化学物質の規制

生活環境の中で使用されることによって起こる化学物質の被害を未然に防止するため、「生活環境で使用する殺虫剤等の規制に関する法律」を市民とともに制定します。その中では次のことを明確にします。1)予防原則を導入し、人の健康や生態系に被害を及ぼすおそれのある殺虫剤等は、因果関係が科学的に立証されなくとも排除するようにします。2)生活環境で使用する薬剤は国の許可制とします。3)事前評価と事後評価を導入し、製造メーカーに、毒性試験や環境影響評価を実施した結果を公開してパブリックコメントを求めるようにするとともに、販売(使用)開始後の再評価制度を設けます。4)情報公開を徹底し、メーカーにあらゆるデータを開示させるとともに、製品に含有される成分名、含有量の表示を義務づけます。5)被害者救済のため国・自治体に相談窓口を設置し、健康被害者のための医療機関を設けるとともに医療保険が適用できるようにします。

なお非農耕地農薬(除草剤、害虫防止剤)に、農薬取締法を適用することによって乱用と被害拡大を防ぎます。また住宅地における農薬の使用はガーデニングも含めて規制します。景観維持のために行われる街路樹学校・公園などの樹木、草花への農薬散布も規制します。

5、廃棄物の抑制をはかり、循環型社会の形成を進めます

一般廃棄物の排出量は、98年5160万トン〜03年は5161万トン、産業廃棄物の排出量も98年4億800万トン〜03年4億1200万トンと増加しています。

子どもたちにきれいな空気やおいしい水、豊かな大地を継承していくためにも、排出者責任や拡大生産者責任の徹底・強化を図るとともに、焼却重視、リサイクル中心・埋め立てなどの自然破壊のごみ行政を転換し、廃棄物の抑制と天然資源の消費抑制をめざす循環型社会の形成に取り組みます。各種リサイクル対策(容器包装、家電製品、食品、建設資材、自動車など)は個別法で規制していますが、LCA(総合的な環境影響評価)や循環型社会形成推進基本法のもとで見直します。

(1)拡大生産者責任の導入

リデュース(発生抑制)・リユース(再使用)・リサイクル(再利用)の循環型社会における優先順位を明確にするとともに、循環型社会の理念である拡大生産者責任(EPR:生産から廃棄にいたるまでの環境への影響に対して生産者に責任があること)を導入し、環境負荷の低減、排出者責任を徹底します。また、廃棄物の定義を見直し、占有者の主観的意志や有価・無価にかかわりなく、客観的に廃棄物を規定し不法投棄・不適正処理を防止します。また事業系一般廃棄物(1700万トン・03年)は産業廃棄物として扱います。

処理場、処分場建設にあたっては、情報公開を徹底して施設の運営や管理を透明にします。施設から排出される有害物質のデータなどの住民への開示を徹底するとともにデータの改ざん等を防止するために、施設から独立した第三者(学者・専門家・住民)の関与を義務づけます。また、計画の決定過程を情報開示の対象とするとともに、施設建設計画への住民参加を保障します。
廃棄物の発生を減らすため、具体的な経済的措置(課税など)を検討します。

(2)ダイオキシン類対策を強化

大気・水・土壌、食品におけるダイオキシン類の発生や蓄積状況の把握など調査・監視・規制を強め、汚染防止・除去、摂取量の軽減など対策を図ります。
疫学などを用いた人体や野生動物への被害実態調査・因果関係・研究を進めます。
現在、一般廃棄物焼却施設については、個別の排出量が公開されていますが、産業廃棄物焼却施設については個別に公開されていません。産廃施設での検査拡大、ダイオキシン類など施設ごとの排出量を公開します。

(3)容器包装リサイクル法の再改正を

1)リサイクル重視から「発生抑制」(リデュース)、「再使用」(リユース)優先に転換すること、2)事業者に係る排出抑制の対象を製造事業者まで拡大すること、自主的努力の見直し、3)レジ袋の有料化、4)家電製品、PC、自動車等、収集リサイクル費用を商品価格に含める潮流が定着しつつある中、容器包装に関しては扱いが不明確なことなど課題が残っています。
容器包装の再使用、拡大生産者責任の強化の在り方を検討し、法の実効性を高める再改正を求めていきます。

