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10年2月24日・社会新報(10年2月24日号)

グアムは可能かつ有力な選択肢
サイパン、テニアン含め検討を

普天間移設調査
米軍普天間基地の移設問題で政府・与党の沖縄基地問題検討委員会は11日、社民党が国外の移設先候補地とする米領グアムを訪問し、アンダーセン空軍基地、アプラ海軍基地などを視察したほか、カマチョ知事らと会談した。党から同委員会委員の阿部知子、服部良一の両衆院議員が参加。これに先立ち10日、社民、国民新両党の委員らはグアムの北方にある米自治領北マリアナ諸島のサイパンを訪れ、フィティアル知事らとの会談を行なった。

 グアムのカマチョ知事は普天間の移設について、沖縄からの海兵隊員8000人と家族9000人の移転計画による人口増にインフラ整備が追いついていないとして、「現行計画を超えた移転は受け入れ難い」との見解を示した。他方、北マリアナのフィティアル知事は、サイパンやテニアンへの普天間の受け入れについて「ウエルカムだ」と前向きの反応を見せた。

普天間移設調査2
(写真・左から)カマチョ、フィティアル両知事らと。

島ではインフラ不足など懸念 負担増に配慮し生活支援必要
阿部知子議員(党政審会長)の話 普天間の閉鎖と沖縄県外移設を実現するために、普天間の基地機能を含めたグアム移転の可能性を探るべきだというのが党の主張であり、今回の視察の目的だった。

グアムの米軍関連施設 グアムの基地は実に広大であり、普天間の機能を受け入れる余地は十分あると思えた。また米軍側の見解でも、ヘリと固定翼機が一緒に訓練を行なうことに問題はないとのことだった。

 では、グアム知事の否定的な姿勢をどう考えればいいのか。人口約17万人のグアムで米軍増強により今後、軍関係者だけで約4万人、関連企業の人を入れると最大約8万人、人口が増えるという。これには一時滞在の建設労働者は含まれていない。水や電気などのインフラ不足、さらに医療や教育、環境などへのしわ寄せという不安が大きくなるのは当然だ。「基地の中は警察犬の犬小屋まで整備するのに」という声を聞いた。基地外はほったらかしで負担ばかり重くなることへの不満だ。

グアム移転案検討委でもっと議論を ■会見で重野幹事長  社民党の重野安正幹事長は18日の記者会見で、普天間基地の移設先をめぐる政府・与党の沖縄基地問題検討委員会での議論の進め方について、「政府が、あるいは(与党)第1党の民主党がこうなんだという案を出すべき」との考えを示した。

 重野幹事長はまた、党が提唱してきたグアムへの移転案について「検討委員会ではもっと真剣に議論してもらいたい」と述べるとともに、国民新党の方針案である沖縄県内の嘉手納基地統合案やキャンプ・シュワブ陸上部移設案について「果たしてそれが沖縄県民の思いと叫びに応える方策か」と疑問を呈した。

企業・団体献金の全面禁止こそ

■阿部知子議員、「政治とカネ」で正す 大詰めを迎えた衆院での予算審議。社民党から予算委員会で12日に阿部知子、15日に服部良一、16日に重野安正の各議員が質問した。

 阿部知子議員(党政審会長)は一連の政治とカネをめぐる問題に関連して、政治倫理審査会について@常任委員会に格上げし、政治倫理問題を予算審議などといたずらに絡めずに常時監視するA対象事案については有識者による事前審査機関を設ける  ことを提案。その理由として「党利党略、政党間の争いでいつも政治とカネの問題がダブルスタンダード(二重基準)になったのでは解決しない」と述べた。

政倫審の常任委への格上げ提言

阿部知子■「日曜討論」で 社民党の阿部知子政審会長は14日、与野党の衆院予算委員と共にNHK番組「日曜討論」に出演し、政治とカネの問題などについて議論した。

 同党が公共事業予算案の事業ごとの配分案(個所付け)を予算審議前に地方組織に流した問題について、同党が主張してきた公共事業透明化の趣旨に照らして問題との認識を示した上で「もしも中間段階で出すなら(同党にだけでなく)全部オープンにして予算委員会の場で審議する。それも一法だ」とした。

 

 

「なぜ沖縄なのか」の理由ただす

服部良一■服部良一議員、「抑止力」論もっと精査を 服部良一議員は、米海兵隊の沖縄駐留の根拠とされてきた「抑止力」論について「もっと精査する必要がある」と述べ、「なぜ沖縄なのか」の理由の検証を求めて北沢俊美防衛相らと議論を交わした。

