声明・談話

2020年6月17日

第201回通常国会の閉会に当たって(談話)

社会民主党幹事長 吉田 忠智

1.本日、第201回通常国会が閉会した。社民党はじめ野党は、12月28日まで戦後最長の194日間の大幅会期延長を求め、衆議院議長に申し入れるとともに会期延長動議を提出した。不測の事態への対応や必要に応じた第三次補正予算の編成、この間の政府のコロナ対応の検証、国会による行政監視機能の発揮のためにも、会期の大幅延長は必要である。国会を閉じて、一連の疑惑や問題からの追及逃れは断じて許されない。自公維によって国会は閉会したものの、次善の策として閉会中審査のルール化をかちとり、国権の最高機関として国会の責務を果たしていくこととなった。予算委員会集中審議や与野党連絡協議会の開催も協議している。社民党は、「#国会を止めるな」の声に応え、新型コロナウイルスの第二波や経済・生活の悪化に備えるとともに、給付金が怠りなく届くかのチェック、持続化給付金等の不透明な手続きの真相究明、きめ細かな支援策の実施、コロナ対策の検証、突然停止されたイージス・アショアなど、山積している課題を徹底追及していく。

2.前半は、2019年度補正予算案の審議から始まったが、「社会保障は削減ありき、防衛費は青天井」という予算の問題、安倍政権が成長戦略として打ち上げているカジノ疑獄、首相主催の「桜を見る会」と後援会による「前夜祭」疑惑、菅原前経産相や河井前法相夫妻の公選法違反、自衛隊の中東派遣などの問題が大きな焦点となった。また、検察をも私物化しようとするような、「政権の守護神」の異名をとる黒川東京高検検事長の定年延長問題、恣意的な検察庁法改正案、賭博辞任問題を徹底追及した。「#検察庁法改正案に抗議します」のオンラインデモと連帯して、成立を断念させたことは大きな成果である。一方、公務員の定年延長自体が先送りになったのは残念である。

3.新型コロナウイルス感染症は、戦後最大の危機とも言える状況を生んでいる。突如打ち出された一斉臨時休校をはじめ、安倍政権の場当たり的、後手後手の対策が社会の混乱を招いた。緊急事態宣言では、十分な補償ないままの自粛を求めた。一律10万円の給付や地方創生臨時交付金、家賃支援、大学生支援、雇用調整助成金の引き上げや直接給付の実現など、野党の提案が実現したが、安倍政権の対応は、「周回遅れ」といわざるを得ない。しかも持続化給付金など、スピードが求められる新型コロナウイルス対策事業がお友達や政官業によって食い物にされている。未曾有の10兆円もの予備費も、財政民主主義や国会の審議権を冒涜するものである。

4.2018年11月に歴代在職日数を更新した安倍首相は、施政方針演説で「案を示すのは私たち国会議員の責任」、「歴史的な使命を果たすため、憲法審査会の場で共に責任を果たしていこう」と憲法改正実現に意欲を示した。そして、新型コロナウイルス危機に便乗し、自民党改憲4項目の一つである緊急事態条項を持ち出して、改憲論議を進める動きも高まった。社民党は、新型コロナウイルスの感染拡大防止と生活や経済、事業支援に全力をあべるべきだと主張し、憲法改正国民投票法改正案の成立を防ぐことができた。

5.地域経済はさらに疲弊し、雇用をはじめ、国民生活や中小・小規模事業者は深刻な状況となっている。特に、企業倒産による解雇や「派遣切り」、労働条件の一方的引き下げなども進み、リーマンショック以来の雇用危機が危惧される。閉会中審査や与野党連絡協議会などを通じて、国民の声を届けていかなければならない。

6.新型コロナ対策に万全を期すためにも、何よりも信頼するに値する政府の、信頼にたりうる政策が不可欠である。菅原前経産相や河井前法相夫妻の公選法違反問題、森友学園問題で自死された職員の遺書と再検証を求める署名提出、「桜を見る会」前夜祭を巡る首相らに対する刑事告発など、政治とカネの問題にまみれ、信頼の無い安倍政権に、日本のかじとりを任せることはできない。労働者・民衆と一緒に政治を変えていかなければならない。コロナ禍によって、自己責任・自助努力、「小さな政府」の問題点が露呈し、公共サービスの充実や支えあう社会の必要性が実感されている。社民党は、ポスト・アベ政治でもあるアフター・コロナを見据え、社会民主主義的政策の実現をめざし、積極的に政策提言を行い、政治転換を求めていく。

以上