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トリチウム汚染水海洋放出決定に抗議する緊急アピール

2021年4月13日 
社会民主党福島県連合代表  狩野光昭

13日、政府は関係閣僚会議でトリチウム汚染水海洋放出を決定した。

福島県内の7割を占める市町村議会で反対又は慎重に対応する意見書が採択されている。福島県内の団体が集めた反対署名は44万筆をこえている。また、2018年8月に政府と東電は、県漁連等に対して、関係者の理解なしにはいかなる処分もしないと文書回答をしているにもかかわらず、その約束を反故するものである。

福島第一原発のタンクに保管されているトリチウム汚染水の7割が処分に必要な告示濃度を満たしていないのが現状である。また、2018年に東京電力はトリチウム以外にもストロンチウムやヨウ素等の放射性物質が残存していることを発表している。約1000基あるタンク内の汚染水放出期間は、約40年かかると東京電力は認めている。海水で薄めて放出するといっているが、トリチウム等の放出総量は変わらない。

福島第一原発以降も東京電力の不祥事やトラブルが相次いでいる。最近では2月の福島県沖地震で3号機に設置していた地震計2機が故障していたこと公表していなかったこと。福島第一原発敷地内で内容不明のコンテナ約4000基が敷地内で発見されたこと。また、柏崎刈羽原発での核物質防護不備などがあげられる。隠ぺい体質の改善がみられないことで県民の不信感は払拭されていない。

福島県の沿岸漁業は原発事故以降、2012年から始まった試験操業が3月に終了し、4月から本格操業にむけた移行期間であった。このような時期に、汚染水を海洋放出することは風評被害を政府がつくっているといわざるを得ない。

漁業関係者は損害賠償の問題ではない。生業を守り、後継者に漁業を引き渡したい、これ以上、豊かな海を汚してもらいたくないと訴えている。政府や東京電力はこの声に応えるべきある。風評被害は漁業に止まらず、福島県内のすべての産業に影響を及ぼすものである。

私たちは、トリチウムを含む汚染水の海洋放出に断固反対する。郷土を取り戻す懸命なる県民の努力に水をかけ、「故意による二次的加害」である「トリチウム汚染水」海洋放出は許せません。陸上保管や分離処分での汚染水の減衰対策を行うことを強く求める。

以上

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2021年4月12日
経済産業大臣 梶山弘志 様

社会民主党党首 福島みずほ

東京電力福島第一原発で発生した汚染水を、海に流す方針を政府が固めたと報じられている。13日にも関係閣僚会議を開いて決定するとのことである。

現在、タンクで保管されている処理汚染水には、トリチウムのみならず、セシウム134、セシウム 137、ストロンチウム 90、ヨウ素 129 などの放射性物質が残留している。東京電力は「二次処理する」としているが、その詳細も分かっていない。

海に流す以外の代替案として、専門家から「大型タンクによる長期安定保管」や「モルタル固化処分」といった提案がなされているが、十分検討されたとはいえず、現段階での海洋放出の決定はあまりにも拙速といわなくてはならない。

福島県では 59 市町村のうち 41 市町村議会が、海洋放出へ反対か慎重とする意見書や決議を可決している。福島県内の団体が集めた反対署名は 42 万人を超え、風評被害を懸念する水産業者も強く反対している。さらに、諸外国からも強い懸念の声があがっている。これらの声を無視して、海洋放出の方針を決定することは許されない。

放射性物質は集中管理をするのが原則であり、安易に拡散させることは許されない。政府は、海洋放出以外の代替案について真摯な議論を行ったうえで、幅広い世代、立場の市民の声にも耳を傾け、開かれた議論を行なったうえで判断するべきである。

以上、要請する。

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同性婚をめぐる2021年3月17日札幌地裁判決を歓迎する