 服部議員が在沖海兵隊の役割と抑止力に関する認識をただしたのに対し、北沢防衛相は「高い機動力と即応性により様々な緊急事態に一時的な対処を担当している」と述べるとともに、「沖縄という地政的な地位は極めて重要」「グアムと沖縄では圧倒的に優位性が違う」と従来と変わらない「沖縄の地理的優位性論」を展開。服部議員は、4年ごとの米国防計画見直し(QDR)ではグアムを「地域の安全保障活動のハブ(軸)」と位置づけていると指摘し、先入見にとらわれずに議論すべきだと強調した。

全国一律サービスの確実保障を

重野安正■重野安正幹事長、郵政民営化見直しで 重野安正議員(党幹事長)は、政府の郵政改革素案が郵便だけでなく金融のユニバーサル(全国一律)サービス提供を明記したことを踏まえ、ユニバーサルサービスの提供こそ「郵便局の最も大きな存在理由の1つ」だとして、政府の見解をただした。

 重野議員はまた、亀井静香郵政改革担当相が答弁で日本郵政グループの社員の半分弱を占める非正規社員のうち希望する人を正社員化する考えを示したことに対する賛意を表明し、「新しい郵政が雇用の安定と企業の繁栄が両立することを示すことを期待している」と激励。担当相は「人を道具扱いにしてコストを下げていく経営が日本郵政についても残念ながらまん延している」との認識を示し、「現在の日本郵政の雇用関係は極めて異常と考えている。責任を持って変えていきたい」と明言した。

 KDDIが年度末で国際オペレータ通話廃止を予定している問題で重野議員は「この業務を廃止すれば日本と海外との間で日本語のオペレータを介した国際電話がかけられなくなる」「海外で事件や事故に遭った際の重要な命綱の役割をこの国際オペレータ通話を果たしている」と指摘。原口一博総務相は、KDDIでは現在、「サービス継続を含め再検討していると聞いている」とした上で、「通信行政に責任を持つ立場としては日本国民の命、あるいは様々なライフラインを守ってほしいと考えている」と答弁。重野議員が、国による一定の助成措置も念頭に「今後とも担保されるよう決断を」と要請したのに対し、原口総務相は「総務省としてもしっかりと下支えできることを検討させていただきたい」と前向きに答えた。

社民党は消費税引き上げに反対

■福島特命相が答弁  福島みずほ消費者・少子化担当相は16日の衆院本会議答弁で、菅直人財務相が消費税を含めた税制改正論議を3月から始める考えを示したことに関連して、低所得者層ほど相対的に負担が重くなる逆進性の欠陥があることに加え、年収200万円以下の「働く貧困層」が増えている現状の下で社民党は消費税率の引き上げに反対との態度を表明。

 その上で「政府税調において消費課税だけでなく所得課税、法人課税、資産課税、環境税制等を含め税制全体の中であるべき抜本改革が議論され、福祉社会のビジョンや不公平税制の是正、所得課税の最高税率の引き上げや資産課税強化、実効性ある逆進性緩和策の導入等についても真剣に検討されることを期待している」と述べた。

JR不採用問題解決へ!2・16中央集会

JR不採用問題解決へ!2・16中央集会速やかな政治決断を求める  組合差別に基づくJR不採用通知から24年目の16日、「JR不採用問題解決へ!2・16中央集会」が東京・日比谷野外音楽堂で開かれ、雪混じりの冷たい雨を突いて約4000人が参加した。主催は国労闘争団全国連絡会議など被解雇当事者・原告と国労など支援の「4者・4団体」。

 主催者を代表して国労の高橋伸二委員長は「JR不採用問題は今、与党3党を軸とする具体的解決案の策定という大きな正念場を迎えている」とあいさつ。「1047名の人権回復は弱い立場、少数の人々の人権を尊重し、人のいのちを大切にし、国民の生活を守るという鳩山首相の政治理念と一致する」と述べ、速やかな政治決断を求めるとともに、「鳩山連立政権の下で24年目を未解決のまま越させない。このことをしっかりと確認し合い、確実に実現させ、手につかみとるために一層のご支援ご協力を」と訴えた。

海上にも陸上にも新基地造らせない

稲嶺進名護市長■稲嶺進・名護市長 1月の沖縄県名護市長選で辺野古新基地建設反対を訴えて初当選した稲嶺進市長が17日、党全国連合を表敬訪問し、福島みずほ党首らと会談した。党から照屋寛徳国対委員長、山内徳信国民運動局長、服部良一常任幹事が同席した。

 稲嶺市長は、市長選での党の推薦に感謝の言葉を述べた上で、「(辺野古の)海にも陸上にも新しい基地は造らせないと市民に約束した。そのことを市民に理解していただいて当選できた。そのことを受け止めて信念を貫く」と述べ、国民新党が掲げる同市キャンプ・シュワブ陸上部移設案にも反対の姿勢を示した。」

 福島党首は「気持ちは同じ」と応じ、「海上にも陸上にも新基地を造らせないで頑張っていく」と決意を述べた。

(社会新報2月24日号より)

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