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2020年9月19日

「戦争法」を廃止し、「安倍なきアベ政治」の暴走を止めよう(声明)

社会民主党

 5年前の今日、多くの市民と社民党はじめ立憲野党が反対する中、憲法違反の「戦争法」(平和安全保障法制)の採決が強行されました。改めて「戦争法」の廃止を訴えます。平和主義・立憲主義・民主主義を破壊する暴走を続けた安倍首相は、「丁寧な説明」という国民との約束をいっこうに果たさないまま退陣し、安倍政権の継承・発展を唱える菅新政権が発足しました。内閣は替わりましたが、私たちは決してあきらめることなく、「戦争法」の廃止と「安倍なきアベ政治」の暴走を止め、平和主義・立憲主義・民主主義の回復を勝ち取り、政治を取り戻す決意であることを表明します。

 安倍政権は、「積極的平和主義」と称して日米同盟を強化するとともに、「共謀罪」(テロ等準備罪)や特定秘密保護法、集団的自衛権行使を容認する「戦争法」などを強行し、「戦争できる国」づくりを進めてきました。この5年間も、南スーダンPKO部隊に対する駆け付け警護や宿営地共同警護の新任務付与、「集団的自衛権行使の裏口入学」と批判されてきた米艦や米空軍爆撃機の防護の実施、弾道ミサイル警戒にあたる米イージス艦への洋上給油、「多国籍軍・監視団」(MFO)への国際連携平和安全活動の初適用など、「戦争法」の既成事実化と日米の軍事一体化の実績づくりを着々とすすめてきました。米領グアム沖に向かう北朝鮮の弾道ミサイルへの「存立危機事態」の拡大適用の可能性も否定されていません。そして閣議決定だけで自衛隊を中東へ派遣し、「専守防衛」の枠を越えた敵基地攻撃能力の保有を検討しています。

 防衛関係費は、6年連続で過去最高を更新し、8年連続の増額となり、膨張が止まりません。2020年度予算には、戦闘機F2の後継機の開発費111億円が初めて計上され、また海上自衛隊の中東派遣に関する護衛艦の燃料費や人件費、護衛艦いずもの空母改修費なども含まれています。最新鋭ステルス戦闘機F35Bやイージス艦搭載システムなどの購入で、後年度負担の残高がますます膨らんでいます。トランプ米政権は、在日米軍の駐留経費負担(思いやり予算)を巡り、日本に対し現行から5倍の増額を求めていましたが、今度は、エスパー米国防長官が防衛費自体のGDP比2%以上への引き上げ要求を突きつけてきました。

 安倍前首相は、退陣表明後、異例の談話を発表し、抑止力の強化を名目に、事実上の敵基地攻撃能力を包含した、ミサイル阻止に関する安全保障政策の新たな方針を打ち出しました。平和主義や戦争放棄という憲法の理念に背き、戦後曲がりなりにも建前として堅持してきた「専守防衛」や「必要最小限度の実力」すらかなぐり捨てる敵基地攻撃能力の保有の検討をすすめる暴挙をみとめることはできません。事実上の敵基地攻撃能力の保有は、周辺国の緊張を不必要に高め、北東アジアの軍事緊張も激化させかねません。憲法を逸脱する敵基地攻撃能力保有の検討を断念するよう強く求めます。

 社民党をはじめとする野党は、2015年に安倍内閣によって成立した「戦争法」(平和安全保障法制)は違憲であり、専守防衛を逸脱し立憲主義を破壊するものであることから、2016年2月につづいて、19年4月にも廃止法案を提出しました。また、「戦争法」廃止署名や、「戦争法」違憲訴訟も広がりを見せています。私たちは決してあきらめません。大学入試の英語民間試験や記述式試験の導入中止、9月入学撤回、恣意的な検察庁法改正案の廃案、一律10万円給付の実現など、野党と市民が力を合わせれば、政治を変えることができます。私たちは、「戦争法」廃止を目指し結成された「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」をはじめとする広範な市民の皆さんとともに、「戦争法」の廃止と平和憲法の改悪阻止をめざし、「安倍なきアベ政治」の暴走を続ける安倍亜流の菅新政権をなんとしても打倒します。

以上

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2020年9月16日

菅義偉新政権の発足にあたって(談話)

社会民主党幹事長 吉田忠智

1.本日、第202回臨時国会が召集され、衆参本会議で首班指名選挙が行われた。社民党は、共同会派をくむ立憲民主党の枝野幸男代表に投じたが、自民党の菅義偉総裁が第99代内閣総理大臣に指名された。菅新首相のめざす国づくりの方向性、新型コロナ対策や雇用・経済政策など、国会で議論すべき課題は山積している。社民党はじめ野党の憲法に基づく臨時国会の開会要求を安倍首相は無視し続けてきたが、ようやく国会を開いたのであるから、3日間で閉じるのではなく、所信表明演説を行い、予算委員会も開く日程を確保するなど、論戦の機会を設けるべきである。

