2010年11月2日

内閣総理大臣  菅 直人 様
国家戦略担当大臣 玄葉 光一郎 様

社会民主党
党首 福島みずほ

APEC首脳会議およびEPA基本方針におけるTPPへの加盟検討表明
に反対する申し入れ

 貴職の日夜にわたるご奮闘に敬意を表します。

 さて、菅首相は、所信表明において、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉への参加を検討し、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の構築を視野にいれ、APEC首脳会議までに、わが国の経済連携の基本方針を決定するべく、新成長戦略会議でも参加検討を指示しました。TPPは、例外品目がなく100%自由化を前提とし、かつ諸々の非関税項目も含む包括的なFTAとされ、食料輸出大国であるアメリカやオーストラリアも参加を表明しています。新規参加は9カ国の同意が必要で、例外品目ありの参加は認められていません。

 今回のTPP参加については、食料安定供給や農山漁村への打撃、規制緩和、市場開放の問題、経済圏のあり方など日本の経済・農林水産業・労働・環境・地域社会に計り知れない悪影響と混乱を生みだすものであり、前のめりの参加はすべきではありません。つきましては、APEC首脳会議への取り組みやEPA基本方針の策定にあたり、以下申し入れを行います。

<記>

一 APEC首脳会議およびEPA基本方針において、「TPPへの参加もしくは参加を前提とした検討に入る」ことの表明を行わないこと。また、APEC関係諸国と事前に十分な意見交換を行うこと。

二 WTOやこれまでのFTA/EPAとの整合性と効果を検証するとともに、アジア諸国とりわけ中国や韓国との経済連携を進め、東アジア経済圏の構築を最優先すること。

三 日本は農産物の平均関税率は12%と充分開放し、所得補償も欧米に比べて少なく、韓国は9兆円規模の農業政策を決めている。食料主権をふまえて高関税の農産物(農産物全体の10%)は維持するとともに、食料自給率50%の目標達成や国内の農業・農村、水産・漁業、地域経済の再生に全力をあげること。

四 郵政や保険、牛肉、労働慣行、政府調達、公共事業などの規制・市場開放について、国の形をかえる対日要求が強まるおそれがあり、その影響を把握すること。

五 今後のFTAやEPAにおいては、各国の食料主権や多様性、地域経済を尊重し、貧困解消を図る観点から、基礎的食料である重要品目は例外なき関税撤廃から除外し、各国の国益となるよう協力し合い、柔軟な取り決めとすること。

以上



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