6、戦略的環境アセスメントを導入します

すべての公共事業を対象に、計画段階から環境影響評価を実施できる戦略型環境アセスメント法を制定し、ダム建設や森林・海浜・河川・湿地などの開発を規制し環境破壊を防止します。また公共事業の決定過程を透明にするため市民参加を保障し、行政・企業の情報開示を義務づけます。さらに事業が進められている過程においても、市民参加によって事業がチェックできるようにします。いったん着手された事業であっても、環境への負荷が大きいと認められる場合にも、計画の変更や中止ができるようにします。完成後の厳しい環境影響調査も義務づけます。

7、野生生物保護法を制定します

野生生物を保護するとともに野生生物の生息可能な環境を維持・保全・回復していくため野生生物保護法を制定し、保護指定地域における開発(森林・海浜・河川・湿地等の開発)を規制します。また合成化学農薬等の使用を規制します。日本に生息する野生生物種約3万種のうち、絶滅危惧種は動植物をあわせて2662種ですが、指定は57種にすぎません。

日本に生息する野生生物(哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫、植物等)の生息実態と生息環境を調査・把握し、絶滅危惧種の指定を大幅に拡大します。また、日本固有の生態系を破壊する移入種の規制を行います。

8、環境団体訴権の導入、
環境行政に対する市民参加を確立し情報公開を進めます

環境行政を推進していくための基礎は、市民参加、行政・企業の情報開示です。
EUの「オーフス条約」(01年発効)では、1)環境情報へのアクセス権、2)環境に関する政策決定への参加権、3)司法へのアクセス権を市民やNGOに保障しています。

さらに「市民参加指令」では、主な産業施設・公共施設の設置許可について「団体訴権」の導入が義務化されています。

日本でも幅広い「環境団体訴訟」の導入をめざすとともに、公的部門、企業、市民運動、NPO、個人のすべてが環境保全のための企画の立案、実施、評価に参加できるシステムを確立します。また、環境省の機能と権限を強化し、国の産業・経済政策を環境の観点からチェック・改善できるようにします。

9、水基本法の制定をめざすとともに、水の民営化に反対します

(1)水基本法を制定

地球的規模での水環境保全の必要性と、水に関する法律との一本化を図るために水基本法を制定します。基本法では5省(環境、国交、厚労、農水、経産)に跨っている水行政を一元化するとともに、1)水は国民の共有財産であること、2)水にかかわる事業は行政・国民共有の財産であること、3)水は共同域(河川流域)における管理が必要であること、4)水事業および水管理にかかわる政策決定過程において住民参加を保障すること等を明確にします。

(2)水の民営化に反対し、命の水を守ります

「命の源泉」である貴重な水を「金儲け」の手段としようとする水道事業の民営化の動きが世界各国で進行し、多国籍企業による「水の独占」、「水の商品化」、「水資源の収奪」など深刻な事態が予想されます。また、「水戦争はすでに始まっている」とも言われ、途上国では、水紛争の激化、洪水、水不足、公害、ごみ問題など都市の水問題が起きています。

水は人類の「公共財」であるという原則の下に、1)水の商業化・市場化に反対し、公共サービスを充実・拡大する、2)節水と環境保全による健全な水循環の確立に向けた取り組みを強める、3)水道事業の公営原則を守ること、4)途上国への水の民営化の強制阻止、水へのアクセス権奪還などに取り組みます。

10、土壌汚染対策、鉛対策を強化します

(1)土壌汚染対策法の見直し

工場跡地等での有害物質や射撃場(その周辺)で使用される鉛弾などが原因となった深刻な土壌及び水質の汚染が発見されています。土壌はいったん汚染されると、有害物質が蓄積され、汚染が長期にわたり、人の健康や地下水、農作物への被害などの大きな影響を及ぼします。
汚染の未然防止(予防拡大)の観点から、汚染者負担原則を確立(汚染調査と除去等の措置など)し、統一的な汚染実態調査の実施と義務化、対象となる土地・工場・物質(基準)の拡大、調査結果の情報公開など土壌汚染対策法を見直し、対策を強化します。

(2)総合的な鉛リスク削減対策

1)鉛を含む重金属類や有害物質について、政府による省庁横断的な組織を設置するなど、戦略的なリスク削減対策を実施します。

2)金属製アクセサリー類、生活用品や環境中の鉛の実態調査をします。

3)子どもの曝露を予防・教育施設での鉛の含有基準の設定、鉛を含有する製品の成分・警告表示、鉛弾・鉛散弾の段階的廃止、廃棄物処理施設から排出される鉛(その化合物)についての排出、農地土壌の鉛含有濃度基準などの規制を強化します。

4)製品中や環境中の鉛のリスクおよびその削減対策についての情報を収集し、データシステムの整備、相談・教育体制の整備などを図ります。

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