2021年3月17日
社会民主党幹事長 服部良一

 本日、札幌地方裁判所において「同性間の婚姻を認める規定を設けていない民法及び戸籍法の婚姻に関する諸規定」は法の下の平等を定める日本国憲法14条1項に違反する旨の判決が下された。社民党は日本における同性婚の法制化に向け、風穴を開けたこの画期的な判決を歓迎する。同時に、この判決を導いた弁護士、LGBTQ当事者のみなさん、アライのみなさんの努力を労うとともに、心からの敬意を表する。

 同性婚が認められないことは憲法違反であることを訴える裁判は2019年2月14日に札幌・東京・名古屋・大阪で提訴され、同年9月には福岡でも追加提訴された。本日の札幌地裁判決は一連の訴訟における最初の判決であり、他地域における訴訟にも良い影響を与えることを期待する。また、同性カップルの権利保障については、婚姻関係にある男女に保障される権利に準ずるという司法判断が増えつつある一方、2020年6月の名古屋地裁判決のように”社会通念の未形成”を理由として権利保障を退ける判断がなされる場合もある。同性婚をめぐる訴訟に限らず、同性カップルの権利が争点となる場合に、この札幌地裁判決が参照されるべきである。

 ところで、この札幌地裁判決によって直ちに同性婚を待ち望む同性カップルの権利が保障されるわけではない。札幌地裁判決の数時間後、新宿区議会において社民党新宿区議団を含む5会派共同で提出した「新宿区パートナーシップ及びファミリーシップ届出制度に関する条例案」が自民党・公明党らの反対多数で否決された。また、加藤信勝官房長官は本日午後の記者会見で「政府としては、婚姻に関する民法の規定が憲法に反するものとは考えていない」と発言している。社民党は札幌地裁判決を最大限に活かし、議会内外の様々な人々と連帯して同性婚を肯定する世論を形成するとともに、地方自治体におけるパートナーシップ制度の実現並びに国会における同性婚の法制化に向けて全力をあげる決意である。

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東日本大震災から10年を迎えて《談話》

2021年3月11日
社会民主党幹事長 服部良一

2011年東日本大震災・福島第一原子力発電所の事故から丸10年を迎えます。震災で家族を亡くされた多くの皆様に心よりご冥福をお祈りします。また大震災から立ち上がり生活の再建、地域の再生に奮闘してこられたすべての被災者の皆様に心からの敬意を表します。未だ4万人以上の方々が全国各地で避難生活を続けています。自主避難者の方を含めば、避難者の数はさらに大きくなります。この10年復興への様々な施策・努力がなされてきましたが、公的支援策は縮小・打ち切りが進み、生活の再建は道半ばという現状です。一方で、事故など無かったかの如く原発の再稼働に走る電力会社や政府の姿勢には憤りを感じます。社民党は被災者を誰ひとり取り残さない決意で引き続き全力で生活再建の支援に取り組んで行くとともに、原発の再稼働に反対し、原発立地自治体を犠牲にしない形での原発ゼロに向け、着実に前進して参ります。

 東北は豊かな自然環境というポテンシャルを活かし、自然エネルギーへの転換を含む地域再生を進めていくのが望ましいと考えています。原子力発電関連施設の閉鎖に向けたロードマップを作成し原発ゼロ社会の実現に大きく踏み出すこと、原子力や化石燃料に頼らない地産地消のエネルギー政策や農林水産業の活性化政策を通じて、雇用拡大や地域再建を進めていくことが重要です。

 福島第一原子力発電所については、燃料デブリの取り出しが進まず「30~40年後に廃炉完了」という目標が崩れています。長期スパンでの工程の見直しや別の廃炉計画を検討する時期に来ています。また、100万トンを超える放射能汚染水の海洋放出は環境や地域、水産業に決定的なダメージを与える可能性があり、断じて認めるわけにはいきません。メガタンクの設置をはじめ、長期的な保管に向けた方策の実施が急がれます。