2.一方、歴代史上最長となった安倍政権が本日総辞職した。「志半ば」というように、国民にとって何のレガシーも残せなかった。世論に耳を傾けず、違憲の「戦争法」を強行するなど「戦争する国」づくりを進めるとともに、財界のための「世界で一番企業が活躍しやすい国」づくりをめざしてきた。憲法や国会をないがしろにし、アベノミクスは行き詰まり、北方領土問題や拉致問題の解決もできなかった。政治の私物化や数々の疑惑について、何の説明責任も果たさず、退場したことは許されない。官房長官として首相を補佐した菅首相は、森友や加計問題や桜を見る会問題、黒川検事長問題をはじめ、安倍政権のもたらした公文書廃棄や改ざん、隠蔽、虚偽答弁、政治の私物化について、説明を尽くさなければならない。側近として知られた河井克行前法相夫妻や菅原一秀前経済産業相の不祥事についても、政治的責任は免れない。秋元司衆院議員が3度も逮捕されたが、安倍政権の「目玉」としてIR構想を推進してきたのは菅首相である。安倍政権の「負の遺産」に誠実に答えるべきである。

3.菅首相は、目指す社会像として、「自助・共助・公助、そして絆」を掲げ、「まずは、自分でできることは自分でやってみる」などと語り、「役所の縦割り、既得権益、あしき前例主義を打破して規制改革を進めていく」と強調する。自助の偏重は、弱者の置き去りにつながり、新自由主義的な構造改革の推進は、大企業の利益を優先し、格差や貧困を拡大するだけでなく、危機への社会の対応力を低下させる。また、内閣人事局に問題は無い」、「反対する官僚は異動だ」と言い切るが、官僚への統制や「忖度」の風潮が助長され、マスコミ支配もさらに強まる恐れがある。安倍政権下では対米追従外交が極まり、日ロ外交やアジア外交は行き詰まりを見せている。しかし、菅首相からは外交のビジョンが感じられない。消費税増税を巡る発言がぶれ、「自衛隊が憲法で否定されている」と発言したり、憲法改正についても「政府として環境をつくりたい、挑戦したい」と発言したりするなど、首相としての資質が問われる場面もある。

4.「国民のために『働く内閣』をつくる」というが、これまでの内閣は国民のために働いていなかったのか。菅新内閣は、麻生副総理兼財務大臣、茂木外務大臣、梶山経済産業大臣、小泉環境大臣、新型コロナ担当の西村経済再生大臣ら8人が再任されたうえ、2人が横滑りとなり、上川元法務大臣と田村元厚労大臣、小此木元国家公安委員長が同じポストで再登板となった。目玉の「デジタル庁」の創設に向け、デジタル担当大臣となる平井元IT担当大臣も再入閣である。官房長官には、新型コロナの初期対応で事実上落第点をつけられた加藤厚労大臣が起用された。初入閣は、安倍前首相の実弟の岸防衛大臣ら5人である。「回転ドア」のように、新味に乏しいものとなった。加計問題で登場し、不倫出張疑惑が追及された和泉補佐官も再任となる。閣僚らの資質や実績について徹底的に追及していく。

5.安倍政権の継承・発展を明言する菅新政権は、「安倍なき安倍政権」にほかならない。社民党は、暴走するアベ政治の検証や総括を行うとともに、安倍政権の「負の遺産」を解消するよう求める立場から、今後、菅首相に対し、徹底的な国会論戦に挑むとともに、「安倍なき安倍政権」を打倒し、政権交代を実現するための態勢づくりを急ぐ。

以上

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2020年9月15日

立憲民主党の新たな結党について(談話)

社会民主党幹事長 吉田忠智

1.本日、立憲民主党、国民民主党、社会保障を立て直す会、無所属フォーラムなど2党2グループなどが結集し、新しい野党第一党となる立憲民主党が結党大会を開催した。新たな立憲民主党の議員数は、衆院107人、参院43人となり、2012年12月に政権復帰を果たす前の自民党以来、約8年ぶりに野党第1党が衆院で100人を超えた。社民党は、自民党・公明党に対抗し代わって政権を担いうる強力な政党の確立を目指す立憲民主党の結党とその船出を心から歓迎し、お祝いする。

2.立憲民主党は、「立憲主義と熟議を重んずる民主政治を守り育て、人間の命とくらしを守る、国民が主役の政党」として新たに結党された。安倍政権によって破壊されてきた民主主義の徹底的な擁護者であり、新自由主義を基調とする競争重視の経済政策から脱却し、さらに「機能する政府」という新たな概念を打ち出した。「『自由』と『多様性』を尊重し人間が基軸となる『共生社会』を創る」などの方向性を大事に、新自由主義・新保守主義の政治の転換を求め、自公に対抗しそれに代わる勢力として歩むとともに、共闘深化のリーダーシップを発揮されることを期待する。

