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2008年05月12日┃税制

道路特定財源から、女性団体に1億円。阪神国道「ドングリ残地」視察

保坂展人衆院議員 辻元清美衆院議員

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 10年間59兆円に及ぶ道路特定財源の中期計画が参院で否決された12日、道路財源の不透明な使途をチェックするため社民党の保坂展人辻元清美の両衆院議員と今西正行党兵庫県連合代表ら党調査団が、芦屋市の国交省・阪神国道事務所を訪れ、女性モニターを使って道路特定財源の暫定税率の存続運動をさせていた実態を追及した。党兵庫県連から、片岡保夫幹事長(西宮市議)、高塚ばんこ(伊丹市議)も同行した。

ドングリ残地
写真:1億円かけて作った阪神国道「ドングリ残地」

 阪神国道事務所の2004年度発注業務には、請負額2352万円の「名塩道路女性モニター検討業務」がある。05年には「阪神国道女性モニター検討業務」となり、請負額も3000万円と増大している。受注した総合コンサルタント(株)の報告書によると、「みちカフェ」という女性だけによる道路づくり支援の活動組織を作り、女性のオピニオンリーダーを育成することが最終目的と書いてある。

保坂展人・辻元清美
写真:阪神国道「ドングリ残地」を視察する保坂展人・辻元清美衆院議員

 03年度からの「みちカフェ」メンバーは毎年平均30人程度で、5年間継続して活動しているのは14人。5年間の契約総額は1億1508万円。活動内容には、全体会議や分科会で道路施策や道路特定財源、コミュニケーション施策などを学習し、他の類似女性団体と連携した活動のほか、全国的活動への参加・連帯と明記してあり、実際、「全国みちづくり女性団体交流会議」(06年11月・東京国際フォーラム)、「近畿元気!!女性が語るみちづくり・地域づくりフォーラム」(‘07年10月・新神戸オリエンタル劇場)、「女性が語る道づくり・地域づくりフォーラム」(08年1月・六本木ヒルズ)などに参加していたことが今回の調査で判明した。

 つまり、道路特定財源と暫定税率の存続のためのキャンペーンを継続的に行なうために女性を利用していたことになる。

 今年1月の同フォーラムで「暫定税率の存続を」声高に叫ぶ女性たちの異様な姿に圧倒されたのも、国交省の予算をかけた自作自演だった。「みちカフェ」の活動任期は2年とされており、1年目は一般メンバーとして、2年目は中心的メンバーとして活動し、さらに「卒業後」の3年目以降は、住民活動団体やNPOを設立あるいは既存団体に参加、またはボランティアリポートプログラムの担い手として卒業後もこの活動で学んだことを活かし、自主的に活動することを目指す、という。

阪神国道「ドングリ残地」を視察する保坂展人・辻元清美

 この「みちカフェ」グループが提案して採用された「女性ならではの事業」にカーブが多い旧道を直線に整備した名塩道路の脇に、旧道部分を植樹して里山を取り戻そうという残地利用がある。地域の小学生や老人会、婦人会、福祉施設の人たちに呼びかけて06年に240本の植樹をしたが、党調査団が訪れた12日には、雑草が混じり水やりなど不十分なまま放置された状態だった。「みちカフェ」では5年間に約100回のミーティングを開き、1億円以上の道路特定財源を使い、名塩道路では道路本体ではなく、誰も使いようのない残地に植樹しただけに終わるなど、無駄な使途が明確になった。

 阪神国道事務所管内の国道176号線の全体事業費は約854億円で、07年度までに640億円使い、国道2号線神戸西バイパス工事も全体事業費約1900億円のうち、07年度までに約640億円費やしている。一方、阪神国道事務所の主業務は道路本体工事ではなく補修や調査検討等で、工事発注額は、05年度が64件の総額約25億円、06年度が71件の総額約20億円と本工事に比べると少ない。これは、同事務所長の裁量で発注できる額が「3億円未満」のためで、1件あたりの発注額のほとんどが3億円未満になっている。同じような工事でも3億円未満に分ければ何度でも発注できる「抜け道」構造であり、実際、05年度は橋梁工事を下部と上部に2回に分けて1件当たり3億円未満に分けたケースもあった。年間発注総額20数億円規模の事務所でさえ、各項目を調べると実際の経費より2倍から10倍程度高いとみられる。

