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立憲主義を逆立ちさせる自民党改憲案

伊藤真さん

福島みずほ「政治スクール」で伊藤真さん

 今年の「福島みずほと市民の政治スクール」は「憲法スクール」。実行委員会主催の政治スクールの今期第1回が6日、都内で開かれ、約150人が参加した。弁護士で「伊藤塾」塾長の伊藤真さんが、自民党の新しい「憲法改正草案」批判をテーマに講演した。

 伊藤さんは「憲法の本質は国民が権力を縛るもの」「権力に憲法で歯止めをかける考え方が立憲主義」と強調。その上で、自民の新改憲案はこの立憲主義を逆転させたものだとして「国を縛るための憲法から、国民を縛るための憲法へと全く性質が変わってしまっている。これが自民党改憲案の本質」と喝破した。

 立憲主義が求められる理由に関して伊藤さんは、多数決は常に正しいとは限らないとして「民族を超え時代を超えて人間というものはおよそ情報操作にだまされたり目先の利益に目を奪われたり、流されやすい弱い生き物」と指摘。その上で「多数でもやってはいけないこと、多数によっても、法律によっても奪えない価値を書きとどめたもの。それが憲法」だとした。

 加えて伊藤さんは、立憲主義の考え方とは、民意を反映した民主主義的正統性を持つ政権であっても憲法によって歯止めをかけられなければならないということだと指摘。さらに、民主主義とは少数者の声が構造的に反映されにくいことでもあるとして、「憲法とは多数派、強者から少数派、弱者を守るための道具と言い換えてもよい」と述べた。また本来の立憲主義の考え方によれば「国民には憲法を守る義務はない。なぜか。国民は憲法を守らせる側だから」と述べ、「憲法は人権規定ばかり、それは当たり前」と念を押した。

新基地建設と基地返還のリンクを断て

嘉手納以南返還計画の日米合意で福島党首 日米両政府が5日に合意した沖縄・嘉手納以南の基地返還計画について、社民党の福島みずほ党首は同日、コメントを発表した。

 福島党首は、普天間基地の返還が辺野古新基地の建設を前提として「22年度またはその後」とされたことについて、「新基地建設とリンクされた返還計画は普天間飛行場の固定化につながるものであり到底容認できない。オスプレイの配備によって県民の不安はかつてなく高まっており、普天間飛行場は早期かつ無条件に返還すべき」だと述べるとともに、「普天間飛行場の移設計画の進捗いかんにかかわらず、嘉手納以南の全施設は速やかに返還されるべきだ。普天間飛行場の移設を名目に辺野古に新たな基地を建設する計画は『沖縄の負担軽減』とは言えず、『新たな負担の押しつけ』にほかならない」とした。

「0増5減」先行処理の根拠崩れた

■会見で又市幹事長が指摘 社民党の又市征治幹事長は11日の記者会見で、自民党の石破茂幹事長が前日10日、衆院選挙制度抜本改革の政党間協議は「0増5減」の区割り改定法案成立の後にすべきだとの考えを示したことについて、今国会中に議論し結論を得ることを目指すとした3日の与野党幹事長会談の確認と違うと批判。

 その上で又市幹事長は、総務省が最新データに基づき、0増5減を行なっても少なくとも6選挙区で1票の格差が2倍を超えるとの試算を示したことに触れて「0増5減をやったからそれで事足れりという問題ではなく、抜本改革に踏み込まないと司法の側から指摘されている問題をクリアできないところまで来てしまっている」と述べ、0増5減だけでは不十分との認識を強調した。

六ヶ所工場の本格稼働を許さない

止めよう再処理!全国集会
写真|青森市内委をデモ行進。先頭に立つ山本太郎さん。

■止めよう再処理!全国集会 【青森】「止めよう再処理!全国実行委員会」(原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、青森県反核実行委員会で構成)は6日、第28回「4・9反核燃の日」全国集会を青森市で開いた。ゲストとして参加した俳優の山本太郎さんをはじめ、県内外からの1263人が「再処理事業即刻中止」と「脱原発基本法の制定」へ向けて闘い続けることを確認し合った。

 集会では主催団体を代表して県反核実委の三上武志委員長(社民党県連代表、青森市議)が「怒りと抗議の4・9となった、28年前の県議会全員協議会での立地受け入れ決定を私たちは忘れない」と訴えた。また、激励に駆けつけた山本さんは「フルМOXの大間(全炉心にプルトニウム・ウラン混合酸化物燃料を装荷する大間原発建設計画)など、青森は全国が嫌がる物のほとんどをそろえてしまった。青森を核のゴミ捨て場にするわけにはいかない」と呼びかけた。

生活必需品の値上げを懸念

衆院選挙制度めぐる与野党幹事長会談

■「日曜討論」で吉田忠智政審会長 社民党の吉田忠智政審会長は7日、与野党8党の政策責任者らと共にNHK番組「日曜討論」に出演し、当面の政策課題について議論。日銀が通貨供給量(マネタリーベース)を2年で倍増するという超量的金融緩和策を打ち出し、新局面を迎えたアベノミクス政策に関して、賃上げが進んでいないこと、最低賃金と関連する生活保護基準額や地場賃金相場の足を引っ張る地方公務員給与を引き下げる政府の政策に言及する一方、急激な円高と輸入物価高騰に伴う生活必需品の値上げに触れ、国民生活に対する悪影響に懸念を表明した。

 また、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加について吉田政審会長は、3月のシンガポール全体交渉会合を受け米通商代表部(USTR)は「税関や情報通信、規制の調整、開発などの分野はすでに大筋合意」との声明を発表したと指摘。「すでに手続き的には日本がルールメイキングに参加することはできない状況になっている」「合意済みの内容について日本が再交渉を要求できないこともスケジュール的には明らかになっている」と述べ、参加表明撤回を要求した。

【社会新報】 今週の主張

TPP事前協議 情報操作で隠ぺいされてきた裏交渉

 政府は、7月のTPP(環太平洋経済連携協定)交渉入りに躍起となっている。なぜかと言えば、次の交渉会合は9月であり、10月APEC会議で大筋合意、年内妥結という筋書きを前提とすれば、そもそも日本に交渉の場などないではないかという批判をかわすためには、7月に交渉会合を前倒ししてもらい、そこに参加するしかないからだ。[つづき→TPP事前協議 情報操作で隠ぺいされてきた裏交渉] (社会新報2013年4月17日号より)

(社会新報2013年4月17日号より)

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