 原発事故による避難者が東京電力を訴えた全国約30件の訴訟でも、国の責任を認める判決が出始めています。社民党は避難者のいのちと健康を守るために住宅や雇用の確保など生活を支える施策を実現し、“避難する権利”の確かな保障に努めます。

 去る2月13日には福島沖を震源とするM7.3の大地震が発生し、気象庁により東日本大震災の余震であるとの見解が示されました。科学的にも、被災地復旧の観点からも東日本大震災は未だ終わっていません。そのような中で、今、私たちは直面するコロナ感染症拡大や気候危機による自然災害の深刻化、また来るべき南海トラフ連動巨大地震に備えつつ、持続可能な未来社会を展望していく必要があります。東日本大震災の被害を徹底的に検証し、災害対策を強化すること、並びに、被災からの生活再建を自己責任とせず、被災者の弱音に公助で応える政治を実現すること。社民党はそのために全力をあげる決意です。

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2021年度予算案の衆議院通過について《談話》

2021年3月2日
社会民主党幹事長 服部良一

⒈本日、衆議院本会議が開かれ2021年度予算案が自民党・公明党などの賛成多数で可決、通過した。新型コロナウイルス感染拡大防止とこの有事のなかで生活が困窮している国民の生活再建に主眼を置き、共同会派である立憲民主党・無所属及び日本共産党と共同提出した組み替え動議は否決された。当初予算総額が過去最大の106兆円強に上っている同予算案であるが、地域医療構想に基づく病院統廃合・病床削減の支援に195億円を計上するなど、新型コロナウイルス禍に立ち向かう予算としては不適当であり、社民党は反対の立場である。

⒉新型コロナウイルス感染症対策として予備費5兆円が計上されているが、コロナ禍初期と異なり、医療・介護の現場の疲弊状況、生活困窮等2次被害の状況及び執るべき対策が明らかになっている。予備費を減額し、医療・介護従事者をはじめとするエッセンシャルワーカーに対する慰労金、医療機関に対する補助、生活困窮者に対する選別的現金給付など、使途を明確にした費目を増額すべきである。

⒊予算案ではマイナンバーカードの普及・利活用の促進やマイナポイントによる消費活性化策の充実(いずれも、マイナンバー関係経費等2,474億円の内数)など、不要不急の歳出費目が散見される。中には地方大学・地域産業創生交付金(23億円)や普天間基地から辺野古新基地への移転を含む中身の米軍再編関係経費[地元の負担軽減に資する措置](2,044億円)など大学の自治を侵害しかねない費目、地元沖縄の民意に背く費目も計上されている。これらの予算についても、新型コロナウイルス対策に充てるべきである。

⒋公務員の人件費が前年比1,000億円減となり、依然として低い水準にとどまっている。公務員の大幅な削減が福祉をはじめとする公共サービスの低下を招き、新型コロナウイルス禍においても各種補償・給付制度の運用の迅速さを欠く要因となっている。コロナ禍が長期化する中で、生活保護申請者・受給者の増大が見込まれること、並びに、各種補償・給付制度の迅速な適用が国民の命と暮らしを守る要となることから、社民党は正規雇用公務員の増員及び処遇の改善を強く求める。

⒌本日の審議の中で菅総理は生活困窮者への経済的支援について新たな給付金は考えておらず、緊急小口資金の貸付限度引き上げなどで対応する考えを改めて示した。この発言、2020年度第3次補正予算案審議における「最終的には生活保護がある」発言、そして、2021年度予算案に通底するのは新型コロナウイルス禍を市場競争や新市場の創出といった新自由主義の継続・強化で乗り越えよう、そのために公助は最低限に止めようとする菅政権の姿勢である。コロナ禍の出口が見えない中、国民には生活不安が広がり、いずれ返済しなければならない貸付は安易に利用できないという切実な声もある。社民党は予算案をめぐる参議院での論戦を通じて、医療体制強化と補償・給付の充実を軸とした新型コロナウイルス禍の収束にむけた予算への修正に全力で臨む決意である。