保坂展人・辻元清美

 環境影響評価のためでなく、既に工事が始まっている神戸西バイパス(工事区間8.4キロ)では、オオタカなど鳥類調査に毎年2千万円以上、カエルなど両生類調査に1千万円以上、5年間で1億円以上使っている。さらにわずか100部しか制作しない予定の同事務所50年記念誌編集費に1200万円以上計上していた。調査団が調べた結果、約100ページの中身は、関係者の座談会とすでに通常業務で使用している管内の道路の航空写真のみで、経費を数倍多く見積もるなど、ずさんなものだった。

 発注総額20億円規模の阪神道路事務所でさえ、数倍の水増しが判明したことで、1千億円を超える道路本体の工事でも水増しが慣例となっている可能性が高く、全国的な道路財源の使われ方について国民への情報開示が求められている。調査した保坂・辻元両衆院議員は、「使途に無駄が多すぎる。生活に必要な道路をつくっても、道路財源を社会保障にまわすことができる」として、今後、超党派の公共事業チェック議連で全国の国道事務所の道路財源の使途について徹底的に追及していくことを強調した。

[08年3月28日・参議院予算委員会・福島みずほ動画;道路特定財源と女性団体関連] 
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道路特定財源と女性団体

08年3月28日・参議院予算委員会・福島みずほ議事録より抜粋

○福島みずほ君
 総理は、法案を上げてくれと言いながら、それと違うことを昨日の記者会見でおっしゃっている。暫定税率についてはゼロ回答、一般財源化の道を打ち出しながら、極めて残念で、支離滅裂だと言わざるを得ません。
 次に、全国の道造りに熱心な女性団体が一堂に会するイベントが本年一月二十六日に六本木ヒルズで行われました。二百五十万円、借りるのにはお金が掛かっていると聞きました。ヒルズに問い合わせました。これは全国みちづくり女性団体交流会議です。ここに近畿元気・女性が語るみちづくり・地域づくりフォーラムの肩書で参加しているAさんは、阪神国道事務所と契約しているコンサルタント社員であり、かつ女性による道造り活動の促進を随意契約で受注している業者です。国が契約した業者が、税金で女性団体の立場で発言できるのでしょうか。

○政府参考人(宮田年耕君)
 個人の立場でこういう会議に参加されるかどうかというのはいろいろ議論があると思いますが、全国みちづくり女性団体交流会議の問い合わせ先に確認しましたところ、この方については、会議のプログラムの一つであるトークセッションに登壇された事実はないというふうに聞いております。

○福島みずほ君
 平成十七年九月の契約書には、全国で展開されている女性のみちづくりに関する活動と連携し、女性モニター活動の組織的な活動を参加者自らが行い、市民団体やNPOの立ち上げに向けた全体会議の企画検討及び実施をすることになっています。
 全体会議をやっているんですが、ワークショップでは何とリハーサルをするとなっています。NGOでリハーサルをやるところなどありません。このコンサルタントと、総額幾らの金額を払っているんでしょうか。

○政府参考人(宮田年耕君)
 今おっしゃいました女性モニターが先進事例を学習するための経費につきましては、金額は五年間で合計八百万でございます。

○福島みずほ君
 契約書がありますけれども、この金額は違いますし、事前のレクでは一億円というふうに答えていました。つまり、女性団体の立ち上げも含めた契約書をやり、その人間、コンサルタント会社自身の社員が、自分が自ら運動をやる。道フォーラムの契約書や全部シナリオを手に入れました。国土交通省がシナリオを書いているんですよ。本当にシナリオを書いている。ここでささやく、お茶を出す、ここでこういうふうに意見を言わせるというふうにやっている。こういうことにお金を使うことそのものが国土交通省自身がお金をコンサルタント会社などに払い、そこで運動をやらせているということで、許せないということを申し上げ、私の質問を終わります。

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