3.「自助・共助・公助、そして絆」を訴える自民党の菅新総裁に対し、立憲民主党の枝野代表は、「自助や過度な自己責任ではなく、支え合う社会、自己責任から支え合う社会に向けて頑張っていきたい」と強調している。社民党は、平和主義、民主主義、立憲主義を取りもどし、いのちとくらしを守るため、「次の政権選択肢になり、国民の皆さんに政権として選んでもらうよう最大限努力する」という立憲民主党とともにたたかい、「安倍なき安倍政権」を打倒し、政権交代をめざす決意である。

以上

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2020年9月15日

自民党新役員人事について(談話)

社会民主党幹事長 吉田忠智

1.本日、自民党は、新たな党役員人事を決定した。二階俊博幹事長(二階派)、森山裕国対委員長(石原派)が続投し、総務会長に佐藤勉元総務相(麻生派)、政調会長に下村博文選対委員長(細田派)、選対委員長に菅氏選対本部の事務総長・山口泰明組織運動本部長(竹下派)が起用され、幹事長代行に野田聖子元総務相(無派閥)を充てた。「脱派閥」を信条とし、「無派閥・非世襲」のたたき上げを強調している菅義偉新総裁が、「派閥の論理」に引きずられず、独自色を発揮できるか注目していた。結局、党内7派閥のうち、総裁選で菅氏を支援した細田派、竹下派、麻生派、二階派、石原派の5派閥全てに主要ポストを割り振り、無派閥からも登用してバランスを取るという、派閥中心の論功行賞人事となった。

2.派閥に配慮せず、国民が共感できる布陣にできるかどうかが問われていた。しかし、菅氏が総裁選への立候補を表明する前から、総裁交代を機に勝ち馬に乗り、主流派になりたいという党内各派閥が続々と菅氏支持を表明し、総裁選の行方が事実上決まっていた。しかも簡略型の総裁選で、国会議員主導で総裁を決めたことから、今後は派閥の力学がより強く働くのではないか。かつて自民党の弊害とされた「派閥政治」の復活になることを危惧する。

3.国民からは、「首相名が変わるだけ。何も変わらない」と諦めが漂い、菅氏が重視する「自助」で生活するのは限界との悲痛な訴えが聞こえてくる。社民党は、「安倍なき安倍政権」としっかりと対峙していく。

以上

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2020年9月14日

自民党総裁選の結果について(談話)

社会民主党幹事長 吉田忠智

1.本日、自民党は党大会に代わる両院議員総会を開き、安倍晋三首相(自民党総裁)の後任として、安倍政権の路線の継承・発展を訴えた菅義偉官房長官が第26代総裁に選出された。有効投票534票のうち、岸田政務調査会長が89票、石破元幹事長が68票をそれぞれ獲得したが、はじめから菅氏が5派閥の支援を受け盤石の態勢で臨み、簡略型の総裁選出となったこともあって、377票と圧倒的な支持を獲得した。7年8か月のアベ政治の暴走の総括と検証の上に立って、日本の行く末をどうしていくのかについて、国民の前でわかりやすくオープンに論戦が行われるよう注目していたが、安倍政権の功罪についての論戦も深まらず、盛り上がりに欠けた「消化試合」のようになってしまったのは残念である。

2.安倍政権は、歴代史上最長となったが、暴走してきたアベ政治が残したのは、経済政策の破たん、外交政策の行き詰まり、平和主義の破壊、地方自治の蹂躙、政治の私物化と腐敗、国会と憲法をないがしろにする民主政治自体の危機といった、「負の遺産」である。こうしたアベ政治を「黒子」として支え進めてきたのが菅氏であり、菅氏によって、「負の遺産」がますます拡大し深化していくことを危惧する。菅氏は、「自助・共助・公助、そして絆」を訴えたが、政治の役割は自己責任や自助努力を強調することではなく、安心できる支えあう社会をどうつくっていくかである。菅氏からは、目指すべき社会像がはっきり聞こえず、消費税増税や自衛隊の位置づけなどでも発言のブレが目立った。また、菅氏は、政府が政策を決めた後も反対する官僚は異動させる方針を示したが、政治・行政の私物化や「忖度政治」までも継承しかねない。菅氏には、野党の提案や自民党総裁選での各候補の主張、その背後にいる多くの国民の声に謙虚に耳を傾けることを求めたい。

3.本来のポスト安倍は、「安倍なきアベ政治」の継承・発展ではなく、政治自体の転換であり、国民の命と健康くらしを守るための政治の実現でなければならない。8日に行われた立憲民主党、国民民主党など野党の合流新党の代表選挙では、立憲民主党出身の枝野幸男氏が代表に選出された。自公政権に対峙する大きな政治勢力たらんとする新・立憲民主党が、全力で邁進されることを期待する。社民党は、国民の手に平和主義、民主主義、立憲主義を取りもどし、新型コロナ禍で苦しむ国民のいのちとくらしを守るため、野党共闘を深化させ、政治転換の一翼を担う態勢づくりを急ぐ決意である。

以上