声明・談話

2020年9月14日

自民党総裁選の結果について(談話)

社会民主党幹事長 吉田忠智

1.本日、自民党は党大会に代わる両院議員総会を開き、安倍晋三首相(自民党総裁)の後任として、安倍政権の路線の継承・発展を訴えた菅義偉官房長官が第26代総裁に選出された。有効投票534票のうち、岸田政務調査会長が89票、石破元幹事長が68票をそれぞれ獲得したが、はじめから菅氏が5派閥の支援を受け盤石の態勢で臨み、簡略型の総裁選出となったこともあって、377票と圧倒的な支持を獲得した。7年8か月のアベ政治の暴走の総括と検証の上に立って、日本の行く末をどうしていくのかについて、国民の前でわかりやすくオープンに論戦が行われるよう注目していたが、安倍政権の功罪についての論戦も深まらず、盛り上がりに欠けた「消化試合」のようになってしまったのは残念である。

2.安倍政権は、歴代史上最長となったが、暴走してきたアベ政治が残したのは、経済政策の破たん、外交政策の行き詰まり、平和主義の破壊、地方自治の蹂躙、政治の私物化と腐敗、国会と憲法をないがしろにする民主政治自体の危機といった、「負の遺産」である。こうしたアベ政治を「黒子」として支え進めてきたのが菅氏であり、菅氏によって、「負の遺産」がますます拡大し深化していくことを危惧する。菅氏は、「自助・共助・公助、そして絆」を訴えたが、政治の役割は自己責任や自助努力を強調することではなく、安心できる支えあう社会をどうつくっていくかである。菅氏からは、目指すべき社会像がはっきり聞こえず、消費税増税や自衛隊の位置づけなどでも発言のブレが目立った。また、菅氏は、政府が政策を決めた後も反対する官僚は異動させる方針を示したが、政治・行政の私物化や「忖度政治」までも継承しかねない。菅氏には、野党の提案や自民党総裁選での各候補の主張、その背後にいる多くの国民の声に謙虚に耳を傾けることを求めたい。

3.本来のポスト安倍は、「安倍なきアベ政治」の継承・発展ではなく、政治自体の転換であり、国民の命と健康くらしを守るための政治の実現でなければならない。8日に行われた立憲民主党、国民民主党など野党の合流新党の代表選挙では、立憲民主党出身の枝野幸男氏が代表に選出された。自公政権に対峙する大きな政治勢力たらんとする新・立憲民主党が、全力で邁進されることを期待する。社民党は、国民の手に平和主義、民主主義、立憲主義を取りもどし、新型コロナ禍で苦しむ国民のいのちとくらしを守るため、野党共闘を深化させ、政治転換の一翼を担う態勢づくりを急ぐ決意である。

以上